カワサキZ2のフレーム番号とエンジン番号の相関

Z2

昭和48年型 カワサキZ750RS(Z2)

カワサキZ2のフレーム番号とエンジン番号の相関を少々。

下記は,ここしばらくの間で筆者がこの目で見たもの,あるいは,販売されていたカワサキZ2でフレーム番号とエンジン番号を公表していたもの,実際に所有しているもの等の記録である。販売者からの情報については,こちらが購買可能性のある側なので,尋ねて教えていただいた番号についての信憑性は高いと思われる。これ以外の情報をお寄せいただけたら幸甚である。Z750A4とともに,個別データから相関特性を導き出せたら,Z2の生産台数が推測できるかもしれない。

車台番号とエンジン番号は,ナンバープレートと同様に政府管理番号であって公のものである。従って,プライバシー保護の対象ではないが,諸般の事情を慮り,下2桁は○○で伏せてある。○はひとつで一桁である。

+と-については,エンジン番号がフレーム番号より後だとプラス,前だとマイナスで記載している。番号違いしか判明して無いものは+/-で表記。初年度登録が判明しているものは,その右に昭和をSで記載してある。ノンレスとは,レストアしていない個体であるという意味。

 こうして並べてみると,日本中のあちこちで取引されているカワサキZ2には,エンジン番号のほうが若いものが多々ある。番号をすべて教えてもらったもの,また,筆者と友人たちが所有しているカワサキZ1・Z2でも,マイナスが数台ある。「マイナスのすべてが乗せ換えである」というのは,思い込みに過ぎないことがわかるだろう。なお,Z2F-15900番台と16200番台 のZ2があるとの話を聞いたことがあるが,最終番号は不明。したがって,Z2は一体何台生産されたのかは,謎である。

カワサキ(KAWASAKI)Z750RS
フレーム番号 エンジン番号 差異 登録年  備考
Z2F-012○○ Z2E-013○○ (+55) (S48/3登録) ノンレストアは確かとのこと
Z2F-016○○   Z2E-016○○ (-23)
Z2F-019○○   Z2E-019○○ (+/- 15)
Z2F-027○○ Z2E-027○○(-10)ノンレスは確かとのこと
Z2F-030○○   Z2E-031○○ (差異不明だがプラス)(S48登録)
Z2F-034○○ Z2E-034○○ (-68)
Z2F-034○○ Z2E-034○○ (-60)
Z2F-056○○ Z2E-0057○○ (+98)
Z2F-059○○ Z2E-0060○○(差異不明だがプラス)
Z2F-067○○ Z2E-068○○(+99)
Z2F-069○○ Z2E-0070○○(+112)
Z2F-070○○ Z2E-007○○○(差異不明,教えてくれなかった)
Z2F-07○○○ Z2E-007○○○(+130程度とのこと)
Z2F-120○○ Z2E-0119○○(-144)
Z2F-123○○ Z2E-0123○○ (-45)
Z2F-145○○ Z2E-0145○○ (+6)
Z2F-159○○ Z2E-不明

Z750F-A4
Z2F-166○○  Z2E-168○○(+212)
Z2F-16○○○ Z2E-16○○○(+44)
Z2F-198○○ Z2E-0199○(差異不明だがプラス)

こうやって並べてみると,相関性なんて,ほとんど無いなあ~。

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カワサキZ1 Z2 フレーム番号とエンジン番号の言説

 京都コンピュータ学院自動車制御学科の主張のひとつとして,カワサキZのフレーム番号とエンジン番号について論じておきたい。

 カワサキZ1・Z2には,フレーム番号とエンジン番号の「こだわり」がある。どのような車両でも,「エンジンを乗せ換えていない車両は価値が高い」とされているが,それが空冷Z1・Z2の場合は,妙な方向へと展開して,様々な言説がまことしやかに語られている。ここまでフレーム番号とエンジン番号にこだわる車両は他にないだろう。

 カワサキZ1000R1やZ1000 Mk.IIの車体番号にこだわる向きはいるが,データが流通していないからということもあって,エンジン番号にまで言及する人は少ない。しかし,Z1とZ2だけは,フレーム番号とエンジン番号の相関が,中古車価格に影響するのである。

 二輪・四輪の世界で,コレクションの対象となるようなマニアックな車両の中には,エンジン番号と車体番号のデーターベースが出来上がっているものがある。オリジナルにこだわるコレクターは,そのシャーシとエンジンが,元のものであることにはこだわるが,その場合は,他の全てのパーツまでがオリジナルかどうかで,価格が決まる。また,エンジンを一度下ろしたかどうかにはさほどこだわらない。

