今年度のテーマについて③ 予定と目標

空冷 カワサキ Z1,Z2,Z1000R,のカスタム@京都コンピュータ学院自動車制御学科

昨日は,入学式でした。ご入学おめでとうございます。

で,入学式のあとで,Z学のスタッフミーティング。
今年度は,

①カワサキZ2のノーマルを仕上げていく。
②昨年度から継続中のカワサキZ750A4を前期で仕上げる。
③カワサキZ1000Rレーサーを仕上げる。
④カワサキGPZ900Rニンジャと,エリミネーターを仕上げる。
⑤土曜日には,随時様々な車種を取り上げる。Z2レーサーとZ1Rカスタムを煮詰めていく。

ということになった。あまりスタッフと車両を特定せず,仕上がるものから仕上げて,学生さんと走って遊ぼうと考えている。エンジンがかからないと面白くないから,前期では,Z2レーサーとZ1000Rレーサーのシェイクダウン,Z1Rの熟成,エリミとニンジャが公道を走るところまでは持っていく。

さて,水物水冷も入れてしまったので,空冷だけでなくなってしまったが,水冷はGPZ900Rのニンジャエンジンと,Z1300エンジンだけは,まあお許しいただこう。古きよき日本の,男カワサキのエンジンであることに異論はなかろう,ということで。

京都コンピュータ学院自動車制御学科

京都コンピュータ学院
京都情報大学院大学

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今年度のテーマについて② 予定と目標

過年度は,初めての試みなので,本当に,試行錯誤の一年であった。フルレストアからカスタムまで,さらにSRのカスタムといういわばオマケまで入れてしまって,車両数が増えた一方で,途中でスタッフが減ったり,新しく導入したブラストマシンがうまく稼動しなかったり,塗装の設備を整えるのに手間取ったりで,結局,なにがなんだかわからにうちに進んでいったとの感が強い。

まったく何も知らない学生さんたちに,一から技術を教えるというのは結構大変なことである。工具の使い方,ヤスリのかけかた,金ノコの使い方など,初歩的な作業の指導をしなくてはならない。

Z2レーサーの製作やZ1Rのカスタムと言っても,最初から計画した完成形を目指すような予算もないから,寄せ集めの中古パーツを磨き上げて,使えるものを使うという程度のであるから,あちこちツジツマ合わせにも難渋した。しかし,おかげで,合わせなくてはならないポイントはよくわかったように思う。まだ走行しての調整までは至っていない。Z2レーサーとZ1Rについては,今年一杯かけて,シェイクダウンしていこうと思っている。

さて,今後の目標。
Z2の完全なレストアを行う。フルレストアの費用や段取りがある程度理解できてきたので,本番Z2を取り上げたい。しかしこれは初心者には触らせたくないので,授業の傍らで,じっくりと進める予定。一台はノーマルで,もう一台は,,,これこそ,最新技術でレトロな新しいカスタムを目指したい。インジェクションで,触媒付きという,環境に配慮するZ2かな。排気量を考えると,Z1のほうが良いかな。

Z1000Rのレストアとカスタムについては,素材がまだもうすこしあるので,これも継続する。黒塗り系Jエンジンの要点と,電気式メーターが多少は分かってきたので,次回はもうすこし上手く仕上げようと考えている。Z1000RとKERKERマフラーの組み合わせは最高である。実はヨシムラピストンを確保してある。

Z1000LTDのカスタム。補強の入ったZ1000LTDのフレームとボロエンジンがあるので,これもZ1Rと同じく,カスタムに仕上げたい。これはすでに某先生がスポンサーとなって乗ることが決まっているので,性能重視。

KZ1000かGPZ1100Fをベースにチョッパー?ハーレーは,ありこちぶった切って多種多様なセンスで纏め上げている自由なカスタムが多いが,Z系はオーソドックスな定番がほとんどである。操縦性までを無視するようなのは論外だが,そこそこ走れるような程度で,自由な発想で仕上げてみたいと思っている。街中で下駄にするようなのと,ショーに出すようなのと。

