山野・・・京都の郊外②

Z1000R ninjya Kawasaki

国道から山道に入ると京都の名産,北山杉。近年花粉症の原因となっている杉の植林であるが,まっすぐに空に向かって林立する様は美しい。こういった林道に入ると,対向車に会うこともほとんど無い。
山間に排気音が木霊して,心沸き立ち,舞い上がる。

Z1000R ninjya Kawasaki

 Z1100R カスタム。コスワース76mmピストンで1197cc。圧縮比は11.0:1である。キャブはFCR37パイ。この組み合わせだと,排気音も迫力を増すし,トルクが出る。体重80キロ弱の筆者にとっては,丁度良い。体重が軽い人にとっては,すこし大きすぎるかもしれない。
足回りはBito R&Dの名品マグタンと同フロントフォーク&リアショック。そして,同スイングアーム。ブレーキはAPロッキード320パイ。これがまた,すこぶる良い。ブレーキの効くのと同じ速度でショックが沈み込む。極めて自然に,ノーズがダイブするのだ。こういうカスタムにハマってしまうと,いくらノーマルが美しいと思っていても,それは床の間の飾り物と化し,走りに行く時は,これになる。極端な話,走っている間,格好なんて気にしなくなってくる。それほど空冷カワサキのチューンドは,キャッほー!なバイクになるんだよ。

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山野・・・京都の郊外

空冷カワサキ Z1000R


ライムグリーンと,京都盆地を取り囲むグリーン。京都は,ですね,市内から30分も走ると,こういう風景なんですよ。

若い頃,東京に住んでいた。車も持って行っていたし,友達のバイクを借りて走りに行くことができる状態にあった。しかし,その環境が無かった。走りに行くと言っても,あの遠い箱根か,深夜の首都高しかない。平日も休日も,日中は渋滞に苛まれる。なんのためのエンジンかと,よく想ったものだ。
全日本のライダーとドライバーとそれらの卵たちよ,「走るために生活」するなら,京都だと言いたいね。

日中は暑いし,道も混んでいるから,休日の夕方4時半,皆が京都に帰ってくる頃から,休日出勤していた職場を出て,30分後の写真。

空冷 カワサキ Z1000R GPZ900R ニンジャ

グリーンの中を,ライムグリーンで走れるところが,ミソ。エコからはほど遠いけれども,四輪よりは,排出CO2量は少ないでしょ・・・。


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私大に淘汰の波

大学を受験し,合格したと喜ぶ(喜んだ)人たちには悪いが,今の日本で,「テストを受けて大学を受験」しているのは全体の4割強しかおらず,その内,受ければ受かる大学が何割あるかというと,実は,かなり,ある。多くの大学は,受ければ合格するのがあたりまえの状態になっているのだ。

そして一方で,来年度学生募集を停止する私立大学が相次いでいる。大学淘汰の時代が、いよいよ現実化しつつある。下の毎日jpの記事で,受験生が,「「なくなる大学を卒業して就職先があるのか」と心配しているが,「将来なくなる大学」に行くと,「将来,学歴を失う」ことになるということが,実は問題なのだ。ある大学を卒業しました~と言っても,ドコ?ソレ?と言われるということである。卒業証明を取ろうと思っても,それが取れない可能性もある。

・・・それでも,「とりあえず大学へ行こう」とする人が,今なお,あまりにも多いのには驚くばかりだ。就職があるかどうかが心配だと言いながら,そういう「なくなる大学」に行くのである。

しかし,そういった「とりあえず大学=なくなる大学」を卒業して,昔の中高卒の仕事に就いて,「就職できた」と喜んでいるのだから,平和なものだ。だから,まあ,将来学歴を失ったとしても,それで,別に良いのか・・。

つまり,「大学を卒業して,大卒の仕事に就く」,ということとは異なる次元にある世界の「大学=とりあえず大学=なくなる大学」の問題なのだろう。では,そういった「大学」って,いったい何なんだろうか,ね?われわれの国税から莫大な補助金がでているのだが??

