長城のかげ

ども,先日捻挫で足を痛めたサスペンダーです。

なぜ捻挫したかというと,階段の最後の一段を飛ばしてしまってこけました。こけた瞬間はどうなることかと思いました。
最後の一段まで注意しなくてはいけないということで,徒然草の「木登り名人(第109段)」を思い出しました。

そうそう,思い出したと言えば,最近子供が面白がって股の下をくぐります。股くぐりと言えば,「韓信」ですね。
韓信は楚漢戦争(項羽と劉邦の戦い)で活躍した漢の武将です。

楚漢戦争は,項羽(楚)と劉邦(漢)の戦いとして有名ですね。
僕も,司馬遼太郎の「項羽と劉邦」を読みました。
そんな,項羽と劉邦を,友,臣,敵の目を通してえがかれた短編小説集が,今回ご紹介する「長城のかげ」です。

長城のかげ

著者は宮城谷昌光さんです。
宮城谷さんと言えば,古代中国を題材にした長編小説(太公望や重耳など)が有名ですが,この「長城のかげ」は短編集です。
項羽や劉邦は直接えがかれていませんが,彼らを取り巻く5人の人物にスポットをあてた5話が収録されています。
主人公はそれぞれ,季布,盧綰,陸賈,劉肥,叔孫通です。
項羽と劉邦の大きな歴史の流れではなく,その流れに生きた人や生き方がわかる非常に面白い作品でした。
★★★★ おススメです。

それでは。

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斗宿星―田釐子・成子伝

ども,またまたご無沙汰のサスペンダーです。

最近,ブログのネタが読書ネタばかりになっていることを知りました。
とはいえ,今回も読書ネタです。

今回ご紹介するのは, 
塚本靑史著
斗宿星―田釐子・成子伝
です。

斗宿星

時代は春秋時代。
斉の国の田氏の話です。
斉の田氏といえば,王族と思いますが,それは後々のことで,
この時代はまだ大夫です。
斉の宰相は晏嬰で,儒教の教祖 孔丘(孔子)が諸国を放浪している時代です。
主人公は,田乞,田常親子で,いかにして,田氏が斉の王になるための礎を築いたかというお話です。

話の内容は非常に面白いのですが,時代が目まぐるしく動くので,話が斉,魯,衛,呉などドンドン変わっていき,それぞれの情勢を把握しなくてはわからなくなってくるので,これは難しかった。

ただ,この本を読むと,これまでのバラバラのエピソードだった話が一つにまとまる感じがしました。
特に,伍子胥晩年の話で,息子を斉にあずける(これが伍子胥の命取りになるのですが)というあたりが,出てきたときには,夢の競演を見た感じでした。

少し難しいですが,前提知識があればオススメです。
★★★

それでは。

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