孟夏の太陽

ども,比叡山ハイキングで体中が痛いサスペンダーです。

今年は調子がよく,なんと4人もの先生を抜きました。
その代償でしょうか。

さて,11月4日,5日はKCG11月祭です。
毎年,「中国古代史座談会」を出展させていただいています。
(昨年は教室が空いてなくて,出せなかったけど)
今年も,出展します。ただし5日のみです。4日は仕事で外(彦根)に行ってるので出せないのです。残念。

卒業生のみなさん待ってま~す。(在校生の人も待ってま~す)

中国古代史座談会の展示物の一つに,古代中国を題材にした小説があります。
そして,また一冊コレクションに加わりました。

宮城谷昌光著 「孟夏の太陽」です。

孟夏の太陽

ちょっと前置きです。
戦国の七雄と言えば,斉,楚,秦,燕,韓,魏,趙ですが,
この中で,韓,魏,趙は,もともと春秋時代は晋という一つの国でした。
ということは,晋も楚と同様に超大国だったわけです。
その晋で一番有名な王と言えば,文公でしょう。
名前は重耳(ちょうじ)です。春秋五覇にも数えられます。
その重耳は,晋王になる前に様々な国を放浪します。
その放浪を優秀な家臣が助けて,最後には晋に戻って王になるわけです。
その優秀な家臣の中に,趙衰(ちょうし)がいます。
趙氏は晋の六卿の一氏です。
晋は王よりもこの六卿が力をもって政治をしていました。
他の卿は,韓,魏,知(智),中行,范(士)です。
この卿が淘汰され,最後にの残った韓,魏,趙が独立したわけです。
しかし,趙衰はまだまだ独立するかなり前の趙氏です。

いよいよ本題です。
この「孟夏の太陽」は,趙氏の歴史です。
趙衰の子,趙盾(ちょうとん)から話がはじまります。
趙盾は優秀な宰相でした。そして,趙盾の子趙朔(ちょうさく)も六卿の一人として政治に関わります。
しかし,趙朔の時代に一旦趙氏は滅びそうになります。
趙朔が死に,趙朔の子はすべて殺されるわけです。
しかし,まだ生まれていなかった末子の趙武は,趙朔の友に助けられ,趙氏を復興します。
その趙武の孫の趙鞅(ちょうおう)は,周の王朝で起きた内紛に巻き込まれます。しかし,趙鞅はその危機を優秀な家臣に支えられて乗り越えます。そしてその子趙無恤(ちょうぶじゅつ)の時代になり,代の国を手に入れ,知氏を滅ぼし,韓,魏とともに独立します。
この無恤が趙の初代王であり、趙襄子と言われます。

こう見ると,長編のように思えるのですが,実は短編集です。
短編を個々に楽しむこともできるし,長編として楽しむこともできるちょっと変わった短編集です。

おススメは★★★★
ずーっと趙氏なので,ちょっとややこしいです。

それでは。

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