反省点

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カワサキZ2
カワサキZ2A
カワサキZ2B

カワサキZ考古学;概論(空冷カワサキの各車種を紹介しています。)

車台番号とエンジン番号・カワサキ1Z1,Z2,Z1000R
レストア・カワサキZ1,Z2,Z1000R
空冷Z関連の技術に関するtips・カワサキ空冷Z
カワサキ空冷Z系,J系

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反省点

Z1100R

盆休みを活用してのわずか数日間の旅であったが,毎日,三百数十キロを走り続け,トータルで2300kmに達した。
自由気ままな一人旅だが,自分との闘いであったともいえる。その意味では,「独り耐久レース」だった。誰とも勝敗を決するわけでもない。ただ,走ることに意義や意味を感じて。
しかし,故障の度には,本学フクダメカに電話して助言を得たり,BitoR&Dの美藤さん始めメカの方々から直接電話して頂いて,助言を多々いただいた。多くの助けてくださった「パドックの方々」はありがたかった。同僚も京都から,さまざまに応援をしてくれた。電話で話を聞いてもらうだけでも,そういうさなかにいる当人にとっては,ありがたいものだ。

さて,空冷Z,つまり,旧車で独りでの長距離行の,反省点を列挙しておきたい。

【準備・出発までに】
どんなバイクでも言えることだが,準備は怠らないことである。

タンクの中は洗浄しておく。普段の走り方と違う走り方をすることにより,振動など条件が変化して,それまでほぼ固着していた砂や埃や澱などがタンクの中で舞い上がり,キャブにまで落ちることがある。

ガソリンフィルターは,空気が溜まってガソリンが流れなくなることがあるので,細いものにするか,何があってもガソリンが落ちるように工夫しておく。気温が上がるとタンクの温度も上がり,揮発も増え,ガソリンの流れを阻害することがある。

ハーネス,コイル,電気関係は新品にしておくにこしたことはない。ギボシは全部,電気コードと半田付けしておくべきだと思う。挟んで押さえつけるだけでは,接触不良になったり外れることもある。オーディオの世界では,コネクターの接面に金メッキをしたりしているので,それくらいしても良いかもしれない。通電を確実にしておく,ということだ。
雨の中でも走ることになるから,リークしないように徹底的に電気廻りを管理しておく。ヘッドライトの中の結線,コネクターの類も,雨が入らないように,しっかりとつないでおく。酸性雨は,侵入して金属を腐食させ,接触不良が起こることがある。振動で銅線がせん断されることもある。今回の旅で,実際に経験した。

タンクや外装は傷だらけになるので,そうなっても良いものを装着して行こう。車体も泥だらけになる。鉄でもアルミでも,メッキやアルマイト加工していないパーツは雨ですぐに錆びる。

雨の中は特に,カウルは有効だ。カウルは最高速のためだけではなくて,雨よけになる。ハーレーのFLHのカウルは,走っている限り体が濡れない。

普段とは違う振動が継続するから,ネジなども確実にとめておく。自分で外して締めたところなどは,ネジロックやロックタイトなどをつけておいたら良いかもしれない。

【工具・予備パーツ】
タンクバッグのゴムベルトも振動でちぎれた。ベルト,バンドの類は予備を携帯すること。

マフラーを留めるバネが振動で飛んでしまったので,針金をまいて対策した。プラグ,ボルト,ナット,タイラップや針金だけではなく,電気コードやギボシも,予備を持っておくこと。使っているすべてのネジの,同じ径&同じピッチのやや長いものを,携帯ノコやニッパーで切れるようにすると,異なる長さをそろえる必要がなくなる。また,ナットやワッシャを多い目に持っておくと長さを調節できる。電気コードは断線したときに,バイパスを繋ぐことができるように,ワンタッチコネクターなどがあっても良いと思う。ギボシの付け根で断線することを考慮し,使用しているギボシと互換性のあるギボシを持っておく。

プラグがかぶった時のためには,小さなワイヤーブラシもあった方が良い。木の柄のブラシの柄の部分を切り落として携帯したら良い。雨でリークしてかぶることもある。

旅先で,女性ライダーがバイクを倒してしまって,クラッチレバーが折れて,走れなくなったという話も聞いた。倒す可能性のある人は,クラッチ,ブレーキのレバーも予備を持っておいたら良い。

