日本で焼肉

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カレー・カレーライス特集
日本に帰ってから,近所の普通の焼肉屋さんに行った。牛肉はひところに比べると,格段に美味くなったと思う。昔の日本では,牛肉と言うと配合飼料で飼育された,独特の臭みの残るものが普通で,皆が,それが牛肉の味だと信じていたのである。

最近は,そういった配合飼料の匂いの残る牛肉はむしろ少なくなって,和牛と言われるものは大抵不味くは無いし,枯れ草牧草の匂いのする牛肉だと思えばオーストラリア産であったり,アメリカ産であったりするけれども,値段の対価として不満もない。

同じ焼肉屋さんで豚バラと豚トロがあったので注文してみたが,こちらはまだまだジャパンであった。塩焼きにしてもタレ焼きにしても,同時にサーブされる牛肉に軍配が上がる。なるほど。ここである。まだまだ日本が遅れているのは。

普通の豚肉が,普通に美味い国になるには,まだ時間が必要なのだろう。
文化の成熟は経済の成長のずっとずっと後になる。

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済州島の牛肉

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カレー・カレーライス特集

牛肉

こちらは,済州島の料亭で出てきた前菜。牛肉の薄切りにうずら玉子の黄身を乗せてある。それに辛子味噌で和えた野菜を来るんで食べる。

とにかく,肉は野菜をいっしょに食べるから,胃にもたれない。唐辛子をいっしょに食べるのも消化を助けるのだろうか。韓国では結構脂身を食べるのだが,あまり胃がもたれるということがない。美味いものをご馳走になって,幸せになるということが,胃のコンディションを保つということもあるのだろう。人間とは勝手なものだ。

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ソウルにて② 豚肉の焼肉

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豚肉の鉄板焼き 韓国

韓国で焼肉,豚肉の鉄板焼き

韓国で焼肉というと,多くの日本人は牛肉の焼肉を想像するだろうが,韓国は実は,豚肉が滅法美味い国である。アジア圏の中では一番ではないかと思う。特に,朝鮮半島最南端の済州島の黒豚は,日本,アメリカはもとより,中国のそれに比べても一等美味である。
ソウルでも済州島の豚肉というと一種のブランド化がなされていて,レストランの前にはデカデカと「済州島の」と書かれている。

鉄板で焼いて,塩だけで食しても,軽く200gくらいはいけてしまう。若ければ300gは軽いだろう。脂身もしつこさがまったくなくて,さわやかに喉の奥に消える。

塩に胡麻油を垂らしてタレにしても良いし,辛子味噌で食べても良い。チシャ菜にキムチを乗せてくるんで食べるのが王道である。

写真は,その鉄板焼き。韓流に従って,ハサミで切る。

日本でも最近は○○の黒豚などといったブランド化が進んでおり,イタリアかどこかのどんぐりばかり食べているという豚肉が入ってきているが,何,済州島の豚肉に比べると,まだまだ至っていない。済州島現地で美味いといわれている店で出てくるそれは,凡百の肉すべてを置き去りにするほど,美味い肉である。現地の通人は牛肉よりも豚肉のほうを尊ぶ。それほど,とにかく,美味いのである。

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ソウルにて①

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ソウルのお寺

ソウルのお寺の提灯

韓国情報セキュリティ学会と,情報セキュリティ産業協会が主催する採用説明会があって,基調講演者としてお招きいただいた。その会場の近くに古くからの寺院があり,写真のように綺麗な提灯がたくさん吊り下げられていた。そしてその反対側には,美しく桜が咲いていた。花より団子と言うけれども,まずは花から。

桜 ソウル 韓国
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新年度には

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カレー・カレーライス特集

年度替りの3月末から4月というのは忙しく,年度初めから韓国に出張だったこともあって,ブログもさぼってしまった。12月を師走というが,これは旧暦年末年始しかなかった頃の命名である。4月を年度初めにしたのだから,本来の師走は3月になってしまった。

あちこち散漫に食道楽について書いているが,最近歳のせいで食欲が減退してきた。美味いものを求めすぎると,ある程度で飽きてしまう人と,さらに展開していく人がいるようだが,筆者は前者の方なのかもしれない。しかし,美味いものが無さ過ぎるようにも思えてきて,どうせたいして美味くないなら,食べないほうがマシだと思うこともよくある。

