カワサキZ1 初期型の生産台数

空冷 カワサキ Z1,Z2,Z1000R,水冷GPZ900Rニンジャのカスタム@京都コンピュータ学院自動車制御学科

カワサキ Z1

カワサキZ1の生産台数について,新しい確認情報。
車台番号184●●番で,エンジン番号も数十違いというものを確認した。コーションも残っており,エンジン積み替えの痕跡も無いものであった。
持ち主の友人の話では,19000番台もあったとのこと。
(写真は別の車両,16000番台)

京都コンピュータ学院自動車制御学科 クルマ・バイクが好きで,将来高収入と安定した生活を望む人の進学先,日本最初のCarITの学科です。全員が自動車関係の会社にIT技術者として就職しています。「高校までの勉強が嫌いで,バイクや車が好きな人」にとっては,かつては自動車整備士の養成学校が進学先でしたが,これからはCarITです。生涯賃金が違います。

京都コンピュータ学院 日本最初のコンピュータ教育機関,求人倍率は例年軽く70倍(単純計算すると,一人に70社から求人が来るということです)。伝統と実績のKCG。4年課程を卒業すると,一般の大卒と同等の学歴になります。大卒との生涯賃金の差異も無くなります。「とりあえず大学へ」という理由は一切無くなりました。

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カワサキ Z1の初期型スピードメーター

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初期型メーター Z1

初期型メーター

カワサキZ1の初期型スピードメーターである。20マイルの「2」と目盛りの関係を比べられたい。かなり初期のZ1火の玉に装着されていた。ただし,筆者が見たプロトタイプには,このメーターは装着されておらず,後期型が装着されていた。
Z1の最初のカタログの写真は,タンクもロングピッチのものが写っている。プロトタイプが生産された後,初期型はショートピッチのタンク,そして上の初期型メーターになり,そしてその後また,ロングピッチタンクに,後期型メーターになったのだろうか?謎である。

後期型メーター Z1

後期型メーター

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カワサキZ1・Z2の生産台数 (プロトタイプ・試作車)

3/2のワークショップ「クルマ・バイク好き集まれ!」にご参加ください。

Z1 プロトタイプ 試作

Z1 プロトタイプのエンジンである。
・背の低いシリンダースタッドナット
・シリンダーヘッドから直接生えているブローバイ
いずれも,Z1プロトタイプ(試作車)の特徴である。
もちろん,ガスケットは一枚もの。
砂型鋳物の造型,黒塗りと後から入れたオイルラインのアルミの栓,フィンのヤスリのかけ方などにも注目。再塗装を経てないオリジナルのエンジンである。

KCGは現在,後期試験の真っ最中です。

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おいしいカレーライスの作り方

以下,イベント情報です
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KCGオープンキャンパス
2月24日 KCG AWARDS 2008 -卒業研究発表会-
3月2日ワークショップ「クルマ・バイク好き集まれ!」
3月15日ワークショップ「アート・デザイン好き集まれ!」
3月30日ワークショップ「電子メッセンジャーを作ろう!」
KCGスプリングコース(一般向け春の短期集中講座)

京都情報大学院大学
KCGI入学説明会
2月24日 KCGI課程修了プロジェクトの発表

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カワサキZ1・Z2の生産台数 (プロトタイプ・試作車)

3/2のワークショップ「クルマ・バイク好き集まれ!」にご参加ください。

Z1 プロトタイプ

カワサキZ1・Z2の生産台数について記載したところ,その後,様々なメールやコメントが寄せられている。今のところ,確認できたZ1初期型,火の玉カラーで,ノンレストアでコーションラベルが残っているものの最大フレーム番号は,1782○番である。メーカー発表の数値もあまりアテにならず,文献によってはそれぞれ記載が異なるので,各パーツ構成から見てもノンレストアであり,コーションラベルが残っており,フレーム各所にエンジン積み替えの痕跡が無いこと,といった諸条件から推定するしかない。
(これ以降のフレーム番号で,①コーションラベルが残っているもので,②ノンレストアであることがほぼ推測できるものをお見かけしたらご一報ください。現在も調査継続中です。)

ところで,写真の個体,なんだかおわかりだろうか。テールカウルのラインとシリンダーヘッドのブローバイに注目。そう,1972年5月に20台,7月に29台,合計49台生産されて世界中のマスコミ・プレスやディーラーに配布されたと伝わる,Z1プロトタイプ(試作車)である。

