各種鮨種について-子肌(コハダ)

子肌(コハダ)
 これこそ店主の腕の見せどころ,ヒカリものの最高峰である。鮨屋でもしコハダが売り切れていたとしたら,画龍点睛を欠くように思える。春から初夏に出る5cm以下の小さいものを新子という。新子は季節を楽しむものでもあるが,あっさりしているのでこちらを好む人も多い。秋に少し脂が乗って美味くなる12cmくらいのサイズのものがコハダで,旬は春と秋の二回ある。いずれも酢漬けにする加減が難しい。この漬け具合は好みによるが,上手に漬けて4~5日経つと少し発酵してきて,上質のチーズのような香りがほんのり立ち昇る。筆者はこれを最高だと思う。
 ちなみに,16cmくらいからは,ナカズミ(ナカスミ)と呼び,20cmを超えるとコノシロという,大きさで名前が変わる出世魚である。コノシロは韓国で多く養殖されているので輸入ものも多い。

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