—毎日jpより引用—-
新教育の森:学生募集停止、私大に淘汰の波 4年制も苦境…18歳人口減り経営困難に{/link}
http://mainichi.jp/life/edu/news/20090711ddm090100117000c.html

 10年度から学生募集を停止する私立大学が相次いでいる。定員割れによる4年制私大の募集停止や破綻は過去2例しかないが、今年度は株式会社立大を含め、既に5件。「大学淘汰」の時代がついに現実化した。【井上俊樹】

 郊外の丘に広がる緑豊かなキャンパスは閑散としていた。4月に学生募集停止を発表した三重県松阪市の三重中京大。90年代後半まで2000人以上が通ったが、現在は4学年で計657人。今春の入学者は200人の定員に対し155人だった。4月に入学したばかりの男子学生(19)は「なくなる大学を卒業して就職先があるのか、それが一番心配」と不安を漏らす。

 ◆市の要請で開学したが

 82年、市の要請に応え、県内2番目の私大「松阪大」として開学した。だが、99年に初めて定員割れした後は、毎年のように入学定員を減らしても定員に達しなかった。入学者の大半を占める県内の18歳はピーク時(91年前後)の約3万人から1万人以上減少。05年に現校名に変更するなど打開策も図ったが、名古屋市から特急で1時間以上かかる立地条件では限界がある。

 01年度以降は毎年単年度赤字を計上。好調時の蓄えで5億円余りの繰越金があるが、このまま赤字が続けば数年で底をつく。同時に募集停止する短大は累積赤字が既に約17億円。大学側は「責任を持って在校生を送り出せるうちに決断した」(広報課)と説明し、在校生が卒業する4年後に閉校する方針だ。

 ◆規制緩和で校数増え

 国内の18歳人口は92年の約205万人をピークに減少し続け、09年は約121万人。一方、18歳人口や進学率などを考慮して大学・短大の設置をコントロールしてきた国は、90年代以降徐々に規制を緩和し、03年度には認可制から届け出制に改めた。そうした流れの中で、一足早く淘汰が始まった短大や専門学校などからの参入が相次ぎ、大学進学率が低い地域では地方自治体が誘致する形で新しい大学が誕生。02年末には構造改革特区を利用した株式会社立の大学も容認した。先月18日に募集停止を発表したLEC東京リーガルマインド大(東京都千代田区)もその一つだ。

 ◆47%が定員に満たず

 文部科学省によると、国公立も含め4年制大は89年度の499校から08年度は765校に増えた。一方、日本私立学校振興・共済事業団の調査では、入学定員に達しなかった4年制私大は98年度の8%(35校)から08年度47・1%(266校)と、ほぼ2校に1校に拡大。定員の50%にも満たない大学が29校に上った。また、07年度は4年制大を持つ学校法人の34・5%が赤字で、中でも学生数2000人未満の地方大学は221校中113校(51・1%)が赤字だった。

 大手予備校、河合塾の調査では、首都圏13、関西8の有力21私大で09年度の私立大志願者の49%を占めた。その多くが学部新設などで定員を大幅に増やしており、地方大学との格差はますます広がるばかりだ。

 同事業団は「今後も学生募集を停止する大学がないとは言えない。ただ、無理に募集を続けて在校生がいるうちに経営破綻するケースだけは避けなければならない」(私学情報室)と話している。

 ◇合併、学部転換で生き残り ニーズ見極めないとリスクも
 生き残りをかけた合従連衡も始まっている。08年4月には慶応義塾大(東京都港区)と共立薬科大(同)が経営統合し、1952年の日本医科大と日本獣医畜産大以来56年ぶりに4年制私大を持つ学校法人同士の合併が実現した。

 薬学部は近年の新設ラッシュで定員が増える一方、06年度に4年制から6年制に延長された影響で志願者が減少傾向にあり、共立薬科大側に危機感があった。また、09年4月には、関西学院大(兵庫県西宮市)が定員割れしていた聖和大(同)を吸収合併した。