 ところが,Z1・Z2においては,マニア間で,妙なこだわりが流布されており,それが妙な方向へと発展している。 元々,フレーム番号とエンジン番号の相関関係は,単に車両の程度(走行距離や使用頻度)を証明する手段であったのが,言説がさらなる言説を生み,意味の無いこだわりができあがったのだろう。

 Z1・Z2は,車両に搭載されたままでエンジン上部(シリンダーヘッドとシリンダー)を分解整備できる。いわゆる腰下,すなわちクランクケースは,フレームから下ろさないと分解整備できない。したがって,エンジンを車体から下ろした形跡の無い車両は,「クランクケースを分解した経歴がない」,すなわち「一度もフルオーバーホールしていない」ということになる。つまり,エンジンをかけたときの調子と相俟って,その車両のエンジンの程度や走行距離を証明する一部分なのだ。

 本来は,「エンジンをオーバーホールしていないのに,これだけ程度が良いのだ」ということが「価値」なのである。逆に言うと,レストア・フルオーバーホールしてあるならば,フレーム番号とエンジン番号の相関性が合ってなくても,車検に通る程度に同形式のエンジンならば,何も問題はないし,それで価格が大きく変動する根拠にはなりえない。

 Zのエンジンは,シリンダーヘッドのバルブガイドの交換やシリンダーのボーリングに比すると,消耗したミッションギヤやクランクの交換がやっかいな問題となる。ミッションやクランクはメーカーからパーツが供給されていた頃でも高価なものであったし,メーカーからの供給が無い現在においては,修理はかなり高額な作業となる。

 Zには,そういった車体特性があるために,エンジンを下ろしたかどうかを見分けるテクニックも発達した。エンジンを一度下ろすと,エンジンマウントのボルトやプレートなど関連パーツに痕跡が残る。そして,エンジンを積み替えると,フレーム番号とエンジン番号の相関性が変わることがある。そして,Z1・Z2は,フレーム番号とエンジン番号の相関性が,メーカーから曖昧に発表されている上に,実際の相関が法則性に欠けるから,さらに人々の興味の対象となったのだろう。

 これに,価格を上げて売りたいショップの語る言説と,知識の浅い顧客の思い込みなどが入り混じり,フレーム番号とエンジン番号の神話ができていったと推される。そして,そういったエンジンの本質的な程度を示すための手段であった「積み替え形跡なし」の有無は,フレームとエンジンの相関性という別の価値観を生んだのである。即ち,「たとえボロでも乗せ換えしていなかったら高く,たとえフレームとエンジンの双方の程度がとても良くても,番号が離れていると安い」という,変な現象である。

 Z1は,製造番号100番程度までは,フレーム番号とエンジン番号が一致している。その後は,エンジンが単体で売られたため,フレーム番号とエンジン番号が,徐々にずれていった。そのずれ幅は,一般に,車体番号が後ろになればなるほど,大きくなるのだが,番号差は,決して等比級数的ではない。

 また,エンジンは別のところで組み立てられ,車体に搭載される前に数十機程度は組み立てラインの横にストックされていて,ランダムに搭載されていった。エンジンは単体で販売されたが,注文に応じてストックから抜かれた。さらにまた,ストックエンジンは定期的に抜き取り検査を受けていたそうで,検査が済んでからはラインに戻された。それらのことから,フレーム番号とエンジン番号の数字的差異は,等比級数的に比例してはいないし,ある程度の相関性はあっても,法則性は無い。
 初期の100台程度を除いて,ほぼすべての車体は,フレーム番号とエンジン番号がずれているが,その「ズレ幅」は,すべての車体において異なるのである。おおよそ,車体番号三桁ならば数十,とか,4桁なら百前後,5桁で200程度,など,ある程度の相関性が見られるという程度である。エンジン番号よりフレーム番号のほうが若いのが大半だが,逆もある。これは,実際に数百台のZ1・Z2を観察しているとわかってくるものだ。

 ところが,そういった「車両の程度の見分け方」と「背後の歴史的事実」を理解していない初心者が,言説を妄信してさらなる言説を生み出した。「すべてのZ1・Z2は,フレーム番号は常にエンジン番号より若い」という妄信がそのひとつである。そして,そのような妄信で車両価格が変わるために,わざわざエンジンを積み替えたりしている愚かな者もいる。これでは価値の逆転である。「オーバーホールを経ていない,よりフレッシュなエンジンを欲すること」が,「古くて消耗していても良いから,番号が合っているほうが価値がある」という,逆立ちの評価基準ができあがってしまったのだ。