ポリスをベースにツアラー。ポリスのフレームは補強が入っているので,よくカスタムベースに使われるが,スポーツ志向がほとんどである。両サイドとリアに大きなボックスを背負って,カウルもつけた長距離ツアラーを,ポリスベースで仕上げたい。J系ポリスは長く生産されていたこともあって数も多く,わが国にも大量に入ってきているが,大柄すぎるきらいがある。二人乗りにはある程度の車格があったほうがよいが,Z系のコンパクトさも魅力である。J系,Z系,それぞれのポリスをベースに,ツアラーを製作して,いつか,日本一周に出かけようと思っている。シルクロードを走ってイスタンブールを目指すというのもいいなあ。

そして,KCG伝統の洛北校が,それらの電気・電子制御関係を担当する。点火システムやインジェクションシステムも,独自のものを開発していきたい。資料は収集しているので,学生さんたちと遊びながら,面白いものを造りたいと思う。

そして,他には,水冷系として,姉御カワサキメリーさんのエリミネーターと,あとはニンジャも取り上げたいと考えている。水冷ではZ1300というのも射程距離内に入っている。これはホンダCBX1000を比較対象に研究したい。量産6気筒としては,べネリ・セイも忘れてはならないのだが,いかんせん,お目にかかったことがない。

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排除する者,エリミネーター

エリミネーター カワサキ

カワサキ エリミネーター750

eliminator
N 除去するもの, エリミネーター[il’imin`eitXeR]a device, called eliminatorエリミネーターという装置s型変化;単数形。除去する人[il’imin`eitXeR]a person who eliminatess型変化;単数形

カワサキがZ1で世界を席巻してから11年目,同じ900ccのカワサキGPZ900R,ニンジャが一世を風靡した。スーパースポーツとして開発されたニンジャが,高速ツアラーへと方向性を振ったその背後で,シティ派のストリートドラッガーという全く新しいコンセプトで登場したのが,エリミネーターである。それまでにまったくなかったスタイル,デザインに,筆者は強い衝撃を受けた記憶がある。

カワサキGPZ900Rは,その後実に20年間販売され続け,ベストセラーとなったが,エリミネーターは短期間で消えていった。あまり人気があったとはいえないが,今なお,ディープでコアなファンを確固としてゲットしている異端児バイクである。

当時,アメリカンというコンセプトが流行し,アップハンドルで足を前に投げ出す乗車姿勢のバイクが増えたが,エリミネーターはそれらの軟弱アメリカンとは確実に一線を引いていた。低く,長く構えたスタイルで,シャフトドライブ,峠のワインディングを走ることよりも,街のシグナルグランプリで勝つためのバイク。エンジンも加速重視のセッティングになっているが,実際に街中では乗りやすいバイクである。

その後,似たようなのとしてヤマハから,やたらでかいばかりのV-Maxが発売されたが,エリミネーターの牙城はゆるぎなく,他に競合するものがない。他の一切を排除する,とてもユニークなバイクである。

そして,カワサキのストリート系は,Vツインのバルカンシリーズへと展開していき,インラインフォアでストリート系というエリミネーターの系譜は途絶えてしまう。Vツインのアメリカンは言うまでもなくハーレーの築いた価値体系であって,それを日本の技術でより高次元で完成させていったカワサキの技術陣には敬服するが,この,エリミネーターのコンセプトは,それ以上に凄いと思う。唯一無二の発想ではないか。

カワサキ エリミネーター

エリミネーター900

京都コンピュータ学院
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今年度のテーマについて

カワサキGPZ900R,ニンジャも,実は個人的にカスタム素材を確保してある。空冷から水冷に移行したばかりのエンジンなので,マージンも多いようで,今のバイクに比べると,空冷のようだと言われる。
筆者の感覚だと明らかに水冷で,全く別物なのだが,近頃の若い人たちにとっては,前時代的なエンジンなのだろう。

確かに,水冷エンジンでありながら,独特のバイブレーションを発するので,楽しい。そしてカワサキGPZ900R,ニンジャもひとつテーマに選ぼうかと考え始めた。

空冷Zのレストアとカスタムは,一年を通して様々に勉強してきたところ,初歩レベルだがだいたいは理解できたように思う。もちろん,極限のチューニング技術には程遠いし,ましてやIT化にはまだまだ研究を積む必要がある。そして,Z系エンジン,J系エンジンが最上であるとの信念にはゆるぎないものがあるのだが,他の数機種も否定しない。特に,地球が温暖化した昨今にあっては,真夏に空冷Zは辛い。