 生き残り策として、より一般的なのが「学生が集まる」学部への衣替えだ。中でも目立つのが、入学定員の充足率が約110%(08年度)と安定的な看護学部・学科への転換で、来年度の学部設置を文部科学省に申請している16校中7校が計画。この中には美術学科を廃止して参入する芸術系の大学もある。

 こうした「看板の掛け替え」にはリスクも伴う。00年にスタートした介護保険制度を見据えて急増した福祉系学部の場合は、就職先となる福祉現場の過酷な実態が知られるにつれて敬遠され、08年度の入学定員充足率は約92%と前年度より8ポイント近くダウン。再び別の学部に転換する大学も珍しくない。

 私大経営に詳しい東京大大学院の両角亜希子講師(大学経営論)は「学生のニーズに合わせて変えていくことは重要だが、例えば看護学部にしてもその大学がある地域で本当にニーズがあるのかよく見極める必要がある。大学統合も理念や目指す方向性が違うとうまくいかない可能性もある」と指摘している。

 ◇中教審で「適正規模」議論 補助金に激変緩和策検討
 中央教育審議会大学分科会は現在、将来的な大学の「適正規模」を審議している。先月15日にまとめた第1次報告書では、03年度に緩和した大学の設置認可を厳格化するよう求めたほか、生き残りのために大学が統合や連携をする際に国がサポートすることなども提言した。

 中教審の議論を踏まえ、文部科学省は、大学が自主的に定員を減らしても一定期間は削減前の補助金額を受けられるようにする激変緩和策を検討しており、早ければ来年度にも実施する方針だ。

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 ◇10年度から学生募集を停止する私立大学◇
大学名            所在地     収容定員 学生数   充足率

三重中京大          三重県松阪市   800 657 82.1%

愛知新城大谷大        愛知県新城市   400 128 32.0%

神戸ファッション造形大    兵庫県明石市   400 165 41.3%

聖トマス大          兵庫県尼崎市  1042 568 54.5%

LEC東京リーガルマインド大 東京都千代田区  700 226 32.3%

 ※発表順。定員・学生数は1~4年生の合計(通信制は除く)。LEC大は株式会社立大。

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Z1 プロトタイプ(先行試作車)その②

Z1 プロトタイプ(先行試作車)その②

Z1プロトタイプの特徴を記しておきたい。プロトタイプは,設計のとおりに制作されたものである。モニタリングのために,マスコミやディーラーに配布され,各方面からの意見を基に改良され,そして,市販車の仕様が決定された。

Z1 プロトタイプ



エンジンの特徴を記す。

・背の低いシリンダースタッドナット
これは,市販の最初期型に継承された。

・シリンダーヘッドから直接生えているブローバイ
エンジンのエアインテークには,ブローバイが斜め方向に直接生えている。これは,後ほど,真下に向いてブローバイが生えているようになり,次に,ゴム製のインシュレーターから生えるようになった。
ヘッドから直接ブローバイが生えているよりも,インシュレータから出ている方が,交換しやすいから,そうなったのだろう。

・スピードメータケーブル取り出し部分
エンジンのスピードメーター取り出し口のアタッチメントの,プラスネジの位置が異なっている。これはプロトタイプだけの特徴で,市販車の角度が変わったのは,何故なのかわからないが,おそらく,オイル漏れ対策であろう。

Z1 プロトタイプ



いずれも,Z1プロトタイプ(試作車)の特徴である。

ガスケットは一枚もの。
砂型鋳物の造型,黒塗りとフィンのヤスリのかけ方などにも注目のこと。

Z1 プロトタイプ



あとは,スピードメータの20の位置である。プロトタイプでは,20の中ほどにバーが来ているが,その後の最初期型では20の「2」の下に合うようになり,さらに,また,プロトタイプのような表示になった。

下の写真,左が,最初期型市販車のメーター。右は,それ以降のもの。
20の数字とその左下のバーに注目。

初期型メーター Z1
後期型メーター Z1



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Z1 プロトタイプ(先行試作車)