パーツクリーナーは整備設備のあるガソリンスタンドなどにあるが,ブラストマシンはまずない。

【雨対策】
雨は上からも下からも侵入するし,衣類は無論,バッグの中まで侵入するので,衣服の防水も荷物の防水も対策すること。バッグの中の荷物は,防水状態にしておくべきだ。ゴミ袋程度だと,バッグの中で破けるから,複数枚持つか,しっかりしたものにする。

靴は本州で走るときに「防水だからOK」と言う程度のものよりも,ゴム長くらいの防水力は必要になる。最近は道路が良いから轍の水たまりも少なくなったが,稚内から網走への海岸線も轍が多いし,裏道に入ると多くの轍が残っている。
対向車とすれ違う時に,その轍の水溜まりから,大量の水をかぶることになる。イッキに衣服や靴の隙間から,中へ水が浸み込む。今回は途中でゴム長を買って,登山用の靴ひもで脱げないように縛って,それで雨の中を走った。

手袋も防水のものを使用する。外側の皮革が濡れても,中までこないから比較的暖かい。濡れてもあたたかい手袋は,スキーであらゆる技術が開発されているので,そのようなものを選ぶと良い。ヘルメットの中,顔などは濡れるものと割り切るしかない。女性の場合は化粧してたら大変だと思うのだが,水泳のときを考えたら良いと思う。

ブレーキキャリパーは雨と泥で詰まるので,雨にやられた後は,ガソリンスタンドで高圧洗浄機で洗うだけでかなり効きが良くなる。雨の翌日は,ガソリンスタンドの高圧洗浄機を使うこと。ディスクへのアタックも減る。

【北海道ならではの注意】
広いから,景色に合わせた感覚で加速すると,かならずオーバースピードになる。街から出る国道沿いは,ネズミ取りが多いらしい。地元ナンバーの走り方に倣うべきなのは,どの県でも同じだろう。

100kmほどスタンドがないところはざらにあるので,常にあと100km走れる程度のガソリン残量を心掛けるべきだ。

山の中などで携帯が通じないところが多々ある。NTTドコモ,au,それぞれに通じる地域が違うので,注意すること。万一のときのトラブルで携帯が通じないと,JAFも呼べない。

北海道の山中では,キツネ,鹿,熊に出会うことが多い。キツネはエキノコックスの媒介なので,絶対に触らないこと。キツネの糞も危ないので,野原では気をつけること。湧水,石清水,小川の水は,絶対に生(非加熱)で口にしないように。

湿原の中には,とても深い水たまりがあって,人間が落ちると二度と這い上がれないヤチというのがある。むやみに湿原の中を歩かないこと。

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Z1000R ローソンレプリカのカスタム

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Z1000R ローソンレプリカのカスタム

Z1000R

このZ1000Rのエンジンは,Bito R&Dの美藤さん監修によるものだが,日本には他に一流の腕前と呼ばれるカスタムショップがいくつかある。その中で,昨今気になっているのが,J&Jである。

兵庫県は淡路島の洲本の南に,J&JというZ専門のカスタムショップがある。片田舎の農村の中にある,民間自動車修理工場なのだが,ここのオヤジさんの腕には定評がある。いわゆるもの造り日本を体現しておられる職人肌のオヤジさんだ。

若い頃から,親方に付いて,エンジン加工の基本から学び,四輪ではかの有名な日産L型エンジンのチューンも極めながら,数々のレースでの実戦を積み重ねて,今は息子さんとともに本当の趣味人の相手をしておられる。事業を拡大することよりも,良いものを造るという職人の気概を全うしてきたような,そんな人生がにじみ出てくるような「語り」をされる。

そのJ&Jのオヤジさんから教えてもらったことを,思いつくまま列挙しておく。

チューンするベースになるエンジンは,メーカーで組み立てたもので,一度も分解していないものの方が良い。素人が一度でも分解組み立てすると,どこかに不具合が生じることがある。大抵の場合は修理できるが,それでも,修理する必要性のないものである確率が高い方が良い。

Z1の軽量クランクと,Z1000の重量級クランクとでは,それぞれまったく特性の異なるエンジンになる。四輪で空冷ポルシェのようなエンジンのように,吹けあがりと回転落ちの速いエンジンを造るには,もちろん,Z1のクランクが良い。

