ども,サスペンダーです。
ずいぶんとご無沙汰しました。
前回が,9月ですので,約3か月ぶりです。
さて,今回ご紹介するのは,塚本 靑史著「裂果 趙襄子伝」です。
時代は,春秋時代末期。
そもそも春秋時代から戦国時代になるタイミングは,「晋」が「韓」,「魏」,「趙」に分かれた時です。この本は,その「趙」の物語で,趙毋卹(趙襄子)が主人公です。
春秋時代の晋は春秋五覇の文公を出すなど超大国の一つでした。
しかし,春秋時代も末期になると,六卿の趙・韓・魏・知・范・中行という勢力が政治を仕切っていました。
趙氏は范氏・中行氏によって,罠に嵌められたところを逆手にとって,二氏を追放します。
さらに,知氏,韓氏,魏氏の三氏に攻められたところを,韓氏,魏氏を味方にして,知氏を滅ぼしました。こうして,晋はこの三氏(趙氏,韓氏,魏氏)によって分裂し,時代は戦国時代になったのでした。
時をほぼ同じにし,斉は君主の姓が姜氏から王氏に変わりました。
大国「楚」を倒し覇を唱えようとした「呉」は,一旦呉に敗れた「越」によって滅ぼされました。
周宗国は実権をなくし,君主も実権をなくしていく時代に突入していきます。
こんな時代を,趙毋卹はどうやって生き抜いていったのか,楽しめる一冊です。
おススメは★★★
ちなみに,この本を読む前に,宮城谷昌光著「孟夏の太陽」を読まれるのをおすすめします。(名君重耳(文公)に仕えた趙衰の子趙盾から趙毋卹まで趙氏の歴史がよくわかります。)
それでは。
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