Z1 プロトタイプ

 Z1プロトタイプ。試作車である。タンクがロングピッチであることに注目。リアショックが,発売された改良車とは異なり,立っている。すなわち,スイングアームが短い。テールカウルの三本ラインも,すこし異なる。

1972年,昭和47年,カワサキは,Z1を開発し,同72年5月に20台,7月に29台,合計49台が生産されて,世界中のマスコミ・プレスやディーラーに配布された。カワサキは,それら先行試作車のデータを集めて,さらに改良し販売を開始した。

その後,正規発売になったときに配布されたカタログは,大判の分厚いものであるが,そこにシルエットのように掲載されているZ1火の玉ファイアボールは,まぎれもなく,ロングピッチエンブレムのタンクである。

これが,Z1プロトタイプから最初期型に至る推移における「謎」のひとつで,プロトタイプのロングピッチタンクとは,3種類ある内プレスタンクのどれなのかが,解らないのだ。試作車であるから,最初期のショートピッチタンクと同じものに,ロングピッチのエンブレムを「装着してみた」だけなのだとは思うのだが,このときのロングピッチの意匠案が,Z1-Aで復活したのだろうか。

Z1 プロトタイプ

これら試作車は,フレーム番号がZ1F-900**となっており,5桁表示の9万番台である。エンジンも,もちろん,同じくゼロから始まるのではない90000番台だ。一般販売車両の9万番台は,先頭にゼロがつき,6桁の9万番台である。

Z1 プロトタイプ
Z1 プロトタイプ




その後,プロトタイプで蓄積された意見やノウハウを基に,試作車ではない,「1972年最初期型」が発売されたのである。世界中で絶賛され,多くのレースで連戦連勝を重ねた,日本の川崎重工が生んだ名車,Z1である。

写真はプロトタイプの10番台である。

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Z1,Z2、タンクエンブレム

Z1 Kawasaki

ファイアボール、火の玉カラーのタンクである。KAWASAKIのエンブレムは、初期型はショートピッチで、Z2には、ごく初期を除いて、ロングピッチが装着された。
これは、輸出モデルのZ1が、生産台数2万台弱までショートピッチが装着されていたが、国内向けZ2は、輸出モデルがZ1Aとなり、ロングピッチのタンクになっても、同じタンクを火の玉カラーに塗装して、装着していたからだ。

73年(昭和48年)の秋以降には、輸出モデルの生産はすでにZ1Aへと以降しつつあったから、国内向けにもロングピッチのタンクだ採用され、それが火の玉カラーに塗装されていたのだろう。

また、内プレスタンクが採用されていたZ1B後期あたりまでは、国内向けZ2も内プレスだったが、輸出モデルが外プレスに変更された後は、国内向けZ2も外プレスになった。

(写真はZ1の1万6千番台、ショートピッチ、内プレスタンク)

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いわゆるJ系 ローソンレプリカZZ1000Rなど

kawasaki Z1100R

  カワサキZ1100R カスタム

梅雨なのだが、夏のひざしの日も多い。地球温暖化が進み、昔とは大違いだ。

空冷カワサキではJ系が最近ブームなのだろうか。雑誌にも良く出ている。
実際、J系はノーマルでも十分現在の道路事情で乗れるし、カーカーのマフラーが付いていたら、それだけで楽しい。
初めての空冷カワサキは何もZ1,Z2にこだわることはない。J系のマイナーな機種で十分だ。それだけで、かなり世界が広がるだろう。

Z1,Z2やZ1000R1などの希少モデルでなくてはならないなどというのは、所有したことのない人たちの知ったかぶりの議論だと思う。4本マフラーの初代のZは、それはそれで本当に良いのだけれども、ストレス少なく走るには、後期になればなるほど良くなるのは当たり前だ。

