みなさん,こんにちは。
読書週間で読み始めた孟嘗君は約2か月で5冊読みました。
その勢いのまま,読み始めたのが,小前亮著,「賢帝と逆臣と 康熙帝と三藩の乱」です。
しかし,1冊にもかかわらず一か月もかかってしまいました。
時代は清初頭です。主人公の康熙帝は清の第4代皇帝です。
中国史上,最高の名君とも言われています。
僕は中国古代史が好きなので,近代の清の物語は呼んだことがありませんでした。
だから,康熙帝と言われてもあまりピンと来ませんでした。
清については,ヌルハチは歴史の授業で習ったので知っていましたが,他は西太后くらいでした。
この物語を読んで,ホンタイジやドルゴン,順治帝,雍正帝,乾隆帝など調べました。
中国は北方民族の王朝も多く,清もそのうちの一つです。
清は女真族で,昔は金という国で南宋時代に北方を支配しました。
その前には,契丹族の遼が北方を支配した時代もありました。
金はその後モンゴルにとってかわられ,モンゴルは南宋を倒して中国を統一して元という国を建てました。
こうしてみると,随分北方民族時代があります。
万里の長城を築くのも納得です。
賢帝である康熙帝に対して反乱を起こしたのが,三藩と言われる3つの藩国です。
藩国は清の一部ですが,それぞれ徴税したり軍を持ったりとまるで独立国家のようなものです。
康熙帝の時代になり藩国を取り潰すことになり,藩王たちは反乱に至ったのでした。
三藩の乱の首謀者は呉三桂という元将軍です。
清は明の時代には南下できず,明の北方に位置する山海関という砦を抜くことができませんでした。
そこを守っていたのが,呉三桂という将軍です。
しかし,呉三桂は清に寝返り山海関から清を招き入れ,自分も先頭に立って戦いました。
明はその時すでに農民反乱により滅亡し,農民反乱の主導者が皇帝を名乗っていました。
清は,この農民反乱集団を倒して中国を支配しました。
呉三桂は,その過程で活躍し,藩国の1つの王におさまりました。
しかし,呉三桂の反乱は結局失敗に終わりました。
これは,民衆の同意が得られなかったことが大きな原因のひとつとして挙げられます。
そもそも,清を招き入れたのが呉三桂なのに,自分の都合が悪くなったらその清を倒して漢民族の国を作ろうというのが受け入れられなかったのだと思います。
そしてなにより,清の康熙帝の政治がとてもよかったのも理由の一つです。
賢帝 康熙帝と,自分勝手な呉三桂では役者が違ったんだと思います。
場面がコロコロ変わるので,スピード感があって読みやすかったです。
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