ヘッドのポート研磨は,必要以上にしてはいけない。インシュレーターやエキパイの中心に揃えて,同心円の円弧を描くような削り方をするのが基本。

長く走って「当たり」の出ているエンジンは,クランクケース,クランク,ミッションにそれぞれの当たりが出ているから,他のものと混ぜない方が良い。静かなエンジンを造るためには,それら三点を混ぜずに,最初からそのままである組み合わせを使う方が良い。

ヘッドのバルブシートは,メーカーの工作を切り割って見れば解るのだが,とても頑丈な造りになっている。バルブシートは,打ちかえるよりは,最初から付いているのを研磨して使う方が良い。打ちかえると,サーキットでレースの最中に外れたりする例をいくつか見たことがある。

Mk.IIのスプロケットシャフトは,従来のZよりも少し長い。従い,外側にオフセットするなら,少しでも長い方,即ち,Mk.IIのものを選んだらよい。

あらゆるリプロパーツが出ているが,メーカー純正に勝るものは極めて少ない。ここ数年で,アメリカから入ってくるエンジンも良いものが少なくなった。良いものだといえるのは,10に1くらいだ。修理するのは可能だが,それなりに費用がかさむから,良いエンジンをベースにチューンしたい。

クランクのOHも,クラッチ部分のリビルトも,他所が決してしていないところまで,できるノウハウが蓄積された。多くのカスタムショップのエンジンが持ち込まれてくるが,まだその領域の工作を見たことはない。

ショップを見学させてもらって,クランクのリビルドの冶具や,その加工の説明を聞き,あるいはヘッドのポート研磨のノウハウを教えてもらい,そして,感嘆して,一度オヤジさんにエンジンを組んでもらいたいと考えている。世界戦を戦うレースの世界から培われたノウハウも重要だし,その結果が趣味人に応用されたときの楽しさは,多少は知っているつもりだが,同時にまた,国内草レースと国内の公道で培われたノウハウもある。またさらに,世代によって異なる味付けの違いもある。

エンジン物は,面白い。

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Z1000R ローソンレプリカのカスタム

Z1000R

教育関係の仕事では,外の関係の方々との打ち合わせは,通常は5時頃には終り,いわゆる残業になることはあまり無い。予定していたよりも早く終わることもたまにはある。
それで,チャンス到来!

Z1000R

祇園祭の宵山の日に出来上がったZ1000Rだが,昨日,8月の初日には夜中に大原までテストランを終えた。そこで,今日,いつもの海まで。その到来したチャンスを活かして。

Z1000R

(ヘッドライトとカウルの位置関係は調整中である)

慣らし運転には,前半は1000kmから2000kmくらいを見込んでいた。だからというわけでもないが,その初期の慣らしが終わるまではローギヤードで良いかと思い,手元にあったAFAMのドリブンスプロケット48Tを装着していた。ドライブ側は17Tである。丁度ドライブ側を17Tにしていたので,ドリブン48で良かったわけだ。(ちなみに,ドライブ側を16Tにしていたら,48Tは装着してはいけない。定数倍の歯数を装着すると,チェーンが同じところを回り,すべての駒がすべての歯に当たらなくなるからだ。ドライブスプロケットとドリブンスプロケットは,「互いに素」の数でないといけない。)

そこで,実は,「目から鱗」だった。1100ccのフルチューンのエンジンには,ドライブ17T,ドリブン48Tというのは,一般的にはローギヤード過ぎるのだが,これが,慣らし運転で5000回転より上は回さないということと相俟って,結構楽しんだ。京都市内から北上して小浜まで,山間の高速ワインディングなのだが,1速から5速まで,十分使える。

高速道路での上限の100kmは,まあ,ギヤ比から計算すれば大体ご想像のとおり,5速4000回転で100km/h程度である。つまり,合法速度内ですべてのギヤを使って,しかも,軽々と吹けあがるものだから,面白かった。

走るコースによってスプロケットのギヤ比を変更するのは,サーキットでは当たり前のことだが,公道ではそうそう簡単なものではない。しかし,自分がいつも走るホームコースに合わせて,ギヤ比を設定するというのは,実はとても重要なことなのだ。その意味で,いつものホームコースで,実に面白い走りを体験できた。200km超なんてスピードは出さないから,合法速度域で,最も楽しいギヤ比を探すというのは,趣味の世界では重要なカスタム作業だ。そして,自分が使いたいエンジン回転数に合わせて,ギヤ比を変えて適切な比率を見つけられたら,ワンランク上の楽しさがやってくることだろう。
スプロケットのギヤ比を変えると,大抵はチェンの駒数も変えないといけないから面倒なのだけれども,官能的な楽しさは,適切なギヤ比にあるのは自明だろう。高価なパーツをとっかえひっかえしてカスタムを楽しむのも良いが,自分のコースのために最適のギヤ比を探すということは,走ることの楽しさをもたらしてくれる。