とことんカスタムすると、Z1,Z2などの初期の丸Zのほうがコンパクトで軽く仕上がるようだが、J系はそこまでカスタムしなくとも、十分現代の道路事情に適応する。Z1000CSRなどのアメリカン系などが、市場価格も廉くてねらい目だ。一台ですべての用途にするには適していると思う。ブレーキをロッキードにして、キャブをしっかり調整したら、あとは好みのマフラーを付けて、、、とやりだすとキリがなくなっていくのだが、最小限の予算でカスタムするだけで、現行のバイクとはまったく異なる、空冷カワサキの世界である。

水冷だと、GPZ900Rしかない。このエンジンは交響曲のごとくに回るから、実に楽しい。そこで、国内向けのGPZ750Rが廉いから、それを買う。そして900のエンジンに積み替えるか、クランクとシリンダー、ヘッドを交換して中身を900にする。逆輸入の同程度のものを買うのと合計予算は同程度だろう。
ミソは、「国内750は初年度登録が昭和、80年代前半だから、各種規制を免れやすい」ということだ。初代ニンジャのころから逆輸入が簡単になって、900信奉が根強いが、後期の逆輸入車は(初年度登録が後になればなるほど)徐々に車検時の規制がキツクなるから、初期のフレーム番号で初年度登録が80年代前半以前のほうが、色々と都合が良いのである。
逆輸入車で最近の輸入だと、車検時に製造証明を添付しても、初年度登録で規制を計測される可能性がある。こういった車検時の対応も都道府県によってマチマチであるから、よく下調べしたほうが良い。

Z2の国内モノは、その点でも多少得する?わけだ。

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本学創立者の命日は

毎年,本学創立者・初代学院長の命日は,創立者の号にちなんで閑堂忌として,教職員学生皆で墓参し,講演会を開催するなど何らかの行事を行っている。今年からは,もうすこし規模を拡大して,寺社仏閣や村のお祭りのような一日にしようということになった。それで教職員も学生さんも,皆でワイワイ楽しそうに騒いでいる。創立者は何よりも学生が好きだったから,あの世から嬉しそうに眺めてくださっていることだろう。

なんであろうと,この日は,教職員にとっては,本学建学の理念を思い起こし,教育哲学を再確認する日である。本学創立者たちが何故何を想って学校を創立したのか。様々な伝説や逸話が残っているが,時の流れに消えた記憶も多い。

数多の人々が集まってきては散じていき,そして学校はまだ残っていて,若い世代のひとたちが中心になって,元気に勉強し,遊んでいる。その光景は昔と似ているが,時は流れた。

日本最初のコンピュータ教育機関として創立されて以来,今年で46周年目である。1986年に創立者が没してから,早や23年の年月を経た。初代が創立し司った時代の,丁度2倍の年月を経たことになる。建学の理念や教育哲学は,それなりに生き残っているのだろうけれども,あの時代の影はもう薄い。

過去23年の間に,コンピュータは大型機からパソコンへ変遷し,そしてクラウドコンピューティングへと変貌しはじめている。情報処理の方法も基本は普遍だが,多くが様変わりした。今のコンピュータの進化をご覧になると,とても驚かれるかもしれないし,もしくは予見されていたかもしれない。

昨年,下記の文章を書いてから,早や一年。想えば,長い日々であったような気もするし,短かったような気もする。昨年,今年のこの今を予見できたことなど何かあったろうか。時間の経過に対する観念は,年年歳歳,速くなるばかりで,これから何倍の歳月を重ねていくのかわからないが,もっと速くなることだろう。自分自身は,これから始まる未来を,どのようにすれば,どれほど,予見できるのか。もっかの疑問ではある。

そういった思惟の中で,たったひとつ,最近,「!」と思ったことがある。「今までやってこれたのだから,これからもやっていくだろう」というのは,ほかならぬ自分の意思であるということだ。

創立者に合掌。歴代の先輩諸兄姉に,感謝。

ハレー彗星の去る歳

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携帯電話を小中学生に持たせない?

携帯電話を小中学生に持たせない?

