日本の科学技術5

平安

5)平安京の高層建築
時代は平安時代に遡り,舞台は当然京都です。赤い四角は平安京のおおよその範囲ですが、東西の中央は千本通、現在に比べ西寄りです。南北の中央は四条通、ちょうど北緯35度です。この都市計画の記録技術は都が落ち着くと忘れられてしまいました。江戸も大坂も○○もほとんど乱開発で、京都の後で計画的に作られたのは札幌(明治)までありません。
 京の都の高層建築といえば、東寺の五重塔(57m)で,約1200年前に建てられました。KCG駅前校から見えますが、ぜひ九条通りに行って眺めてください。

東寺

(九条大宮にて撮影)  
ところが,かつてこれをはるかに凌ぐ塔があったのです。11世紀に動物園あたりに86mの法勝寺九重塔が建てられました。寺というよりあのワンマン白河法皇の別荘です。そのミニチュア模型を京都アスニーで見ました。また14世紀末には足利義満が相国寺に七重大塔を造ったそうで,高さはなんと106m(ホンマかいな?),その記録は昭和になるまで破られませんでした。どちらも落雷戦乱で焼失(地震ではない)してしまい,さすがの秀吉も再建する気はなかったようです。それにしてもこんな大建築の技術もったいないですね!地図の赤矢印は3つの太寺の位置です。

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