滋賀県多賀町にあるダイニックアストロパーク天究館で講演してきました。町の教育委員会が主催する生涯学習講座「大人のための天文講座」です。といっても参加者は60代が主で若い人は1人だけ。惑星や星の話は他の人がいろいろやったので、今回は銀河と宇宙について話すことになって・・・ムボーですが・・・、やはり難しかったということでした。
晴れたら土星を見る予定でしたが、あいにく曇天さらに雨天で観望会は不成立。
この天文台にはもう20年もボランティア要員になっています。KCGの先生や学生さんも何人か誘って行きましたね。
「星々」カテゴリーアーカイブ
新惑星 続
これは予測というよりコンピュータシミュレーションによる発見です。海王星のはるか彼方で1000年以上もかかって太陽の周りを回っている地球よりやや小さい新惑星Xが存在すれば、太陽系の外縁部にある小天体(カイパーベルト天体)の分布が説明できる、ということを最新のモデルに基づいて40億年間にわたって計算したというもの。現在の望遠鏡の性能で見つけられないことはなさそうだが、どこにいるか不明です・・・というと頼りない話みたいですが、かつて海王星もこのような予言(もちろん今よりもっと不正確)に基づいて発見されたのです(1846)。歴史は繰り返す。
CPS : Center for Planetary Scienceくきれいな画像
太陽系外縁部に未知の惑星の存在を予測解説
新惑星
冥王星が惑星から外れて間もないが、新たに惑星が存在すると言うニュースです。 詳しいことがわかればまた、まずは速報。ともあれ快挙です。
ちなみにこの向井教授とは長年の知人で元講師です。
海王星外側に第9番惑星の可能性、神戸大が理論予測(読売新聞) – Yahoo!ニュース
小惑星ニアミス
最近あまり話題になっていないが、実はこわ~い話として小惑星落下があります。これまで地球に10万km(地球の直径は1.2万km)まで近づいた小惑星は8個観測されているがそのうち3回は2007年に起こっているのです。20世紀末にはたびたび報じられ、映画にもなったが、最近は狼少年みたいになってしまった。しかし決して解消されたわけではありませんぞ。そういえば今月末に火星に小惑星が落下するかもというニュースが流れましたが、詳しい計算の結果その可能性はほとんどなくなったそうです。
今から100年前シベリアの原野に正体不明の天体が落下(ツングースカ事件)しました。幸い誰も被害に遭わなかったけど、次回はどこに落ちるかわかりません。昨年末、高校訪問したN校のN先生はこの痕跡を見に行ったそうで、その話題で盛り上がりました。
アストロイドクライシス
SPP 天文 情報
火星のクレーターに宮本先生にちなみMiyamotoと命名
火星の大型クレーター(直径160km)にMiyamotoの名がつけられました。名前の由来は、もちろん京都大学教授・花山天文台長・日本天文学会理事長・国際月面学会会長・ 京都コンピュータ学院名誉学院長などを務められた宮本正太郎(1912-1992)博士にちなむものです。京都コンピュータ学院では宮本先生の没後1年に論文を100編集積した「宮本正太郎論文集」を出版しましたが、今回の命名申請ではこの本がレファレンスになっています。画像はUSGS(= United States Geological Survey)の地図の一部です。
赤い砂漠の中にあるこの盆地を望遠鏡で探してみたいですね。
もっと詳しく
アストロアーツ12/25
朝日12/25
京都12/30
クリスマスの星
今日はクリスマスイブ、おまけに休日だから楽しくお過ごしでしょう。ところでクリスマスとはイエスキリストの誕生日のはずですね。その根拠は新約聖書マタイ伝に大きな明るい星が現れたと書かれていることによります。急に星が出現することってあるの?・・・あるんです。その候補星は昔から山ほどあり、諸説飛び交っています。聖書の記載をそのまま信じて、約2000年前の天文現象を計算してみると、BC2年8月24日の日の出前に起こった水星・火星・木星の近接会合(図)が最ももっともらしい・・・これはcastor説です。もしそうならクリスマスは残暑厳しいころで、ホワイトクリスマス、イルミネーション、サンタがそりでというイメージが壊れてしまうのはイヤですね。
参照サイト
頭上に輝くのは火星
史上最も明るかった星
史上最も明るかった星はなんでしょうか?ただし太陽と月はのぞきます。通常なら金星ですが、新星といってそれまで見えなかった星が突然明るくなることがあります。星の晩年のあがきですが、その上をいくのが超新星という現象です。人類の記録の残る最も明るかった超新星は1006年5月1日深夜、南の地平線近くに現れました。最も詳しい記載は中国(北宋)ですが、わが国にも陰陽師の記録があります。それを転記したのが藤原定家の日記「明月記」。ところで1006年といえばかの好奇心旺盛な清少納言や紫式部など才女が宮廷を賑わしていたころですが、彼女らの文章にはこの星について触れていません。「ほしはすばる」の清少納言さんなら見た見たと自慢しそうなのに、なぜ??
この星が見えるのは深夜の1~2時間なので都人は寝ていて知らなかったのでは・・・この星の明るさは半月くらいで長い影ができるほどだったらしく、見たらきっと源氏物語の中にも加えていただろう・・・。
これは昨日の天文教育研究会近畿支部集会でK先生の講演で聞いた話です。この先生何とか褒章を受賞された物理学者ですが結構歴史や文学がお好きなようです。
今夜の星空
寝る前に外に出て星空を眺める。火星がカストルに近づいてきて異様に明るい。これからポルックス方向に向うはず。ホームズは広がってきたようで、やや暗くなったようだが、まだ何とか見える。ほとんど天頂、首が痛い!
あっ、流れた、かなり明るい。東の空ぎょしゃからふたごに向けて。願い事を唱えるには短すぎる。そういえば、もうじきしし座流星雨のころだ、ピークは18日のはずだが今年は話題に上っていない。2001年はすごかったなぁ・・・
かぐや
探査機“かぐや”月の謎に迫る~史上初!月からのハイビジョン映像~
明日夜20:00~、NHKでかぐや(家具屋ではない!ニッポン月探査機ですぞ)による、史上初の月面ハイビジョン映像は放映されるそうです。おきなとおうなはかぐやの子衛星なんです。ちょっと変だけど。
出演者は 稲垣吾郎、眞鍋かをり・・・そして渡部潤一 さん(この人天文スポークスマンですね)。
現在、月は遠ざかっています。すなわち、かつては地球にもっと近かった。そこで地球から分離してできたという説があったが、今では否定されています。月はなんと1ケ月でできたそうで、これはコンピュータシミュレーションの結果です。
17日の天文ワークショップのネタにはちょっと難しいです。