文科省の同様の方針に沿ったものなのだが,県の条例でも,子供に携帯電話を持たせないという驚く判断が通ってしまった。

子供が携帯電話を持っていると,教室内で授業中にメールする,裏サイトでいじめをする,成人向けコンテンツを見る,など,教育上よろしくない行為が度重なり,それを教師や親が規制できないことが理由だ。それで,「携帯の携帯を禁止する」という愚行がまかり通る。これは人類の知性の発展可能性を破壊する,政府・行政・関係する教育者による暴行と言っても良いだろう。

これに賛同している政治家やお役人たち,教育関係者のローテク・技術音痴・無知蒙昧には恐れ入る。上述の問題は,すべて技術で簡単に対応できることばかりだ。早急に対策を実現して,携帯電話という素晴らしいツールの活用方法を子供たちに教えるべきだろう。

具体的には,未成年が持つ携帯電話番号の領域を定め,そこからアクセスできるサイトを制限すれば良い。コンテンツのフィルタリングは,有識者・大人が集まってすれば良い。教育委員会こそ,そのような仕事にうってつけである。
裏サイトを作れないようにすることなど,技術的には簡単なことだ。いじめに関連する用語がアップロードされたら,監視担当者がその子供を補導したら良い。その方が,陰湿ないじめが表面化されて,かえって減少していくだろう。ネットは匿名性を保持するものだとの思い込みが陰湿な犯罪を助長しているのである。まずは子供用のネットはすべて匿名性をなくせば良い。
そして,子供向けの辞書や百科事典検索サイトや,理科教室サイトなどを大量に作成し,子供用ネットに公開して,全国の子供たちに使わせるべきだ。携帯電話は,あれば電話やおもちゃではなくて,人類がこれからまだまだ知的に進化発展するための道具,携帯コンピュータなのだ。すでに携帯の技術も関連するITも,コンピュータも,単なる機械工学のレベルをはるかに超えて,文理融合型の新規技術の様相を呈している。
親指だけでキーパンチを行い,必要な情報に瞬時にアクセスする技能を子供の頃から鍛えておくと,世界に冠たるビジネスマンや研究者が育つだろう。もちろん,ユーザーが増えるとサイトも増える。小中学生だけで人口は1千万人くらいはいるだろう。携帯とそれに関連するITも,すべてを正しく発展する方向に導くだけでよいのである。そうすると,社会の知性の発展には良いことばかりだ。子供たちに知のツールを与えろと言いたい。

携帯を全面的に禁止などとすると,世界一の日本の携帯技術の,とりわけ文化的側面の発展がかなり阻害されるばかりではなく,人間の知性の発展も削がれることになる。

この条例は,教育する側が「教育する責任を放棄している」と言っても過言ではなかろう。負の側面を阻止する技術も知識も,それを学ぶ気も無いからといって,文明の利器の使用を全面的に禁止するのは,バイクを禁止している高校より遥かにタチが悪い。オートバイは危険だから禁止だというのは,実際に事故の危険性があるから,その面では反論の余地が無いかもしれない。しかし,携帯の乱用と携帯サイトに関する危険性や有害性は,それを制御できず放置しているばかりの,不勉強な教育関係者や政治家,政府の責任なのである。インターネットは,中国の例を見ればわかるように,ある程度までは規制できるものなのだ。

有害サイトをアップしている輩は表現の自由を謳うが,未成年に対してエログロを教育する自由や権利など誰にも無い。通信の自由と秘密の保持と言っても,未成年に対する違法な情報の通信を守る必要なども無い。それら無法者をネット上に放置している大人たちが悪いだけの話である。

文科省が天下り法人を一つ設立する費用で,上述の子供向け携帯ネット対策は十分可能だろう。政府や政治家や教育関係者が真面目に取り組めば,それらの危険性や有害性が取り除かれるだけではなく,日本社会が教育的にかなり進歩すること必定である。ITを活用して,国を栄えさせてもらいたい。子供たちをもっと賢く育てろと言いたい。