Z650ザッパー系もそれなりに良いバイクであるが,空冷Zのカテゴリーに何故か入れられるZ1300も楽しいバイクである。そして水冷Z1300を研究範疇に入れるなら,GPZ900R,ニンジャ系も否定する理屈は無いだろう。そうすると,ニンジャの陰となった感がある時代の徒花,エリミネーターも。実は,メリーさんのリクエストはエリミネーターなのである。

それら70年代から80年代初頭の,オートバイの方向性が今ほど細分化されていない時代の,乗って楽しくいじって楽しい車種たちを,当面は研究していこうと思う。

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桜花舞う

カワサキ Z2

桜の季節である。カワサキ空冷Z2には,桜が似合う。

さて,2007年度も今日で終わり。桜吹雪に吹かれながら,新しい年度が始まる。
次年度はどうしたものかというのは,実はまだ決定していないのだが,筆者としては,Z2を一台きちんと仕上げて,自動車制御学科の今後の実験材料にしようかと考えている。
昨年度からのZ1RやZ2レーサーなど,すべての車両は継続して調整していくのだが,新規に何をテーマにするのか,色々と案が百出して,実は何も決まっていない。

外観は普通にノーマルZ2。それでいて,環境にやさしく,電子回路もきちんと搭載して,インジェクションを仕込むのも面白いかも。

もう一台は,普通にセオリーどおりに仕上げる,丸Zのカスタムを一台。そして,セオリー無視のチョッパーも面白いとか。

もうひとつ,インジェクションといえば,空冷Zの異端児,750ターボのインジェクションシステムを改良しようかとか。

あとは姉御カワサキ,メリーさんの愛車を製作する予定。素材を吟味中。

実を言うと,自分個人用に,カワサキGPZ900R,ニンジャを,夏に向けて製作したいと思ったりもしている。ニンジャのカスタム。これもカワサキカスタムの王道。

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環境の問題について

こうやって古い金属製工業製品をいじくりまわしていると、いったいこれらそれぞれの金属部品を製作するのに、どれくらいのエネルギー消費が必要だったのだろうかという疑念が沸いてくる。

アルミ鋳物のシリンダーをひとつ造るにしても、大量生産にすればひとつあたりのコストは低いだろうが、それを数年でモデルチェンジをして、新しい鋳型を製作し、その工場設備を造っていくと、総和としてどれくらいのエネルギー消費が行われるのか。正確に計算するにしても膨大なデータ量が必要なので、面倒だからしたくはないが、なんとなく想像はできる。

何が疑問なのかというと、30年前のオートバイを修理して一生乗り続けるライダー一人当たりのCO2排出量と、3年から5年でバイクを買い換えて、古いものは廃棄処分にして、排ガス規制の厳しい、環境にやさしい新車に乗り続けたときの化石燃料消費量やCO2排出量の、地球全体での総和の比較である。確かに、ライダーひとりあたりが輩出するCO2量は減るだろうが、工場設備の更新や金属加工によって消費されるエネルギーすなわち排出されるCO2量は馬鹿にならないように思う。これはもちろん四輪自動車にも言える。

環境保護の美名の下で、ハイブリッドカーや電気自動車が生産されても、それが企業の利益効率のために5年で買い換えられるように品質管理が徹底されて、工場設備が更新されていくならば、環境対策の最適値は別の計算になるはずだ。一台あたりの排出量と、交通システム全体における総和としての排出量とを、正確に比較しなくては真の回答は出てこない。

考えているのは、空冷Zに可能な限りの環境対策を施して、一生乗り続けて、心を掻き立てるあの和音、エギゾーストノートを楽しみながら、結果として環境保護に貢献できる可能性があるのではないかということである。空冷エンジンは、その設計によってマージンを多く取る必要があるので、隙間から漏れて浪費されるエネルギーが多いけれども、適切なインジェクション化を行い、それなりの触媒を搭載すると、新車に乗るよりは、環境に貢献できるかもしれない。木を見て森を見ぬ論理に陥らないようにしたいものである。「空冷ZのIT化」は、それが最終目標のひとつである。

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春が来た

春が来た。あちこちでバイクの台数が増えている。
さて,次年度はどうするか。まだ今年度のも仕上がっていないのに,気の早い話だが,次年度の研究テーマを検討しはじめている。

空冷Zは続けるとして,水物をひとつテーマに取り上げようかと考えている。
となるとGPZ900R ニンジャかとお思いでしょうが,姉御カワサキメリーさんからリクエストが出ているものがある。今年度一年間,学生といっしょに白魚の指をオイルまみれにしていたメリーさんは大型ライダーであるのだが,それをレストアして自分で乗りたいのだそうな。さて,なんでしょう?