 もちろん,初期型から後期型まで,エンジンを構成するパーツは様々に変遷していて,興味は尽きない。それがいったい何台生産されたのか,構成パーツは年式年代によってどのように改良され,変遷していったのか,などという話は,技術的な意味でも,歴史的な意味でも,ファンにとっては興味の対象であることに疑いはない。マニアックな観点から見れば,「すべてがオリジナルのまま残っている,できるだけ使用頻度の少ない車体」がより良いのは言うまでもないが,しかし,それは,必ずしも,「エンジンを積み替えたり,パーツを交換してはいけない」という意味では無いし,ましてや,たとえボロでもオリジナルのほうが常に価値があるという訳でもなかろう。

 昨年,まったくのオリジナルで残存していたジャガーのEタイプが,アメリカのオークションで超高値で落札された。そういったマニア垂涎のオリジナル車体は,メーカーからデリバリーされたときのまま,取扱説明書や車載工具なども,新品同様で付属していて,さらには登録書類に至るまで綺麗に残っていることが本質的な価値=価格であった。ジャガーEタイプが,いくらオリジナルパーツで構成されていたとしても,それが錆びてボロボロでは,捨て値しかつかないのが常である。リプロパーツで構成された,きちんと走るもののほうがむしろ高価だ。しかし,カワサキZ1・Z2においては,これが逆転しそうな,変な価値判断基準が出来始めている。これは是正すべきだと思う。

 繰り返しになるが,車台番号とエンジン番号の相関性は,生産台数,技術的変遷やメーカーの思想,性能の向上,あるいはメーカーのマーケット対策などを解明するために必要な知識であって,価値=価格を決定するためのファクターではないのである。

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愛しの彼女,音について,続きの続き

 最近のエンジンは,加工精度が格段に向上している上に,高度な制御技術のおかげで,まるでコアレスの電気モーターのように,とても滑らかに廻る。現行のリッターバイクや四輪のスポーツカーは,ZX12Rでも,ポルシェ911(水冷)でも,フェラーリ360も,時速50km程度では何も起こらず極めて平穏で,時速100kmでも鼻歌混じりで運転できる。そして,いざアクセルを全開にしたら,時速200kmどころか300kmを超える勢いで,滑らかに滑るように加速していく。シャーシも凄く良い。

 しかし,いったい,そんな速度,どこで出すのだ?高速道路は100km制限だから,一部の高速サーキットしかない。そして,そんな速度域で万一事故でも起こしたら,たとえサーキット内であろうと,確実にあの世行きである。

 最近,腕の良いプロが仕上げたZRX1200に試乗させてもらった。数年前に,あるショップでZRX1100の試乗をさせてもらったときは,あまり感心しなかったが,きちんと手を入れたそのZRX1200は,とてもよく出来ており,足も素晴らしくブレーキも良く効くし,運転しやすくて快適である。しかし,エンジンが電気モーターよろしく,あまりにも滑らかで,ウィ~ン,スィ~っと走っていく。景色が流れる速度がやたらめったら速くて,ひゃあ~速い!という以外に,他には何も感動がない。

 楽しい走りとは,絶対速度ではなく,その乗り物と道路と風景と自分の能力の相対的バランスの中にある。換言すれば,どんな速度域でも,それがその環境と速度域に合った乗り物だと,それは楽しいのだ。MGミジェットやヒーレー,トライアンフなどの60年代の小型オープンカーは,50km程度のスピードでも,とても楽しい。「一般公道を普通に,人間の制御だけで流していて,楽しいレベルの仕上がり」というものがあるのだ。そして,そのとき,自分を包み込む風の音と排気音。これが,自分好みの最適値であるかどうかが,化石燃料の乗り物を楽しむためには,最も重要な判断基準であると思う。我が空冷Zは,そこんとこが丁度良い。

 80年代半ばまでの自動車やバイクは,それぞれ特有の震動や排気音があって,恋人のように愛することが出来た。あの頃のバイクは何よりも誰よりも恋人で,そのキーを捻り,エンジンを始動すると,愛しの彼女の吐息が聞こえてきて,バイブレーションの刺激をたっぷり感じることができたものだ。ITによる制御技術は,今後はそこまでを実現することを目標のひとつにしなくてはならない。感性情報学の時代でもある。

 現行のフェラーリやポルシェは,笛で造られた音色が強すぎて,面白くないじゃんか。だからこそ今,京都コンピュータ学院で,旧い名車を学ぶ価値があるのだと,再度,主張しておく。空冷Zの永遠のためにも。(永ちゃん=矢沢永吉,,,ん?)

