植物の細胞壁の構造の3次元CGを作ってほしいという要望をKCGに依頼されてきた大先生がおられます。そこで,本日その相談を受けました。
そもそも,動物細胞と植物細胞の最大の違いは何でしょうか? それは細胞壁の有無です。植物細胞は細胞壁という固い壁があるために,細胞をブロックのように積み上げることができます。草木は骨格がなくても立っているのはそのためです。動物細胞はには堅い殻はないので,積み上げることができません。だからある程度の大きな動物には骨があるのです。
さて,この不思議な細胞壁はセルロース(紙の成分と同じ)からできています。セルロースは水にはとけません。しっかりしています。このセルロースの分子が束になって細胞壁の骨格をつくっているのですが,案外複雑な構造をしているのです。ここで私のモデル化する力が発揮されます。また,セルロースの化学式が出てくるので,元化学者の私は少し興奮気味です。草はセルロースが一年でだめになってしまい,枯れるのですが,木は内側に向かって堅くなって残っていくのです。
castor先生も同席して一時間ぐらいのディスカッションを終えて,大先生はお帰りになりました。久しぶりにアカデミック(サイエンティフィックというべきか)な感じでしたね。
(注)
このブログ内のMDDロボットチャレンジもアカデミック(情報処理学会主催)ですが,何か雰囲気が違いますね。自然科学と情報科学の違いでしょうね。
【参考】
細胞の構造 (NHK 高校生物)