呉越舷舷

ども、最近京都ー彦根間が短くなったのではないかと思うサスペンダーです。

そんなハズはないですが、京都発で気がつけば能登川と、彦根発で気がつけば山科だったりします。
「どうせ、寝て起きたらだろう」と思っている人もいるでしょう。
いえいえ、寝ていません。本を読んでいます。

ということで、今回ご紹介する本は、
塚本青史著 「呉越舷舷」です。

呉越舷舷

呉越といえば、「呉越同舟」が有名ですね。
その呉越です。
呉の闔閭から越の勾践までの呉越戦記です。
登場人物は、孫武、伍子胥、范蠡、西施などなど、おなじみの人物です。
でも、普通とはちょっと違います。
例えば、孫武はすぐに范蠡と西施に殺されてしまいます。
ね、違うでしょ。

この物語のテーマは復讐です。
まず、復讐といえば、伍子胥ですね。
伍子胥の楚の平王に対する復讐は誰もが知っています。
あの、「屍(しかばね)にむち打つ」の語源になった話です。
そして、西施の孫武にたいする復讐。
これは、孫武の有名な話で、女子を訓練せよという、王(闔閭)の無理難題に対して孫武が行った訓練。
王の寵姫を隊長に任命して、将軍(孫武)の命令に従わないのは隊長の責任であるといって、その寵姫を斬首したエピソード。
その寵姫が范蠡の送り込んだ越の間者(スパイ)で、それが西施の母親だったことから、西施に復讐されるというお話。
そして、闔閭が勾践に破れて死んだ事への、夫差(闔閭の子)の復讐。
夫差にたいする勾践の復讐と続きます。このあたりが、「臥薪嘗胆」の語源です。

この本、実に面白いです。
著者の創作と史実とが上手く混ざり合って、いかにもすべてが史実のように思えます。
史実を知らなくても面白いと思います。
ただ、予備知識として史実を知っておくと、もっと面白いでしょう。

おすすめは
★★★★
ドラマ、「孫子兵法」観てからならかなりおもしろいです。

それでは。

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