写真はその,前期ロットである。これらプロトタイプは,5桁表示の9万番台である。(正規生産の9万番台は,6桁表示。)

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謹賀新年

Z1000R1

あけましておめでとうございます。

写真はカワサキZ1000R1 US仕様(フレーム番号がJKAK・・で始まる)フルオリジナル

Kawasaki ワークスカラー,ライムグリーンのストリートモデルの最高峰であるZ1000R1。
伝説のライダー,エディ・ローソンのAMAロードレースにおける活躍を記念して発売された。

1982年から85年の4年間にわたって,このZ1000R1に始まり,Z1000R2,そしてZ1100Rとして,リア2本サスの空冷Zの,最終完成形が生産された。生産台数は,それぞれ,約900台,約5400台,約1100台である。

Z1000R1は,第二世代Zエンジンを搭載してシャーシも見直されたZ1000Jをベースに企画された。この第二世代空冷Zのエンジン,すなわちJ系エンジンは,計量クランクシャフトや大容量のクラッチ,9.2:1の圧縮比,高回転型カムシャフトとハイポカムチェーン,クロスミッションなどで武装され,欧米のレースレギュレーションを考慮して排気量は998ccとされた。

J系エンジンは,約一年間の開発期間を経て,1981年から各地のレースに供給され始めた。そして,アメリカでは,AMAにおいて,ロブ・マジーの手によるチューンをされたZ1000J改で,エディ・ローソンがチャンピオンになったのである。

これを記念して,USカワサキの企画により,AMAスーパーバイク用の市販レーサーであるZ1000S1と,ストリート向けのZ1000R1が,市販された。
Z1000R1は,生産されたほとんどがアメリカとカナダに販売された。Z1000J2をベースとし,カーカーの初期型マフラー(KERKERエンブレムの下部に,Racing Systemと書かれている。後期型はMade in USA),リザーバー付きのショーワ製リアショック,ビキニカウルなどが装着された。キャブレターはミクニBS34.タンク上にはエディ・ローソンのサイン入りのデカールが貼られている。このタンクは,タンク上のサインとサイドのストライプが,粘着のステッカーではなく,水貼りのデカールがオリジナルである。サイドカバーのZ1000RのRは,R1では青く,R2では赤く塗られる。

                   <参考;バイカーズステーション 2000年3月号 >

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カワサキZ1の生産台数

Z1

kawasaki Z1

カワサキZ1,Z2の生産台数とフレーム番号,エンジン番号の謎については,いくつか質問が寄せられている。

Z1の初期型火の玉(ファイアボール)は17000台余り生産されたといわれているが,はっきりとは分からない。メーカーのカワサキもきちんとアナウンスしていないので,我々にはには分かるすべがない。筆者の友人が現認したのはカワサキZ1の初期型ではZ1F-16998が最大である。そういった旨を書いたら,「私のZ1は、Z1F-187** Z1E189** (+210)となっています。私のは今流行の偽物?」という質問があった。現時点での回答は,質問を寄せていただいた方には申し訳ないが,「わからない」,という他ない。

近年,適当な番号を打たれて輸入されているZ1も多いと聞く。その打刻が工場出荷時のものかどうかは,ノンレストアならば,ある程度までは鑑定はできるのだが,それがフルレストアされたものであれば,本当に工場出荷時の打刻なのかどうか,ほとんどわからないだろう。

その打刻番号が,その国の勝手な番号であり,そこで走っていたものならば,その番号での輸入ということになる。その現地国みおいては,単なる輸入車であり,登録するためには,好きな番号を打刻しておけば登録できるということもあっただろう。かつては,今ほど番号管理などされていなかったからだ。イギリスのように,フレームやエンジンをバラバラに購入して,自分で組み立てれば登録できた国も多くあっただろうと思う。日本でも,輸入車はすべて元の番号を消され,職権打刻しか登録できないときがあった。つまり,登録のための番号というものは,あくまでも当該国の制度によって変わりうるものなのである。

しかし,その打刻が工場出荷時のものでないとしても,フレームやエンジン,装着されているパーツの年式がある程度揃っていて,すでに登録できているならば,それがZ1であることに変わり無い。フレーム番号やエンジン番号は当該政府の管理番号であって,ある見方をすれば,その製品の個性を特定する重要なものでもあるのだけれど,それが無いからといって,「カワサキ製品ではない」ということではないからだ。

