天文学というより科学史上で有名なエイプリルフールはいわゆるビッグバン説の提唱です。宇宙はある時大爆発で始まり、その組成物質は初めの数分間で出来上がった、宇宙はその後、膨張冷却して現在では絶対温度で数度(~マイナス270度)になっているはず、という説が1948年4月1日に、アルファ、ベーテ、ガモフの共同論文で、発表されました。初めの2人は付き合いで名を連ねていますが、実際はガモフのアイデアです。この説は3人の名前をとってα-β-γ理論と呼ばれました。しかし評判は悪くホイルという物理学者は「こりゃまるでビッグバンだ」と冷やかしたそうで・・・。
ところがガモフの死後、宇宙の温度が測定され(2.7度)、α-β-γ理論は発展し、ビッグバン説は今日では宇宙開闢の定説となっています。
ガモフにしてみれば、ダメならエイプリルフールでしたというつもりだったとか、ウソから出たマコトというやつですね。このくらいスケールの大きなエイプリルフールをぶちあげたいもの。
☆「光年」は2011年で廃止
「光年」を2011年7月をもって全面的に廃止する。天文学的距離を表す単位としては新たにSTメートル(STm)が用いられる。というショッキングなニュースが流れました。1光年とは言うまでもなく光(秒速30万km)が1年間に進む距離で約10億キロメートル,それに対し1STメートル=1000兆メートル=1テラキロメートル。2年後には天文学も完全にメートル法に移行するのか、そんな話まったく聞いたことがないが。えらいことです、教科書から論文からすべて変換が必要だぁ。
実はこのサイトにの最後に書いてありますが April fool でした。
「光年」は2011年で廃止、テレビ画面に移行を促す表示も
☆天文ワークショップ終了
本日無事終了しました。去年からの懸案、ただの講演では面白くない、何か変わった趣向はないものか、そこで思いついたのが3人の掛け合いです。フェレンツェからガリレオに来てもらい、2人の弟子と400年前のことを話すというスジ書きです。さて参加者のみなさんわかってくれたかな?すばる☆さん(トリチェリ役)カオスさん(ヴィヴィアーニ役)、ご苦労様でした。ガリレオさんが帰った後はcastorが7/22の皆既日食と最新宇宙像のお話をフツーにしました。
第2部天体画像処理実習はすばる☆さんが錬金術師となって大奮闘、大人には難しかったようだが、小学生はできていましたね。
第3部天体観測は曇って中止、誰をか恨まむまたいつか
天文的な極秘情報 | すえぴー日記
天文ワークショップ進行中 | オブジェクト脳@kcg
Eclipse―日食 | 水と空気とウェブ。
☆宇宙という言葉
天文ワークショップまであと1週間、話のネタを考え中・・・です。
宇宙とは古代からの中国の言葉で「淮南子天文訓」には
「宇」は天地四方上下(つまり上下前後左右、三次元空間全体)「宙」は往古来今(つまり過去・現在・未来、時間全体)を意味し、宇宙で時間と空間全体を意味すると書かれています(読んではいませんが)。宙ぶらりん宙返りは本来間違った言葉の使い方。
英語ではspace,cosmos,universe の3つあるが,space の意味は空間,空白であり,宇宙旅行、宇宙開発など地球のごく近くの場合に使われます。universe は最もよく使われるが元はラテン語で「一つにまとまったもの」という意味でキリスト教的な匂いがします。また cosmos は,ギリシャ語で「調和,秩序のある世界」の意味で,カオスの反対語です。現代物理学のいう時空には宇宙が最もふさわしいですね。
cosmetic 化粧品を使う Miss Universe なんて変?
コスモポリタンは宇宙人ではない
京都コンピュータ学院 | オープンキャンパス | ワークショップ | 世界天文年2009「天文好き集まれ!」〜コンピュータで宇宙を観る〜
☆天文ワークショップの案内が
☆カノンを聞きながら
YouTube で パッヘルベルのカノンを聞いていると、実に単純なメロディーの繰り返し、これでこんなにきれいな曲だできるとはスバラシイですね。
そういえばモーツアルトもそうです。トルコ行進曲なんぞ、実に単純明快、コピペの繰り返しみたい。科学者数学者にはモーツアルトファンが多いが、法則はシンプルのはずだというか、シンプルでないものは法則とは言えないという考えがあるのでしょう。
パッヘルベルのカノンもトルコ行進曲もだれもが聞いたことのある曲です
☆天文ワークショップがアストロアーツに
天文ファンならみんな知っているAstroArts – アストロアーツのイベント情報サイトにKCG天文ワークショップのお知らせが載りました。
【イベント情報】3月7日、京都コンピュータ学院で天文ワークショップ開催
京都コンピュータ学院では、3月7日に世界天文年2009公認イベントの天文ワークショップを開催する。「コンピュータで宇宙を観る」と題した講座や画像合成を体験する天体画像処理実習のほか、観望会が予定されている。
ガリレオが望遠鏡で夜空を眺め数々の発見をしてから400年、今私たちは宇宙をどのような方法で、どこまで知ることができるのでしょうか。
みなさまのご来場をお待ちしています
☆銀閣寺テンプルのバス停に
バス停では禁煙ですと書いてある灰皿が置いてある。
なんか矛盾してますね
☆ 第1回卒業研究発表会
その日京都は雪でした。洛北の4F(K教室)まで機材を運ぶ学生たち。始まったのはすでに暗くなってから、司会者も壇上のプレゼンもなし。それでも約30名の学生がいくつかのブースに分かれて、自分たちの研究発表を行っていました。印刷した長いプログラムリスト、模造紙にマジックで書いたフローチャート、MZ80(だったと思うが)でキャラクターだけで描いたグラフ・・・などを見せて説明しています。
なんせ1週間で急遽集めたものばかりです。出町(鴨川)のめぼしい学生に声をかけ出展を勧めてどうにか開催したというより強行したのが第1回卒業研究発表会でした。スエピーさんに「これだけの技術を学生個人と担当教員の記憶だけにとどめておくのはもったいない! 卒業までの成果を発表する場を設けよう!」と言う言葉で始まったと書いてもらったがそんなカッコイイものではございませんでした。
今年で第28回ということは第1回は27年前かぁ!こんな未熟児がよくまあ成長したもの・・・父親モード
卒業研究発表会の起源
☆天才ハミルトン
ニュートンに次いで19世紀のアイルランドの数学者ハミルトンの話です。とにかくものすごい神童で10代前半で10ヶ国語を自由に操り(ラテン語ギリシア語はもちろんペルシア語まで)、ユークリッド、ニュートンの本を理解し、ラプラスの著書の誤りを見つけたという恐るべき小学生です。さらに詩作にもすぐれ、大学卒業前に天文台長への就任が決まるという天才でした。天文台長といっても観測もデータ解析も、助手に任せて、数学と詩に没頭します。
ところが天才にありがちなことですが、逆境に弱い。初恋がかなわず、心ならず別の人と結婚したが、妻は病床にあり、30年経っても初恋の人が忘れられない。また彼の四元数は難しすぎて、著書は評判が悪い。晩年はアルコール中毒の中での数学研究だったそうです。モーツァルトと似てる。
彼の理論は死後数十年経ってから評価され、20世紀の量子力学の発展に非常に役立ちました。さらに現在、3DCGや人工衛星の姿勢制御などに必要な理論となったのです。
ハミルトンもまた非常識なパイオニアだった。
☆変人ニュートン
☆非常識とパイオニアスピリット 再