体重もピークよりは7kgほど減った。減量すると体が軽く感じられるようなり,階段が楽になる。その状態を知ると,太ることへの恐怖感のようなものも芽生えてくる。ところがスポーツして鍛えようとは思わず食事でコントロールしようとするところが,本当のグルメとは違うということかもしれない。グルメならば,スポーツしてでも,故意に吐いてでも,美味いものを食べたいと思うのではないだろうか。

ともあれ,韓国の報告は次回に。

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食文化

80年代,日本がバブルに向かって盛り上がっていたころから,いわゆるグルメブームが始まった。それまで食文化を論じることはどちらかというとキワモノ系であり,石毛直道の食の文化人類学などは異端中の異端であった。もうすこし遡ると,ブリア・サヴァランはもちろん,北大路 魯山人や谷崎潤一郎なども,一種のキワモノだったと言えるだろう。美食は衣食足りて礼節を知り,そしてその上での道楽であったと思う。

経済が発展し豊かになると,衣食住も贅沢になる。そして,美食の追及が大衆レベルで普及していった。しかし,実際のところ,本質的な意味で美食が蔓延してきたとは言いがたい。テレビでは本当に味がわかっているのかと疑いたくなるような若いタレントが,美味いおいしいと騒ぎ立て,紹介された食材やレストランに人々が殺到する事態が普通になったが,それらマスコミで騒がれているものは,ほぼすべてが,たいしたことないものばかりである。それに加えて,贋作インチキの類も増えた。本質は,大量消費の加速に伴って雲散霧消するものである。

看過できないのは,それで自然の資源が急速に枯渇する事態を招いているという事実である。マスコミで喧伝される言説を妄信して,圧倒的大量に消費され,自然の食材が枯渇し始めていることは,実は大変な地球環境の問題なのだ。省エネや環境問題を論じるときには,食の問題は避けられない。

大学の大衆化という言葉がある。大学に大衆が押し寄せるようになって,大学の質が低下するという議論であるが,日本における「大学の大衆化」の本質は,学問研究と関係のない社会層に,それを押し付けたという悲劇でもある。卒業後就職する人々にとって,学問研究は教養であることに疑いはないが,それは他方で,実践的な生きていく力の滅失を意味した。美食の大衆化は何を齎したか。何が結果するのか。言うまでも無く,贋作としての美食の蔓延と資源の枯渇である。

仔細は語るまい。近頃,本当に美味いものはすでに,家庭や町の裏通りに,ひっそりとしか存在しないのではないかとの疑念を持っている。常日頃から目前に供される食材を,あと何年,食べることができるのか,それら食材のうち,ケミカル,農薬,バイオテクノロジーの関係しないものがいくつあるか,意識しながら,美食を考えていきたいと思う。

新年度にあたり。

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新学長歓迎

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新学長が就任されました。おめでとうございます。
毎日新聞ニュース

MOTランキングで,全国第二位になっていますね。一位の九州大学はどちらかというと文系経営学大学院ですから,IT系では実質一位ってことでしょうかね?
以前は,教員ランキングで全国一位だったのですが,教員ランキングというものはなくなってしまいましたね。

グルメ系のランキングもあったら・・(笑

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桜花の季節

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春のお菓子 八橋

本家西尾八ッ橋の春バージョン生八ッ橋

八つ橋,八橋,八ッ橋,店によって記載が異なり,本家とか総本家とか元祖とか,どれが本当の歴史なのか良くわからなくなっているほど,京都では普通のお菓子として普及しているが,そもそも八橋とは,焼き菓子である。日本全国には,生のほうが普及してしまって,生を八橋と思っている人が多いそうだが,生は元々,製菓工場ですこしだけわけてもらうような特別なものだった。

子供の頃,近所に八橋を焼いている小さな製菓屋があって,木のブロックで重しをかけながら,米でできたせんべいを焼いていた。短冊に切った生八橋を,鉄板の上で,木のブロックを重石にして膨らまないようにして焼く。そして熱くて曲がるうちに,丸い溝において,上から鉄の丸棒を乗せて,琴のように曲げる。冷えると,湾曲したまま固まる。ニッキの香りがきつい,京都の古くからの菓子である。

