☆アレキサンドリア


という映画が話題になっているそうです。主人公は女性と言うからクレオパトラかと思ったが、大違い。ヒュパティアというローマ末期の女性天文学者、そのころキリスト教原理主義者の過激派の勢いはものすごく、異端者を次々と虐殺していった。彼女もその刃の犠牲のいなったそうです。教会も皇帝も黙認というかやらせている。彼女が活躍したのはアレキサンドリア、ナイルの河口の大都市ですね。
 宗教の弾圧の犠牲になった科学者というと地動説論争のころを思い出すが、こんな壮絶な最期をもつ天文学者がいたとは知らなかった。

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☆温暖化

気温変化

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%8E%E5%8E%BB%E3%81%AE%E6%B0%97%E6%B8%A9%E5%A4%89%E5%8C%96 より

「わあ、また降ってるぅ」
「温暖化と言うても結構雪が降るやん」

最近「温暖化」についてやや疑問をもっています。
確かに20年前のように、豪雪で出勤できない、帰れないことはなくなった。夏に40度を越す日は昔はなかった。でもこれって地域的な現象ではないのでしょうか?都市部など人間が集中しているところは人工的に暖かくなっているが、世界中どこでもそうとはいえません。上図からは気温上昇が認められますが、それは曲線を引いたため、元データのチラバリを見てください。
 ヒマラヤの雪が減ってきてる、シベリアの永久凍土が溶けだした、中央アジアのなんとか湖が干上がった・・・などの事実は温暖化の証拠じゃないか!確かにそうですが、200年前のヒマラヤの積雪データはないし、1000年前のシベリアなんて誰も知らないのです。単純に比較することはできません。

気温変化L

15世紀~19世紀は寒冷期(Little Ice Age)だったのは確からしい、9世紀~12世紀ころは西欧では温暖期(Medieval Warm Period)だったと言われていますが、東アジアではわかりません。この中世温暖期にバイキングはノルウェイから西へ船出しカナダまで行って住みついたそうです。グリーンランドは文字通りだったそうです。しかし、その後の寒冷化で引き揚げたのです。気候変化をと太陽活動の関連は次第に明らかになりつつあります。また氷河の起こる原因は地球の地軸の傾きや太陽からの距離の変化であることがほぼ定説になっています。このような全地球の長期変化の主原因はやはり天体現象ではないでしょうか?

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☆ノーベル賞怖い


 BSでノーベル賞の番組が放映されていました。物理以外はさっぱりでしたが、生理学医学の進展にはびっくり。ワトソンクリックのDNA2重らせん構造の発見から50年で、ヒトゲノム解読、遺伝子治療、iPS細胞・再生医療まで来た・・・しかしこんなことも現実らしいです。
「あなた全身のDNA解析をした結果、将来ガンになるい可能性は80%です。なおこの検査の費用は3万ドルです。」
「来年生まれるお子さんの顔は眼は足はどうしましょうか?理系?文系?芸術?運動?どんな才能がお望みですか」       コワ~イ話ですね。
 
 また経済学賞では「受賞の理論に基づいた政策が失敗して経済破綻を起こしているものがある。なのに、間違ってましたというだけで、社会に対して責任を感じていない。」と経済学者がいっていました。こんなのノーベル賞に値しないよね。そもそも経済学賞って何?
経済学者のOAさん何とか言って。

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☆ビッグバンはエイプリルフールから


1946年4月1日にガモフは火の玉(fireball)宇宙論を発表しました。間違ってたら April Fool としてというところが面白い 。でも一人ではイヤなのか同じ原子核物理の研究仲間であるアルファとベーテをさそってαβγ理論としたそうです。γはもちろんガモフ自身のこと。宇宙は初めの数分で出来上がったことになり、大不評でした。イギリスのホイルは「ビッグバン」(単にバーンというだけで深い意味はない)とひやかしたそうです。
 