夕方から発ったものだから,いつもの海はすでに夕暮れも終わりつつあり,暗くて蒼かった。

Z1000R
Z1000R

夕暮れの暗くても蒼い海と空は,明日の予感に満ちている。

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Z1000R ローソンレプリカ

Kawasaki Z1000R

Kawasaki Z1000R

実は,もう4年越しになるのだが,Z1000Rを組み立てている。
サーキットの雄,S-1のイメージを色濃く残すような,一昔前のカスタムである。性能云々よりも,一度これをして,サーキットで走ってみたかった。と,言いながら,何年かけているんだか・・・。
仕事の合間を見て,少しずつ組み立てているので,なかなか進まない。

Kawasaki Z1000R

エンジンはBitoチューンのコスワースピストン,φ73、1,105 cc,ヨシムラST-1カム。
リア・スイングアームはロブ・マジー(だと思う・・・)

Kawasaki Z1000R

Kawasaki Z1000R

Kawasaki Z1000R

J系フレームの左右の補強は,このように入れる。背骨部分にも,左右に補強を入れる。

Kawasaki Z1000R

J,Rのエンジンは前部二か所がラバーマウントになっている。そのラバーが経年劣化すると,ストレスが後部に溜まり,クランクケースが割れたりする。それを防止するためには,上の写真のように,クランクケース後部に補強を入れる。

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通関証明つきの輸入バイクを買うときの注意,現地タイトルの意味,所有権など

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通関証明でバイクを買うときの注意,現地タイトルの意味,所有権など

これは空冷Zに限らず,どのバイクにも当てはまることなのだが,海外で走っていた輸入バイクを購入するときの注意点。

世界的にZ1を筆頭として,空冷Zの価格が高騰している。そして,内燃機関の世界一の名車であるZを購入するときは,当然のことながら,将来売却するときのことも考えて,購入することになるだろう。今後,自分をZを売却するときのことまで含めて,賢い買い方をしなくてはならない。

車体と通関証明があることが原則である。通関証明の各欄には,車名(メーカー名),車台番号が記載されているから,確認する。そして,形状欄は,モーターサイクルであることを確認しておくことが大事である。モーターサイクルではなく,フレームとかエンジンとか書かれていると,登録できない。通関証明の他にあったほうが良いのは現地タイトルである。これは,元にあった国の,そのバイクの「書類」である。

さて,仲間うちで新規輸入の空冷Zを購入することになったのだが,その「現地タイトル」を渡さないと言い張る変な業者がいた。

その業者によると,現地タイトルは「個人情報保護のため」に「渡さない」とのことだが,個人情報保護法を完全に履き違えている。車検証や現地タイトルに記載されたオーナーの住所氏名は,個人情報保護法の対象ではない。公的にそれがその人のものであることを証明するものである。

そして,「輸入バイクの現地タイトルを渡さない」ということは,ただ単に,「コレクションにしておきたい」という程度ならまだしも,もっとかんぐると,「その現地タイトル(ピンクスリップ)を用いて,アメリカで違法打刻のバイク(もちろん同じ車台番号)を登録しようとしている」からかと疑われる。

これはかなり悪質な販売方法となり得る。一般に,現地タイトルは,輸入バイクの売買取引において,かなりおざなりにされているので,注意されたい。

一般には,輸入業者は現地タイトルを車両と同時に渡してくれるのが常である。自社で海外での書類を管理しているところもあるが,言えば渡してくれるはずだ。また,輸入車購入のときに,売主がピンクスリップは渡さないなどと言い張ったら,これは米国国内法規による所有権を譲渡しないということと同義なので,確信を持って抗議すればよい。

アメリカでは,海外にバイクや自動車を輸出するときは,現地タイトル(通称ピンクスリップと呼ばれる書類)を添付することが必須となっている。これが無い限り,アメリカ合衆国から海外には輸出できない。アメリカからの輸出時点では,そのピンクスリップ記載事項である車台番号やオーナー住所氏名などが,FBIが管理するデータベースに記録される。