写真は角Zの代表,カワサキZ1000Mk.II、の外装をまとっているけれども実はZ750FX。モリワキ860cc。カーカーのサイレンサーは実はアルミで作成されたもの。CRキャブ,ウエダレーシングのスイングアーム,マックレーンのバックステップ,キックアームは少々曲げてあってステップを折りたたむとキックできるようになっている。タンクはいわゆるZ1000Hカラー。ホイールはノーマル。FX/Mk.IIは前輪19インチが似合うと思うんだが・・・。100歩譲って前輪18インチにするにしても,モーリス7本スポークかな。レスターも似合うか。いずれにしても前輪17インチを履かせるにはZ1Rが一番似合うかと思って,初年度のテーマのZ1Rには17インチミッチェルを選んだのだけれども,やはりZのシルエットにはノーマルサイズのホイールがしっくりくる。

カワサキZ750FX

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カワサキ空冷Zのカスタム日記 Z1R,Z2,Z1000R

Z1R kawasaki

カワサキZ1R

最終調整中のKAWASAKI Z1R。青みがかった銀色が美しい。エンジンは調子良い。セルモーターがかなりヤレているので,ガラガラ音がする。モーターはPMCのリビルド品に交換したいところなのだが,予算オーバーなので当面はこのまま。マフラーはKERKERだが,バンスアンドハインズの直線基調のほうが似合いそう。リアスイングアームのショック角度がイマイチなので,取り付け位置を変更するか,別のアームにするか,悩み中。ドライブスプロケを少々オフセットして,チェンラインは出してある。

Z1R メーター

コックピットは,ニンジャのメーター。どこと干渉することもなく,綺麗に収まった。
卒業式が終わって春休みに入った。学生さんも出てこなくなったので,年度変わりで多忙なこともあって,新学期まではあまり進みそうにない。ライディングポジションは良好である。

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カワサキ空冷Zのカスタム日記 Z1R,Z2,Z1000R

Z1000R1

去る日曜日,カワサキZ1000R,ローソンが集まってきた。オヤジたちだけで,学生さんはゼロだったが,数が並ぶと壮観なので写真撮影。
左側がレストア中のローソン。すでにエンジンはかかっているのだが,最終的な電気配線の取り回しを行っている途中。

KAWASAKI Z2

カワサキZ2レーサーはほぼ完成。70年代にサーキットを走っていたZ,そのまんま。
最後に,タコメーターの取り付けをどこにするか思案中。タコメーターを装着するとともに,フロントゼッケンプレートの付け方を考えているところ。
当初予定していたハラシタ管と,モトマーチンのスイングアームが干渉したため,マフラーはとりあえずカーカーのサイレンサー付きを装着している。マフラーは追って加工する予定である。

Z1Rもエンジンがかかるまで行っているが,こちらはカスタムの度合いが高いので,あちこち細かいところで最終調整中。ガソリンコックとキャブの干渉であるとか,リアショックやスイングアームの調整など。

敷地内ガレージなどでほんの少し試乗した学生さんたちは,とても嬉しそうだった。

今日は卒業式。卒業していく学生さんたちを空冷Zの咆哮が見送る。

卒業おめでとう。

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カワサキ空冷Zのカスタム日記 Z1R,Z2,Z1000R

SR500

おはようございます。というより,まだ夜中か。。。
SRは完成している。
後ろのZ2レーサーも,メインスイッチやゼッケンプレートなど,細かいところを残すのみ。

SR500 Yamaha

トコトコと楽しい音で,春の河原べりなど走ると楽しそう。今年の花見はSRかな。

Z1000Rの塗装とZ1Rの塗装。乾かしているところ。Z1Rのグレーは,サフの色。

ライムグリーン カワサキ

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