空冷 カワサキ Z1,Z2,Z1000R,水冷GPZ900Rニンジャのカスタム@京都コンピュータ学院自動車制御学科
MVアグスタF4 750S(MV AGUSTA F4S)
真夏は水冷,ということで,カワサキGPZ900Rニンジャの次にちょっと異端のご紹介。
天才マッシモ・タンブリーニの作品である。ここ10年ほどの間に発売されたオートバイの中で,唯一,魅力を感じた。オートバイは性能では日本製が最上だが,感性の領域になると,世界各国の個性がある。最近のスーパースポーツの中で,これは,別格だと思う。
BMWのK1200Sも水冷4気筒だが,近年になって,ドイツ,イタリアのメーカーが「オートバイには,インライン4のエンジンが最上である」ことを,証明したといえるだろう。
インライン4は,日本のお家芸であるが,元祖はといえばMVなどの欧州のメーカーである。その元祖の血をひくイタリアもので,「MV AGUSTA」のブランドで,しかも,「BIMOTA」を起こした天才,タンブリーニが設計に加わり,さらにはフェラーリ社がエンジン開発に加わったとなれば,面白くないわけがない。そしてデザインも垢抜けていて,美しい。日本では,四輪のエンスーにも人気を博したモデルである。
サイレンサーはチタンに交換してある。
エグゾーストノートはマフラーで徹底して味付けされており,かなり迫力のある扇情的なリズムを発する。しかし,エンジンはやはり近年の技術の賜物であり,(空冷Zに比べると)滑らか過ぎて迫力に欠ける。シャーシは抜群に良いから,○km出しても平気である。しかし,どこで出すんだろう?,そんな速度。
これは現代の名車であると思う。カワサキ空冷Z流に言うと,「(ド)初期型」が,完成度は低いが,荒々しくて楽しい。デザインも,この初期型があっさりしていて美しいと思う。写真は,そのド初期たる,F4 750Sである。
ニンジャみたいにアップハンドルにして,なんて考えていたら,その後,MVアグスタ ブルターレという,同じバイクのネイキッドが発売された。しかし,こちらは,サイレンサーの形も違っていて,F4の迫力からは程遠く,名前に反して大人しいように思う。買うなら,ド初期のF4,750Sである。4本サイレンサーの,けたたましい咆哮が,このバイクの最大の魅力なのだ。
優秀で良く出来ている,乗って楽しいバイクだが,それでも,しかし,空冷Zやニンジャのほうが,実際に短距離でも楽しいし,長距離を走っても楽で楽しいのは否定できない。やはり,バイクが合法的速度内の走行のために生産されていた頃のものが,本当は正しい選択なのだと思うのである。これに限らず,イマドキのスーパースポーツバイクは200km超の速度域のために製作されている。四輪も,どうしてそういう価値観になってしまったんだろうか?違法の速度域のための道具というは,どうも・・。ドイツのアウトバーンしか出番がないではないか。
ま,空冷Z乗りやニンジャ乗りが,セカンドバイクに最近のガイシャ,特にイタリア車を欲しいときには,これしかないだろう。でも,これと,カワサキ空冷ZやGPZ900Rのニンジャのどちらが良いかと聞かれたら,迷わず「昔のカワサキにしなさい」,と言うけれども・・・。交響曲を奏でるGPZ900Rニンジャに,これのエグゾーストシステムを装着したら,もっとすごいことになるかもしれないので,ひそかに,4本マフラーのカワサキGPZ900Rニンジャ,というのを企画している。
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