 ガモフの死後1965年、この説を裏付ける観測事実が見つかり 彼の説は認められました。今日ではさらに発展し宇宙創成の標準理論になっています。

この話はエイプリルフールではない。

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☆人間過去未来-4

 30年くらい前までは人類は核戦争によって滅亡すると言われていました。「火の鳥」でもそのような場面がありますね。東西冷戦がなくなった現在、考えられるのは人口増加による食糧不足、温暖化など環境問題、新型インフルなどウィルスの逆襲、そして予測できない小惑星落下などでしょう。

 60億のうち満足な食生活をしているのは果たして何割でしょうか。アフリカの子供は飢餓状態にあります。食料を外国から買ってできたコンビニ弁当を捨てるような民族は明らかに例外で異常です。食料は不足しているというより偏在しています。
その解決のための手段として、かつて「出アフリカ」で世界に広がっていったように、いつの日か「出地球」で他の惑星に進出・開拓ということが考えられますが、はたしてできるのか?著者は否定的です。私もこの地球で進化した生物が簡単に他の天体で生きていけるとは思えない。いやそれよりも人口は100億には達しないのではないでしょうか?日本をはじめ多くの国ですでに人口減少、中国、インドもいずれはそうなるし途上国もそのうち。

 氷河が後退した後、ホモサピエンスは農耕を始め自活するようになったが、そろそろピークを迎え衰退期に入っていくような気がします。その衰退の速度をどれだけ弱め、いつまで生き延びられるかは人間の知恵によるのでしょうね。

起承転結と4回でまとめようとしたが、むずかしかった!

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☆人間過去未来-3

  ではただ1種類のホモサピエンスがどうして60億を超す大集団になれたのか?いうまでもなくそれは食料を確保できたからでしょう。しかしホモサピエンスの歴史20万年のうち95%は採集狩猟時代です。栽培牧畜を始めてからまだほんの10000年足らず、中にはまだ100年という民族もいます。採集狩猟生活というのは全く不安定で常に飢えている状態と言ってもいい。獲物が獲れなかったら他人のものを取るしかないので争いは絶えない。人口が増えるはずがないですね。定住して農業を始めて自前で食料を確保できてから、産めよ殖やせよということができるわけです。
 しかし同時に新たな問題も発生します。灌漑のため河の流れを変え、あるいは森から木材を切りだすという自然破壊を起こします。古代文明が生まれたところは開発しすぎのためその後廃墟になったところが多いです。またこのためには強力なリーダーを必要とするので、厳しい神や強い王が生まれた。これらの地域は一般にシビアな環境、乾燥地帯です。

 ギリシア神話にこんな話があります。

かつてこの地上は,山には穀物や果物が実り,川にはミルクや酒が流れ,人間は農作しなくてもいつも満ち足りて,何不自由なく暮らしていました。また正義と信仰がいきわたり,権力を振り回す者もいなく,法律なんてものも不要でした。神々はこの世で人々と一緒に暮らしていました。このような平和で平等な時代は「金の時代」といわれています。ところが時はうつり「銀の時代」「銅の時代」「鉄の時代」となるにつれ,人間は互いに武器を持って,大地を取り合う醜い争いを繰り返すようになりました。

また旧約聖書のいうエデンの園も似たような話ですね。

 これに反しわが国では気候は温和で、山にはドングリが、短く急流の川にはサケがいっぱいあったため、農業開始は遅れたというより、その必要性がなく、ノンビリとした縄文時代が長く続いたのでは?

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☆人間過去未来-2

 人類はなぜ1種類しかいないのか?犬猫象鹿いずれも何種類か現存しています。
かつては現代人と共存した人類がいました、その中で最も有名なのはネアンデルタール人、ヨーロッパが主で中央アジアあたりまで分布していたそうですが、約2万5千年前に絶滅。ネアンデルタール人はホモサピエンスと交流も闘争もなく併存していたようです。彼らは頭脳は現代人と変わらず、骨格からして体力は勝っていたようです。しかし決定的に違うのは言語能力(骨の構造からしてあまりしゃべれない)したがって集団生活に不可欠なコミュニケーション力は劣っていた。また抽象的な思考ができないので宗教芸術科学技術など文化創造はできなかったとか。逆にいえばこれができることがホモサピエンスの特徴です。最終的には文字を持ってそれを自在に操ることのできるものが勝つのでしょうね。
そういえばギリシア神話や聖書の伝承には先住民族としての野蛮な巨人族が出てきます。