イギリスでは,フレームやエンジンを部品で購入して,自己責任で組立て,登録することができる。有名なロータスも,キットとして販売され,マニアが組み立てたものが登録されて立派な完成車として走っている。ところが,日本ではそういったことはできないことになっている。単なる法律の違いによって,本物か偽物かを定義できるものではないだろう。

例えば,メーカーから代替パーツとして販売されていた無番フレームに,世界中のあちこちに残存している未使用パーツを組みつけても,それはカワサキZ1であり,カワサキZ2なのである。そして,そうやって組立てたバイクで,政府認可を受けて公道を走ることは,国によって,それができるところもあれば,できないところもある,ということである。すでに政府の認可を得ている(登録できている)ならば,問題はクリアしていることになろう。

現行の陸自のシステムによって,国内では,いわゆる書類紛失車を再度登録するのが極めて難しい。また,輸入車でも,それがメーカーの車両であることを証明しないと,登録が難しい。たとえば,リックマンカワサキやビモータKB-1などは,カワサキZエンジンを搭載した名車だが,弱小メーカーであるために,輸入時での登録には手間がかかる。この文化遺産であるZを一台でも多く未来に残すためには,もうすこし登録システムをユーザーよりに規制緩和すべきだと思う。政府にも理解を求めたいところである。

新車販売は日本の経済力を構成する大きな部分である。大量に輸出して世界一の生産国であってほしい。しかし,だからといって,「新車を売るために旧車をどんどん廃棄処分にしろ」というのは,メーカーの傲慢と言えるだろうし,環境問題の観点から見ても,全面的に肯定できるものではない。現在すでに出来上がっている車両(旧車)に排気ガス浄化装置を装着して,それを使用することと,新車を大量に生産し,大量に中古車を廃棄処分にすることとを比較すると,前者のほうが圧倒的に消費エネルギーもCO2排出量も少ないだろう。

京都議定書が採決されてちょうど10年が経った。当時の目標値である排出二酸化炭素量の削減は実現できず,逆に増えているという。旧車を維持し,それに適切な対処を施して乗り続けることと,数年で新車に買い換え続けることと,どちらが地球環境にやさしいか,まずは実証データを収集すべきだと考えている。

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カワサキZ2からFXまでの時代推移,そしてキャンディーズと山口百恵。

 カワサキZ2が発売された年から,空冷Zエンジン最終型のカワサキZ750FX-1(D-3)までの約8年間について,時代の移り変わりを表現する手立てを考えていた。それで,全く関係ないのだが,カワサキ空冷Zのナナハンの誕生から終焉までがほぼ一致していたので,当時の日本中の誰もが知っていた「山口百恵」と「キャンディーズ」のデビューから引退までを重ねてみた。矢沢永吉やクールスよりは一般的なので,わかりやすいだろうと思う。

 若い人達は,70年代当時に10代,20代だった人達に,その時代の推移を尋ねてみて欲しい。あの高度経済成長期の後半の頃,時代の転変がどれほど急速だったかを知れば,「70年代」というひとくくりでまとめることができるものではないことがわかると思う。そして,それは,いわゆる「丸Z」というカテゴライズと,それを総じてカワサキZ2と呼ぶことに無理があることを理解する手立てとなろう。カワサキZ2を受け入れた時代的背景は,カワサキZ750Fourの時代とは,まったく異なるのである。

        *****
1972年4月
NHK「歌謡グランドショー」のマスコットガールとして「キャンディーズ」誕生

1972年12月
山口百恵がオーディション番組『スター誕生!』で優勝。いうまでもなく,カワサキZ1デビューの年,最初期型が生産された。

1973年1月
カワサキZ2プロトタイプ生産。同年4月 山口百恵が映画『としごろ』に出演。同年5月21日に同名の曲で歌手デビュー。森昌子・桜田淳子と共に「花の中三トリオ」と呼ばれた。

1973年4月よりカワサキZ2(750-RS)本格生産開始。火の玉カラー。

1973年4月7日
キャンディーズが,TBS「8時だョ!全員集合」のアシスタントとしてレギュラー出演になる

1973年9月1日
キャンディーズが,「あなたに夢中」でレコードデビュー。

1973年,カワサキZ2火の玉カラーの総生産台数 3662台。

1974年
山口百恵は,青春映画の名作『伊豆の踊子』に主演。この映画で共演した恋人役が三浦友和。

1974年-1975年
カワサキZ2A(750RS)の生産と販売。総数12000台程度と推測できる。

1976年
カワサキZ2はモデルチェンジしてカワサキZ750A4(Z750Four)となる。総生産台数は約3200台と推測できる。同年途中からZ750A5(Z750Four)となる。Z750A5は総生産台数 2817台。

