カオスとはコスモスの逆でよく無秩序、混乱という意味に使われますが、決してそうではないのです。カオスには調和も規則性もあります。
代表的なカオス図形であるローレンツアトラクターを描いてみました。非線形3元連立微分方程式を解く、というとそれだけにビビってお手上げとなりそうだが、実は非常に簡単なscilab プログラムでできることがわかりました。原図ではマウスでつまんで回転伸縮できます。方向によっては蝶々が羽を広げたように見えます。
微分方程式なんて怖くない!
整数の割り算をして余りを求める時、2や5で割るのならすぐできますね。
では次の数を9で割った余りを筆記用具を使わないで暗算してみましょう
28
58
357
4567
12345
多分インドの小学生なら即座に答えるでしょう。
解析、代数、統計は数学の3本柱です。いずれも18世紀末から19世紀前半に成立し、他の分野に応用されてきました。従来、高校までの数学教育では統計はほとんど扱われていませんでした。castorもそうで(オブ脳さんやAWさんの世代は習ったかも)大学でも、きちんと習っていません。実は解析も代数も授業はようわからんかった、ハイ。しかし現在では最も応用範囲が広く、むしろ経済学、社会学などで必須の知識になっています。今回、復活するのはいいが、中学数学で標準偏差までとは行きすぎでは?どう理解させたらいいか困っている先生が多いのでは?教科「情報」で取り上げるのはいいが、中学では「情報」と思っていたら、高校では「数学」で。しかも入試には出ないから高度(?)進学校ではやらないとなると、また別の問題が起こりそうですね。
学習指導要領はよく改定されます。でも数学はまだ少ないほうで最も激しいのは理科、地学(天文を含む)なんてしょっちゅうで、現場の先生は自分自身の教材を常に更新していかねばなりません。しかも大陸移動・地球温暖化から超新星・ダークマターのことまで。まあ科学の進歩が著しいからアタリマエかもね。変わらないのは古文くらいでしょうか。
ほしはすばる、いとをかし
オブ脳さんがアメリカの微分積分の教科書で書いているようにわれわれが習ったのはコーシー流の微積分でした。微分の計算の前に連続の話(イプシロン&デルタ),その前に稠密とか切断とか何とか抽象的な概念が並んで大学1年目にはサッパリでした。もっとも理解していた天才たちもいましたけどね。
微分の始まりはニュートンが運動方程式を解く手段として開発した、すなわち力学が出発です。それから150年後、フランスの数学者が書き換えたものがその後続いている。理論としては整然としているが、即物的な物理屋にはわかりにくいです、この本には天文学史的なアプローチがあるようですね。
答えは間違い、第7戦までもつれ込む確率は3分の1もありません。
セリーグが4勝0敗する場合は1通りで,その確率は0.5の4乗×1=6.25%
セリーグが4勝1敗する場合は4通りで,その確率は0.5の5乗×4=12.5%
セリーグが4勝2敗する場合は10通りで,その確率は0.5の6乗×10=15.625%
セリーグが4勝3敗する場合は20通りで,その確率は0.5の7乗×20=15.625%
パリーグについても同様だから15.625%の倍で求める確率は31.25%。
すなわち第6戦で終わる確率と全く同じです。ややこしそうだが、すべての場合を書き出してみるとわかりやすい。
マテマテヤンのむしまるくさん,これで正解ですね。
もちろん実力は完全に互角で、引き分けはカウントしないという前提です。
なお、これには2項分布、期待値など重要な概念が含まれています。
「今年の日本シリーズは大接戦です。両チームの実力は全く互角ですから、最終の第7戦までもつれ込む可能性が非常に高いでしょう。」 はたしてこの野球解説は正しいだろうか?
桜坂。さんから開幕早々何を!といわれるかもしれませんが、これは「ニュートン4月号」に載っているクイズです。今年度担当することになった「統計解析」のイントロにちょうどいいネタが見つかった。
解答は次回に
Cosmos(調和 宇宙)の逆はChaosですが,それは単なる無秩序でも混沌でもありません。その中には法則性が存在しさらに芸術性も潜んでいます。次の漸化式に初期値 x1,y1を与え繰り返し計算しプロットすると美しいCGを描くことができます。
x2=y1+a*x1+b+c/(1+x1^2)
y2=a*x1
図は a=-0.99 b=-4.8 c=4.5 200,000回繰り返し の場合
a,b,c の値をわずかに変えただけで全く違った図形になります。
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