<輪ん>

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自分でバフ掛け

姉御カワサキ

 私が主に担当しているのは,カワサキZ2レーサー仕様です。
おっと,申し遅れました,チームZメンバーのメリーです。
バイクのメカの知識はあまりないものの,毎回の作業に精を出しています。
今回はバフ掛けです。全然光ってないフロントフォークをピカピカにしようと前回はペーパーで磨き続けました・・・ 時間があればこれも楽しい作業でしたが,後期になって秋も深まってきました。もう悠長なことを言ってる時間はないので,ディスクグラインダーとオフセットサイザルで下地を出し,研磨剤を使って下地の表面のザラザラを取って,最後にフェルトで磨くと!ピッカピカ☆
チームAのメンバーと頑張っていまーす!
ちなみに,右端に写っているのが私で,周りがメンバーです。
来週はいよいよ,エンジンの組み立てに入ります。 ワクワク♪

<メリーさん>

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Z1,Z2,Z1000R,空冷Zのマフラーと音質・・続き。

 「旧車趣味」などと言うと,古物趣味・骨董趣味の一種のようだが,こと自動車とオートバイに関して言うと,単なる懐古趣味の域を超えるものがある。ここでは音に限って論じるが,あの頃の自動車・オートバイの多くは人間の感性に訴えかけてくる音を発する。これは,その音があるがゆえに,その旧車でなくてはならないという理屈になる。
 第二次大戦によって発展発達した各種の技術は,戦後各方面に応用されていき,70年代にピークを向かえ,80年代にひとつの完成を見た。この80年代におけるひとつの完成とは,コンピュータ制御の有無である。それまでは,工学的な技術と、それを駆使する職人的なセンスによって,機械は設計・生産され,感性に訴えかける生き物のような,いわゆる”旧車”が出来ていたのである。 キャブ時代のフェラーリミュージック,空冷ポルシェ911,アルファロメオ,ジャガーEタイプ,アバルト,そして原始的なインジェクションモデルとして,ALPINA,RUF,などに至る。そしてオートバイでは,60年代のトライアンフ&ノートン,70年代のドカティべベルや空冷カワサキZ等,開発者の感性が判断基準の中心をなす例は多い。
 自動車関係では,インジェクション制御に代表される,80年代に一般的に実用化されていった技術によって,機械は人間の感性から遠のいていったように思う。これは,当時の未熟なコンピュータ・エレクトロニクス関係の技術が,人間の感性を無視せざるを得なかったからだ。性能さえ向上すればそれで良かった時代である。
 そして今,21世紀になって,コンピュータ技術の発展、ITの進化とそれによる各種制御の発達によって,機械を人間の感性に再度近づけることが可能となり始めている。少なくとも四輪自動車の一部は,人間の感性をかなり重要視して設計されている。フェラーリやポルシェ,アストンマーチンなどの一流のスポーツカーの,排気音や諸々の感性的な部分は,ITの進歩のおかげで,急速に発展し始めている。

 だからこそ,オートバイにおいては,カワサキ空冷Zを研究する意味があるのだと,主張したい。オートバイは100%,感性の乗り物であるがゆえに。

<輪ん>

日本最初の自動車制御学科

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カワサキ空冷Zの,マフラーと音,エグゾーストノート

 

チタンサイレンサー

 主に四輪自動車,スポーツカーのマフラーとしてANSAは評価が高かった。ANSAマフラーを設計する担当者は,装着して走っている音を,車内外で聞きながら,音色を調整していた。近年,フェラーリのマフラーとして評価の高いチュービは,「笛」として良くできていて,上手に音色をコントロールしている。チュービの付いた最近のフェラーリの音は,F1に似せているのがよくわかるだろう。水冷エンジン化されたポルシェ911も,エンジンの音と言うよりも,マフラーで造られた音が耳に付く。近年では排気音の作成に音響工学もフルに応用されているのだろう。
 しかし,現代の車のマフラーが狙った音色を出している性能の良い「笛」であったとしても,やはりフェラーリはキャブ時代に限るし,911は空冷に限ると思えてならない。つまり,その車両が持つ独特の音色は,やはりその車両独特のものであって,エンジンとマフラーとサイレンサーから総合的に出てくる和音であり,サイレンサー部分の「笛」だけの結果ではないのだ。この総合的な音色は,当時の技術の音とも言える。
 空冷カワサキZのあの音色も,いかに現代の技術を使っても,「笛」だけではできないと思う。あれは,あの時代特有の偶然の産物としての,総合的な和音である。音響工学がもっと進化すれば,もっと自在に音をコントロールできるようになって,もっと楽しくなるかもしれないけれど,今のところは,カワサキの空冷Zの集合管の発する和音にかなうものはないと想う。
 