1977~78年
KZ750 D1(カワサキZ750Four) 
(総生産台数 2189台)

1978年2月25日
キャンディーズがシングル「微笑がえし」リリース・初のオリコン1位を達成。

1978年4月4日
キャンディーズ,ファイナルカーニバル(後楽園球場/55000人)をもって解散

1978年はカワサキZ1Rが登場する。

1978年の第29回NHK紅白歌合戦で,山口百恵が紅組のトリを務めた。10代の歌手が紅白のトリとなったのも百恵が最初で,その後は例がないらしい。

1979年10月20日
山口百恵は大阪のコンサートで,三浦との恋人宣言を発表する。

1979年1月~8月
KZ750D2(カワサキZ750FX)総生産台数 2185台

1979年10月~1980年4月
KZ750D3(カワサキZ750FX) 総生産台数 850台

1980年10月5日,日本武道館で開催されたファイナルコンサートで,山口百恵は引退した。

昔,日本で流行った流行歌,今の言葉で言うと,J-Pop。その音の移り変わりは,時代変化の激しさの証明ではないかと思うのだ。

 一斉を風靡した流行歌手たちと,その時代それぞれに生産されたオートバイの変化の推移。時代の転変と,普遍を考えながら,その時代に生きた人達の感覚を知ってもらいたい。今よりももっと,流行の移り変わりが激しかったように思う。その中で,Z2は1973年にブレイクしたものであって,その後,3年という長きに渡って生産された。3年を経た後には,時代も変わり,カワサキZ750フォアがこそ,時代の主流だったのだ。オートバイはあの頃,いつも流行の先端のひとつであって,多くの若い人達の憧れだった。

 カワサキZ2が生産された3年間と,Z2に始まりFXまでのZ1ベースの空冷ナナハンが生産された8年間,遠くふり帰ると,あの頃という短い期間だが,その時代の真っ只中にいたら,長い。その時代を生きた人達に対して,数年間を十束ひとからげにして「70年代」と言い,すべての丸ZをZ2と言うのは,その時代への冒涜とは言えないだろうか?今,今年と昨年と来年の違いを,明確に意識している若い人達が,一年の長さを実感しているように,当時の人達にとっては,一年は,長かった。
 カワサキ空冷Zのナナハンが,順次モデルチェンジやマイナーチェンジをしながら生産された年限も,長かったのである。

空冷 カワサキ Z1,Z2,Z1000R,のカスタム@京都コンピュータ学院自動車制御学科
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カワサキZ2とD1

 30年余を経た現在,カワサキZファミリーの中古車の中で,Z2は価格が高騰している。世界中で販売され,良く知られているZ1に対して,国内マーケットでしか発売されなかったZ2が,空冷Zの中で世界一高値となっているのである。人気が高いことと生産台数が少ないからである。しかし,そのZ2に対して,それより生産台数の少ないZ750D1は,どういうわけか,マーケットプライスが低い。

 国内で販売された空冷Zのうち,Z750D1が,いわゆる丸Z(タンクがティアドロップ型)の最終完成形であり,最小生産台数なのである。キャスター角が変更され,リアブレーキのディスク化されるなどして,性能はZ2よりは格段に向上している。タンクに流れるような金色のラインも,以前のデザインよりはずっと洗練されている。
 Zの国内向けで, Z750D1は,Z750FXD3に次いで,生産台数が少ない。火の玉Z2よりも少ないのである。そして,Z2仕様に改造されたり,エンジンを抜き取り廃車されたりして,確実に減少率が高い(車両の残存率が低い)のも,このZ750D1であろう。

 免許制度が改正され中型二輪という免許ができて,大型二輪が一部の特権階級のものとなった頃,その免許を持ち,さらにはカワサキの「新車」で最大排気量のナナハン,すなわちZ750Fourに乗っているということが,どれほどの羨望の的であったか。Z2が新車で購入できた頃は,誰でも二輪免許を取れば,簡単にナナハンに乗れたのである。その時代を切り取ってみると,Z2が衝撃のデビューをしたときから数年後,D1にはD1の輝いたときが確実にあった。D1のリアルタイムを知っている人達は,D1が新車で並んでいたとき,すでに中古車しかないZ2と比べて,どちらを欲しがっただろうか。多くの人は,新車を欲しがったと思う。その頃は,ゼッツーというよりも,Zナナハンフォアと言うほうが,「新しい」のであった。
 もちろんZ2の神話は残っていたし,Z2のサイドカバーのデザインほうが好きだという友人もいた。そして我々は,「両方が新車で売りに出ていたら,どちらを選ぶか」と言う議論をしたものだった。一方は,サイドカバーのデザインで選び,他方は,リアディスクという性能と,流れる金色ラインのタンクでそれを選び,それぞれ,賞賛していた。