重ねて言うが,なんら対策もせず,ただ禁止するというのは愚の骨頂である。そのうち,ノートパソコンの学校への持ち込みも禁止にするのだろうか。そういえば,80年代にパソコンが流行り出したころ,あれはおもちゃの一種だと思っていた馬鹿な大人たちが多くいたな。携帯は電話でありおもちゃなのだと思うような時代遅れが,20年経っても,まだいるってことか・・。

カワサキ空冷Zで世界を席巻した,技術立国日本を破壊するな!と言いたい。

—以下,毎日jpからの引用————-
http://mainichi.jp/life/edu/news/20090630ddm001010013000c.html

携帯電話:「小中学生に持たせないで」 石川県が条例、保護者に努力義務
 石川県議会は29日、小中学生に携帯電話を持たせないよう保護者が努める規定を全国で初めて盛り込んだ「いしかわ子ども総合条例」改正案を38対7の賛成多数で可決した。施行は来年1月。

 最大会派の自民や公明など議員28人が共同提案した。青少年の健全育成などを定めた同条例に「携帯電話の利用制限」との条項を新設。「保護者は、特に小中学校に在学する者には、防災、防犯その他特別な場合を除き、携帯電話端末等を持たせないよう努めるものとする」と加えた。

 財産権や表現の自由に抵触するとの指摘があったものの、討論の中で提案会派の議員は「訓示、目標であり、『憲法違反』は的外れ。世論を喚起したい」と主張した。

 一方、反対会派の議員は「『大きなお世話』との意見が大半。各家庭が選択すべきことだ」と意見を述べた。

 子供の携帯電話を巡っては、文部科学省が今年1月、全国の都道府県教育委員会に対して、小中学校への持ち込みを原則禁止すべきだとの指針を通知している。

 ただし、緊急連絡手段としての持ち込みを保護者が校長に申請した場合は、登校後に学校が預かるなどすれば認められるとした。

 高校についても、授業中の使用禁止などを求めている。【野上哲】

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Z2 カスタム

海とZ2

 カワサキ Z2 カスタム

ノーマルを尊び4本マフラーを好むのは筆者も同様だが,実際に乗って走ることを考えると,また別の世界がある。

ただ移動するためだけではなく,乗って楽しむには,それなりのセオリーとそれなりの技術が必要である。信頼性の高い現代のパーツで,信頼ある組み方をした場合,Z1,Z2をはじめとする空冷カワサキは,まるで次元の異なるものになるのだ。しかも,空冷Z独特のエンジン特性が,魂に響く鼓動を奏でる。

前後18インチにするか17インチにするかは,各論がある。17インチ信奉が高かったのは,タイヤの選択肢が少ないことが主な理由だった。今は18インチでも良いタイヤが発売されている。ヒラリヒラリと操縦している楽しさを選ぶなら18インチ,絶対性能を追求するなら,17インチとなる。ライダーの体格にもよるので,一慨には言えない。

制限速度内で走る限りは,フレームの補強は必要はない。それより,なんでもかんでも改造してしまうよりは,今や貴重な文化遺産となった空冷Zをそのまま残したい。
エンジンも,ボアアップは最小限にするかオーバーサイズピストンでも良いだろう。きちんとした技術でオーバーホールすることが肝心である。巷に流通しているものを見ると,きちんとオーバーホールしてあるエンジンは実は少ない。今や中古しか入手できないエンジンであるから,上手に選びたい。
キャブはFCRが最上だが,ゼファーのCVキャブなども乗りやすくなって良い。
あとは,ホイールと前後ショックとブレーキをそこそこのものにしたら,十分だろう。

もちろん,徹底して手を入れるなら,フレームを補強し,エンジンも良いピストンに換装して,クラッチも強化する。ブレーキなども考えられる最上の部類のものにすると,これまた別の次元に至ることになる。

そういったカスタムをいろいろ試してみると,結局,ノーマルが一番良いなどと言う結論に至ったりするところが,趣味の世界ではあるのだが,本物のチューナーが仕上げたものは,確実にノーマルよりは上である。

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