再度アメリカに当該車両を輸入して登録するときには,このピンクスリップが必要になる。これが無くては,現地では登録できない可能性が高い。書類が無くても,再登録することは可能なようだが,州によってかなり対応が異なるのだそうだ。

Zはアメリカでも価格が高騰しているので,将来アメリカ人に売却するほうが高くなるかもしれないのだから,将来アメリカに売却することを考慮すると,現地タイトルは保存しておいた方がよい。

ここで注意しないといけないのは,アメリカにおける現地タイトル,すなわち通称ピンクスリップは,アメリカの各州における「所有権の証明書」であるということだ。すなわち,ピンクスリップは,日本で購入したときには,同時に譲渡してもらって,自分で管理しておかないと,ピンクスリップがアメリカ合衆国に渡ったときには,「そのピンクスリップを所有している本人が,そのバイクの持ち主になる」ということである。

ピンクスリップは裏書きがあると(裏側に登録された持ち主のサインがあると),それだけで所有権を移転できる。そうなってしまうと,アメリカ国内における所有権を譲渡してもらわない限り,そのバイクは本当に貴兄のものにならないのだ。

そして,ピンクスリップさえあれば,フレームの刻印を違法打刻した場合,アメリカでもう一台,同じ番号のバイクが生まれることになる。これも実例のあることだが,Zの輸入で著名なある社長によると,「アメリカでピンクスリップが添付されていたバイクを輸入して,通関証明とともに登録しようとしたら,すでにそのバイクが登録されていた」という,実害にあったとのことだった。

一方,日本に輸入する際には,日本の税関で「通関証明」が発行される。そして,輸入車として登録するときには,各都道府県の陸事で異なるが,一般には,「通関証明」と「カワサキなどメーカーの製造証明書」だけで事足りることが多いが,都道府県によっては,「現地タイトル」の提示が必要なところもある。(イタリアなどのように,輸出時には現地タイトルが添付されない国もあるので,必ずしも現地タイトルがなくては登録できないというわけでもない。)

しかし,日本国内の車検証は,あくまでも公道を走るための使用許可証であり,国内で自分名義で車検証登録できたからと言って,その「所有権を世界的に証明してくれる」ものではない。つまるところ,国内で登録できても,アメリカに行けば,そのバイクが誰か他人のものであり,要求されると返品しなくてはならないということも起こりえるわけだ。

したがって,輸入車を購入して確実に自分のものにするには,現地タイトル(ピンクシップなど)を一緒に譲渡してもらったほうが良い。あまり気にせず放置している業者も多いようだが,万一,悪意ある者にピンクスリップが渡ったときは,トラブルの種になることは想定しておくべきだろう。

ひとつの原因は,ある車台番号に関して,対応する書類がなければ,絶対に登録させないという,国内の陸運局の体制がある。重複する車台番号が輸入されたときには,職権打刻で対応してくれるならば問題はないのだが,都道府県によっては,それも許されない場合がある。

なんであれ,書類をきちんと管理しておかないと,二次被害が発生する可能性が高くなるし,また,自分のバイクの所有権を外国で主張されることもある。昨今の尖閣問題などでも理解できるだろうが,国の領土であろうと個人の車両であろうと,所有権の確定は,すでに国内問題だけでコトが済むものではない。

今後,ますます価値が上がっていく空冷Zの所有権を,海外他国に放置したり,特定国で登録不能にするのは,得策ではないのはあきらかだ。

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Z750T(Z750B)ツインに関する技術情報

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Z750T(Z750B)ツインに関する技術情報

ご質問があったので,隠れた名車,Z750T(ツイン)について,筆者が知るところの技術情報を書いておく。

カワサキのツインというと,W1/W3が有名で,その現代版であるW650もヒットしたが,その狭間で750ツインがあまり旧車・名車と言われない。発売されていた当時は,Z系やCB750Fが若者に人気で,750ツインはオヤジバイクだったからだろう。3000回転で最大トルクを発揮する実に乗り易いバイクであるから,オッサンの実用者として普及するにとどまったようだ。
しかし,ツインカムの二気筒であるから,その迫力はW系の比ではないし,なぜかべベルギアにしてしまったW650よりはずっと正統派だと思う。(ちなみに,べベルギアというものは,歯と歯が「面」で当たらないので,あまり良い動力伝達方法ではないと言われる)

750ツインは,海外向けにZ1000‐A,国内向けにはZ750D‐1が発売されていた頃の製品だから,足回りやメーター,灯火関係は共通部品が多い。一方,エンジンとキャブは特種なので,皆さんの悩みの種である。