 ホモサピエンスと併存した人類の別の例としてインドネシアのフローレンス島に1万2千年前までホモ・フローレシエンシスという1mくらいの小人がいたそうです。彼らは最後の非ホモサピエンス人類と言われています。

その子孫どこかにいるかも コルボックル?

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☆人間過去未来-1

人類進化99の謎 (文春新書)


 バス待ちに百万遍の角の本屋に入りなんとなく買ってしまった。短い話が99個、面白いがもうひとつツッコミがほしいです。そのうちからいくつかを紹介しながら人間の過去未来について考えてみます。
 
 むかし、猿人、原人、旧人、新人と覚えたけどもう古いのですね。人類は直列的に進化してきたのではなく、われわれホモサピエンスは多数のヒトのうちの一つにすぎない(ただ1種類なのに六十億もいる)。他のホモなんとか、なんとかトロプスはすべて滅んだのです。ヒトの誕生地はすべてアフリカで、何度も出アフリカがあったそうです。最後の出アフリカは約二十万年前、それが現代人でヨーロッパではネアンデルタール人を、アジアでは○○人(それもかつてアフリカから出てきたものも子孫)を駆逐し全世界に広まった。最後にたどりついた大陸は南米で、シベリアからベーリング海峡を歩いて渡って(氷河時代なので陸続きでした)。それはわずか2万年前だそうです。

 地球46億年の歴史の中で人類が世界中に広がったのは極々最近のこと、というよりこの2万年のテンポラリな現象のようにも思えますね

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☆要らなくなったもの-3

 その3は要らなくなったものというより要らなくしたいもの、それはハンコです。色々な書類にハンコを押すように言われていますが、実はただ習慣的にやっているだけ。そもそも捺印とは書類の内容に責任を持つというしるしのはずなのに、「とにかくここに三文判でもいいから押しといて」と言われて押していますね。実印なら届けているので本人のものとわかるが、三文判なんてどこでもだれでも買えて使えるのです。要するに無責任になるのです。
 かつてハンコを忘れて困った時がありました。取りに帰る時間はなし、こんな珍しい名前のハンコを売っている店はなし、作ってもらうと日数がかかるし金もかかる。ところが鴨川校の南にあるあの店でたったの15分で、たったの300円でできたのです。しかも免許証も保険証もなく身分を証明をするものは一切不要。そんなハンコに何の意味があるのでしょうか。署名なら筆跡鑑定して本物か偽物か判別できますが、ホームセンターで作った三文判(=スタンプ)ではできません。
 そんなハンコを押すのはやめよう。意味のない捺印は拒否しよう。まずは身の回りの書類から

戦国大名の花押は立派ですね。あれなら責任が伴っているとわかります。

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☆要らなくなったもの-2

 みなさんのうちでは○○事典はお使いですか?わが家の天文学事典、理化学事典、育児事典、料理事典、漢和中辞典、英和大辞典、・・・・埃だらけです。もう数年も開いていない。調べものには、そんな分厚い本をあけるより、Wikipediaで検索するほうがフツーでしょう。何種類もの辞書をかばんに詰めて学校に持っていく高校生はまだいるのでしょうか?高校生の使う言葉はすべてコンパクトな電子辞書があればすむこと。その電子辞書を遣うことを禁じていた先生がいましたが、今はさすがにいないでしょうね。さらに今やケータイに収まっています。近い将来、厚くて重い事典辞書は専門家以外には不要になるでしょう。
 かつて書斎・応接間の書棚に分厚い事典や全集を並べることは庶民のあこがれでした。それらの本が目的ではなく、そのような書斎・応接間のあるマイホームをもつことが。でもそんな無駄なことにお金を使わなくてよかった。

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