<輪ん>

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カワサキ空冷Zの,マフラーと音色,エグゾーストノート,排気音。

 カワサキ空冷Zの魅力のひとつは,エグゾーストノート,排気音である。特に,集合管を装着している場合,5千回転を超えるあたりから,音色が複雑な和音になり,感性に心地よく響いてくる。(好きな人にとっては)沸き起こり,盛り上がってくる,カンツォーネであり,交響曲のクライマックスであり,演歌のコブシでもあって,すべての音楽の美しい和音である。

 ヤマハSR単気筒のトコトコ,よりも,二気筒トライアンフやカワサキW1・W3のバンバンバンバンよりも,ドカティ空冷のドンドン,よりも,ハーレーダビッドソンのダダダバリバリ,よりも,クゥォーン&フォーンー,のカワサキ空冷Zなのである。

 この音色にとりつかれると,エンジンは空冷Zしかないと思うようになる。筆者は空冷Z+カーカー(KER KER)の音色が好きである。Z1000Rのノーマルに装着されているKER KERの咆哮は,山間に木霊するとき,これ以上のエギゾーストノートは無いと信じることができるくらい,魂に美しく響く。
 昔は,ヨシムラの手曲げや機械曲げの鉄の集合管が,音色が良いので評価が高かった。近年は,多くのメーカーから,各種のマフラーやサイレンサーが発売されていて,様々な味付けができるようになっている。この,空冷Zの音色のチューンだけでも,いろいろとすることがある(いろいろ遊べる)。

<輪ん>

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京都情報大学院大学創立記念日

京都情報大学院大学創立記念日,おめでとうございます。 teamZ
専門職大学院に行きましょう!

Z1

1973年式のカワサキZ1,オリジナルのままの車体です。川崎重工明石工場出荷時のままという貴重な標本。

KAWASAKI Z1 1973year Original, non-restored.

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塗装を始める

皆で必至で剥離作業

 先般来手間取っていた剥離は,強力な剥離剤がきたから,急にはかどりだした。剥離剤をかけてから,しばらく放置しておくのがコツと言えばコツ。中まで染み入ると,古い塗装がペラペラとはがれてくる。

 1号車(カワサキZ2=Z750RS)のホイールとスイングアームはモトマーチン。ショックは赤いマルゾッキ。当時の雰囲気のレーサーである。ホイールも剥離に手間取っていたが,この新規の剥離剤で,急に綺麗になった。当初予定していたフレームは修理に費用がかかりすぎるので,塩漬け。代わりのフレームがやっと来た。エンジンはもう組み上げ準備が完了している。

 2号車(カワサキ Z1000Rベースのサーキットレーサー,エディ・ローソンの実車がモデル)のフレームはほぼストリップ。小物がまだ。エンジンはクランクケース下側のブラストと,全体の塗装が残っている。

 3号車Z1000R(カワサキ ローソン レプリカのストリート仕様)と5号車Z1Rのエンジンの塗装が始まっている。ブラスト処理したオイルパンから始めて,クランクケースに至る。こちらも,まだまだ準備過程。Z1Rはフレームの修理中。

 4号車Z750 A4は,錆びたパーツをどうするのか,再メッキにするのかどうかが問題。山の中の倉庫で錆びて眠っていた車体だから,なかなか大変。

 以上,空冷カワサキ5台,今年中に走り出すのはどれかな?

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剥離剤

使用している剥離剤は,三彩(さんさい)化工株式会社製。

強力タイプが ネオリバー SP-751
http://www.sansaikako.co.jp/pdf/neo1/100.pdf

一般のものが ネオリバー ♯100
http://www.sansaikako.co.jp/pdf/neo1/sp-751.pdf

一般の,ウレタン塗装では♯100で十分で,PS-751は自動車用塗膜をはく離することためにはほとんど使われていないらしい。

古いフレームの塗装と,とりわけキャストホイールの塗装を剥離するには,強力なタイプが効くのだが,匂いがキツイ。

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