その工場からは,いつも木の重石をあっちやったりこっちに乗せたりする音がカチャカチャと響いていて,前を通るとシナモンの香りが漂っていた。そして,そこで,生八橋を分けてもらうと,「今日中に食べんとあかんえ」,と言って,少量を紙で包んでくれるのだった。生八橋はすぐに干からびて固くなるものなので,工場のすぐ近くでしか得ることが出来なかい,地元の人たちだけの,特別なお茶請けだったのだ。

パッキングの技術と流通システムが発達して,今ではあちこちで生八橋が売られている。その結果,本来の焼いた八橋のほうがマイナーになってしまった。そして,その生八橋にも様々なバリエーションが登場して,それはまた,季節に応じて種々工夫されている。

春。桜花の頃には,桜の香りを練りこんだ生八橋が売られる。京都の和菓子は,伝統的に毎月それぞれに,様々な時節ものがあるが,八橋にも季節が織り込まれるようになった。

四季折々の移ろいを,お菓子でも知ることができる街,京都に,生涯のうち数年間でええから,住んでみなはれ・・・。学生時代を送るのは,京都がイチバンどすえ~。

桜が咲いてるなあ~。春やなあ~。

嗚呼,桜花咲き,また散る・・・。一年が終わり,一年が始まる。

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マルホベーカリー

京都のパン屋

京都コンピュータ学院という名称発祥の地のすぐ近く,現在の京都情報大学院大学から北上することほんの200歩くらいのところに,戦後すぐに創業し,今も昔ながらの方法でパンを焼いているマルホベーカリーというパン屋がある。喫茶も営業していて,パスタも美味い。

写真は,右上から右回りに,ぶどうパン,クロワッサン,塩パン,カップケーキ。いずれも昔からずっと変わらない美味さである。この店のパンは国産小麦粉と天然酵母を使っていて,イーストフードを使用していない。百万遍界隈だと,ここのパンしか食べない。

日本は今,世界一パンの美味い国である。しかし,ほとんどの店で,パンには発酵を促進させる化学薬品(イーストフード)を入れている。これが,胃炎持ちには辛い。パンを食べて胃酸過多になる人は,多くの場合,イーストフードが原因である。

天然酵母で,イーストフードを使用していないパンだと,胃酸過多にならないのである。

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北海ぼたん海老

北海ぼたん海老

北海ぼたん海老の握り。一口で800円くらいだったと思う。昼の定食一食分かぁ~と思いながら,一口で食べたら,独特の甘味に包まれて,感動した。頭は後から鬼ガラ焼きになって出てきた。これも美味かった。向こう5年くらいは,この味を覚えていることができそうなくらい,印象深く美味かった。一口で大満足し,すべてが完結したのであった。

美味いぼたん海老は,北海道でしか食べれない。冷凍モノが流通しているが,海老は新鮮でなくてはならないのである。
スーパーに並んでいる冷凍の海老は頭の中が黒くなっているものがあるが,海老の頭が黒くなるのは古い証拠である。
また,頭を取って茹でた海老でも,白い身が膨らんで,カラから湧き出るようになっているものがよくあるが,身が膨らんでいるのも,冷凍を茹でた古いものである。
海老は,活きたものをすぐに食べるのが良い。天然モノであっても,冷凍・冷蔵どちらも駄目である。冷凍・冷蔵で流通させると,大量乱獲が進み,地球資源が減る。時の地のものは,旬に当地で食べるようにする。

一方,東南アジアで海老が養殖されている。活き海老を食べることの出来ないときは,このブラックタイガーを食べよう。これは,冷凍の食材として大量に流通している。冷凍・冷蔵してしまうならば,海老の種類にこだわる必要は無い。ぼたん海老,白海老,様々な名称に惑わされて,言説を信じて冷凍ものを食することなどは愚の骨頂である。

グルメブーム以来,「どこそこの○○が美味い」,などといった言説を妄信して,その○○の冷凍モノが大量に消費され始めた。鮪もそのひとつである。いまや世界中で,「鮪は美味い」と言う言説が流行し,冷凍して形骸しか残っていない不味い鮪が大量に消費され,資源の枯渇を招いている。美味いものは,その地で,生で食べてこそ,美味いのであるという,日本の江戸前鮨の精神を確認したい。

海産資源の無駄遣いをやめよう。

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