エンジン関係
ガスケットセットはリプロが発売されている。
バルブ,カムチェーンなどが難しいが,カムチェーンはコマ数を調整したら,Z系のを使えるのではないだろうか。(チェーンのコマを外して長さを調整することは不可能ではない)
クラッチプレートはまだ純正が出ると思う。クラッチプレートは最悪の場合,張り替えという手段があるから,内燃機屋さんなどで尋ねてみたら良い。
スタータークラッチが滑りだしたら,ローターとバネなどを交換したらよい。これも純正が出る筈だ。バネの交換だけでも治ることが多い。

キャブが問題だが,オーバーホールキットは発売されている。また,BitoR&Dでは,ツイン用のFCRが設定されている。

Z750T用の手曲げストレートマフラーが,アルファー製で出ている。MACからも集合管がでている。また,ダンストールのレプリカみたいな二本マフラーで,Z750T用がある。

電機関係
メインハーネスは強化型がヤフーに出品されている。各車の強化型ハーネスを作っている業者さんだ。
レギュレターは,社外品で配線を自分でしなくてはいけないが,説明書までついているものが出ている。

足回り関係
ショック,ホイール,フロントフォーク,ステム,ヘッドライト,メーター,インジケーター,テールランプ,ウインカー,などはZ750D‐1などとほぼ共通だ。トップブリッジは,ツインはゴムクッション入りになる。
ブレーキマスターシリンダーのオーバーホール,キャリパーのオーバーホールなどには純正が出ると思う。Z750D‐1用だと純正が出るので同じものだと思う。カワサキは,部品の互換性を確保しながらモデルチェンジしてくれるので,旧車好きにはありがたい。

外装関係
タンク,サイドカバー,シート,テールカウル,フェンダーなどが難しい。これらはヤフーなどで中古をゲットするしかないだろう。フレームの形状が全く異なるので,Z系との互換性は無い。

こうやって見てくると,エンジンとキャブだけが問題なのだが,あまり回転数の上がるエンジンではないから,専門の業者で一度オーバーホールすれば,かなり長く乗れると思う。キャブは性能を考えるとFCRが絶対に良いから,見栄えに拘らず交換すべきだろう。

特にキャブとブレーキは,性能第一で選ぶべきだ。走行性能が上がると世界観が変わる。そのバイクに乗ることがとても楽しくなる。750ツインも,PMCソードやJBマグタンにロッキードで足回りをアップグレード(すべてZ750D‐1と共通)して,FCRに集合管を付けたりしたら,かなり楽しいマシンになるだろう。

非力なヤマハのSRよりも絶対に面白いし,ハーレーのVツインよりはスマートだ。そして音色は,あのツインエンジンだ。音色はWを超えながら,バランサ―つきのエンジンで振動も少ない名車である。

実は筆者も,アルミのHリムで一台,カスタムを仕上げようと思い,ベース車は確保してある。ダンストール型二本マフラー,オールメッキのショック,などもすでにゲット済みだ。キャリパーはロッキード2Pod。
フロントフォークは,Z1000R2のトリプルツリー(上のベアリングの内径を会わせるためにカラー制作が必要)に交換するか,PMCなどの38パイ用を装着して,Z1000R系などの38パイフォークにすることを考えているが,ノーマルの36パイでも十分かもしれない。
スイングアームも,Z系のを使えるのではないかと推測しているのだが,まだ実測していない。

コンチハンドルでカフェレーサーに仕上げたいと思っているのだが,なかなか時間が取れなくて,もう何年も経ってしまった。もう少し歳をとったら,Zよりも取り回しの軽い750ツインをメインバイクにして,ゆったり走ろうと考えている。

750ツインのリプロパーツは下記から多く発売されている。
アールプロジェクツ (株)
東京都日野市日野2937-3
TEL/FAX 042-583-5533

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Z1000R,ノーマルとカスタムと

Kawasaki Z1000R1

kawasaki Z1000R1のノーマル写真。

下は,カスタムの一例である。
横から見るとわかるように,下のカスタムは,フロントが立ち過ぎている。
90年代のカスタムは,かようにフロントの立った状態にするのが流行した。
しかし,実際のところ,法定速度内で,それなりに楽しく走るには,フロントはあまり立てる必要はない。
下記の写真のところまでカスタムする必要があるのかどうか,色々と乗り比べてみると,解ってくると思う。自分の走り方をよく分析せずして,正しいカスタムなどあり得ない。
まずはノーマルで走ってみて,少しずつ変更や改良を加え,自分のバイクを創っていくことが,カスタムなのである。