 Z1/Z2を信奉するあまりに,丸Zの最終完成形であるZ750D1を軽んじるという最近の傾向は,歴史と本質を知らないという他ない。D1をしてZ2だと言い張るような愚論はそろそろ終えるべきであろう。いわゆる丸Zの中で,性能・デザインともに最も優れており,Zファミリーの中では生産台数が極めて少ない,Z750D1のオーナーには,もっと誇りを感じてもらいたいと思う。

 カワサキZ2に,それを礼賛する意味と価値があるように,カワサキZ750A4,Z750A5,Z750D1などの「Four」のそれぞれにも,また異なる意味と価値があるのだ。大型二輪免許を持っていて,ナナハンフォアに乗っているというのが,そのときは,最も輝いていたと記憶している。

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カワサキZ2

Z2タイガー

カワサキZ2のカタログの表紙

カワサキZ2A(タイガーカラー)の時代になっても,カタログには,カワサキ750-RSと記載されている。

 昭和62年に,カワサキが発行した「The KAWASAKI  Vol.1 カワサキイズムの研究」という冊子に,Z2Aまでを指して,「いわゆるゼッツーと呼ばれるのは本来この時期までである」という記述がある。そして,その後のモデル,すなわちZ750A4を,「Z750FOURとネーミングされ」たという記述がある。つまり,昭和62年,1987年にはすでに,カワサキ自身も,ゼッツーという呼称の指すところの車種が,混乱していることを認めながら,Z2を定義しているのである。

 また,同書には,「1977年,Z2スタイルの最終モデルZ750 FOURが発売される」と書かれている。言うまでもなく,Z750D1のことであるが,「Z2スタイル」と書かれていることが,さらにZ2とはZ2Aまでであることを示唆している。

 すでに1987年で,Z2の概念が混乱し始めていたということなのだろう。

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カワサキZ2

 近年,カワサキZ2の概念が曖昧になって,一部では,Z2とは何を指すのかというような,変な話になっているらしい。「Z2とは,Z2とZ2Aのみである」という主流の意見と,「Z750D1までのいわゆる丸Zまでを含んで,丸Zの総称をZ2とする」という意見に分かれているのだそうだ。

 運輸省認可型式の「カワサキ Z2」は,Z750A5までであり,車両の型式を基準に言うならば,Z2,Z2A,Z750A4,Z750A5の以上がZ2になる。認可型式を根拠に分類すると,その後のZ2とほぼ同型の車両(D-1)は除外されることになる。

 エンジン型式を基に定義するならば,Z750FXのD3までが,Z2Eエンジンを搭載していたので,すべてそのZ2エンジンを搭載しているならばZ2であると言うことになろう。そうすると,いわゆる角ZのZ750FXを含むことになる。

 タンクなどの外観の形状で分類するならば,いわゆる丸Zと角Zということになろうが,その外観を細かく分類すると,①初期型ショートピッチタンク,②一次型ロングピッチ内プレスタンク,③二次型ロングピッチ内プレスタンク,④外プレスタンク,そして⑤Z750FXの角タンク,以上の5種類になる。
 ここで,タンク形状が丸くて4本マフラーであるか,タンク形状が角ばっているか,というだけをもって二つのグループに分類するのはともかくとして,「それであるからゆえに,前者のグループはすべてZ2であり,角ZはZ2ではない」と言い張るのは強引に過ぎる。

 運輸省の認可型式は法的に必要なものであるが,その命名はいわば便宜上のものにすぎないので,生産元のカワサキのコンセプトメイキングと事業戦略による概念構成と,当時Z1とZ2と称されたという事実から考えると,「本家Z1あってのZ2」という,原点での命名が基準であり,Z2とは,Z2とZ2Aのみである。

 カワサキZ2とは,「カワサキZ1のボアダウン&ショートストロークの国内限定特別仕様」のことである。

Z2

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