Kawasaki Z1000R1

Z1000Rのカスタム
ホイール;モーリス前後18インチ
Fフォーク;カヤバ38パイZ用(やや短い)
ステム;PMC S1タイプ
キャブ;FCR39パイ
リアショック:オーリンズ
スイングアーム;PMC
ブレーキ:PMC S1タイプ&ロッキード2Pod

フロントホイールを19インチから18インチに変更し,さらにフォークを短くしているので前下がりになっている。尻上がりの近年のバイクのイメージが強いと,前下がりにして尻を上げたくなる心理が働くが,80年代初頭の設計のバイクを,いわゆるケツ上げにするのは見た目重視以外の何物でもない。このシルエットが,J系に多い誤った車体姿勢の作り方であると思う。

尻上がり,ケツ上げ,前下がりは,一見,ハンドリングが現代的になったような印象を受けるが,実は,疲れるだけの面白みのないハンドリングになってしまう。J系で前輪を18インチ化するならば,フォークはノーマルと同程度に長い方が,疲れない。

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kawasaki Z1000R, Z1100Rのカスタムについて

Z1100R

カワサキ空冷「R」三兄弟,すなわちZ1000R1,R2,そしてこのZ1100Rはいずれも素晴らしいが,筆者にとっては今のところ,最終完成版のZ1100Rがベストである。Z系に比べると車体が大柄なので,長距離も楽だ。そして,エンジンは空冷最強のGPZ1100Fのエンジン。これは異次元の空冷カワサキである。

Z1000Rの3兄弟は,ノーマルのままで十分現在の道路事情に適応する。ノーマルでカーカーマフラーの咆哮を聴くだけでも至上のバイクである。カスタムするとしても,せいぜいキャリパーとショック,キャブを交換するだけか,ホイールをすこし幅広にする程度で十分である。写真のような状態にまで仕上げるとなると,費用もかかるから,カスタムするならば慎重に進めたい。

カスタムバイクというものは,車体が止まっているその姿勢だけで,どの程度に仕上げられているかがある程度は解る。近寄って見ると,さらに技術レベルが見えてくるものだ。
Z1000R1をはじめとする「R」のカスタムバイクは,残念ながらあまり良いとは言えない改造が多い。Z系や他のJ系に比べると,そもそも生産台数が少ないから,ノウハウが確立されていないということなのだろうか。

Z1Z2がまだまだ改良の余地を残した初期バージョンであり,いわばマージンが多いのに対して,Z1000R,さらにはZ1100Rは,パイプフレーム,二本サス,空冷インラインフォアのいわば最終発展形であるから,ノーマルの状態で高次元でバランスしていると言える。
それをある意味崩すのがカスタムであるから,その高次元のバランスをさらに高める領域に達するのは至難の業なのであろう。
写真のBitoカスタムも,ほぼ極限までチューンされたエンジンとキャブや,前後のショックのバランスなどで,実に微妙に変化するので,Z2に比べるとセッティングには結構苦労した。

Rに限らず,J系全般に言えるのだが,エンジンがラバーマウントされているので,ドライブスプロケットの上部のエンジンマウントラバーがすぐに劣化することが弱点である。定期的にエンジンマウントラバーを交換することがJ系フレーム全般の要である。
ゴム・ラバーは紫外線で劣化するのである。J系の場合,エンジンマウントラバーがヘタったまま続けて乗っていると,強大なパワーでフレームが歪んでくることもある。対策は,①定期的にラバーを交換するか,②フレームに補強を施す,のいずれかである。
(どこかで経年劣化の少ないポリウレタンのマウントを生産してくれないかと思っている。イギリスのポリブッシュに何方か依頼して頂けないだろうか。)

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これやこの 行くも帰るも 別れては        —田園から深山幽谷へと

ビトー カワサキ Z2

週末の夕方,京都市内からぐるりと回って帰還する,ほんの数時間のライドである。

京都から大津に抜ける国道1号線,小倉百人一首はじめ多くの歌に詠まれている逢坂山(逢坂の関)から大津に出て,そして琵琶湖西岸を北上すつ。湖西道路の終わるところ,安曇川の手前で左折すると,山を越えて朽木に至る林道に至る。林道に入る最後の平地には,まだ田園が広がり,そこには地元の人以外は誰もいない。一面の緑,水田地帯である。

ビトー カワサキ Z2

そこから朽木方面へ抜ける林道に入ると,道路は舗装されているものの一車線。がけ崩れの石や岩が路上に散らばったままになっている。低速でヒョイヒョイと路上の石を避けながら,曲がりくねった山道を登っていくと,峠付近に長いトンネルがある。照明が無いトンネルが最後のところでカーブになっており,滋賀県側から入ると石清水に濡れた長い闇の中を走りぬけることになる。
トンネルを抜けると,そこは,ちょっとした深山幽谷の光景が広がる。

ビトー カワサキ Z2

そのような小道を駆け巡るためにも,美藤さんのZ2は素晴らしい。小回りが利く上に,100km+の速度まで瞬時に加速し,嗚呼日本の山野にはこれこそ,と思うのだ。

技術的には,元来バランスの良いオリジナル車体を,さらに高度にバランスよく仕立て上げる,ということだろう。APのブレーキの減速加速度と全くシンクロして,ショックが沈み込んでいく。アクセルの開度に呼応して回転が上昇する。5000回転あたりからは空冷カワサキ独自の交響曲である。集合管の響きは日本演歌のコブシかカンツォーネか。掻き立てられ,盛り上がる。エンジンが唄い,車体はワインディングを左右に踊る。

自分でバイクをあれこれいじってみるとわかるのだが,一見あまり刺激が無いようにも見えながら,高度に各パーツのバランスがとれた車体を造ることはとても難しい。大抵の場合は,どこかが突出していて,それが刺激的であることはあっても,全体としてのまとまりに欠けるということが多いのである。市井のマニアどころか,俄かプロショップにも到底達することのできないレベルを,BitoR&Dは実現していると思う。やり過ぎもなく,足らないものもない。ちょうど良い,ということか。

これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関

  蝉丸(平安時代の歌人)
  小倉百人一首より

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カワサキ 空冷Z1Z2 カスタムのポイント

ビトー カワサキ Z2

カスタムのポイントを思いつくまま列挙。

エンジン
 空冷Zのエンジンは,オーソドックスな並列4気筒ツインカムエンジンである。チューンすると,凄まじい迫力と官能的な振動やサウンドを発するようになるが,ノーマルでもまったく悪くない。カスタムする場合は,最初から1000ccのモデルを選ぶと,ボーリング費用も廉くつく。バルブの当たり面を調整し,カムチェーンの弛みを取るだけで,他に比類ないエンジンを堪能できる。

キャブ
FCRが一番良いと思う。少々高価であるが,いたずらに大径を選らばず,小径で十分だ。1100ccを境に,それより小排気量なら33パイ,それより大排気量なら35パイで良い。

ショック
これは前後ともきちんとしたものにしたい。オリジナルなら,きちんとオーバーホールする。これもいたずらにハードなものにせず,しなやかに動く状態を維持する。
フロントフォークは38パイあたりがちょうど良いだろう。

ホイール
ノーマルの鉄リムは重いので,アルミリムに交換するか,キャスト・マグネシウムを奢る。当時物にこだわる気持ちは筆者にもあるが,走りのためのここ一番の勝負バイクは,現代のパーツを優先する。

ブレーキ
ノーマルのブレーキはプアなので,最低限度としてAPの2ポッドやブレンボの鋳物の2ポッドあたりに交換したい。リアも当然ディスクブレーキにしたい。ブレーキというのは,止まるためのものではなくて,最適のスピードに減速するための機能がある。指一本の力で微調整できることがポイントである。

マフラー
集合管に限る。ノーマル4本マフラーのクラッシックな音とその姿態は賞賛するが,実際に走るという段になると,ノーマルよりも軽い集合管を。空冷Zの集合管の響きは心にビンビン響いてくる。ヨシムラの手曲げ鉄管が有名だが,リプロもので充分だし,チタンを奢れば車体の振り回しがとても軽くなる。音質は,鉄のマフラーが最上である。

そこそこ費用はかかるけれども,四輪車(特に外車)の改造に比べると廉いものだろう。基本は,ノーマルでも良いから,きちんとオーバーホールすることである。

一台のZは,人生の良き相棒となる。無茶な改造は極力控えて,必要なところを良いものに交換して,大切に維持していきたいものだ。

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