「基礎数学の123」著者語る7 数列,積分,微分方程式

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 今回は数列,積分について考えてみたいと思います。

第3章 数列 第1節 数列
第4章 微分積分入門 第2節 積分, 第3節 微分方程式

1 積分に制約が,,,
 先の記事で微分が3次まで限られている旨を述べました。それでは数学IIの積分はどうなるのでしょうか?
 当然,定数項,一次式,二次式までですよ。だって多項式なんか知らないのですからね。
 
2 積分の導入
 これは大変難しいんですよね。区分求積で数列の和を求めて,極限とっておしまいとしたいんですね。だからそうしています。しかし,高校生たちは数列が既習事項でないので,そういうことはできないんです。かわいそうとしか言いようがありません。「なぜ,数列を学習させるのか」を文部科学省の担当者はわかっていないので,数列の位置づけが指導要領ごとにかわるのだと思います。
 コンピュータで積分の計算をするときは区分求積です! だからp177に以下の対応表をつけました。
 微分←→差分(階差数列)
 積分←→和分(Σ)
 なお,本書ではこだわって,区分求積の分割数が大きいほど正確な積分値が求まることを示しています。意外に画期的だと思っています。

3 微分方程式
 このレベルの書籍で微分方程式まで取り扱う本はあまり見かけません。でも積分の応用として微分方程式までやる必要がありますよね。こうすれば物理学でも工学でも使える形に到達するからです。詳しく知りたい人は続編の「微分積分の展開」を読んでほしいものですね。

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「基礎数学の123」著者語る6 多項式,微分

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 今回は多項式,微分について考えてみたいと思います。特になぜ,多項式が微分と関係があるのかについて詳しく述べたいと思います。

第2章 数と式 第2節 多項式
第4章 微分積分入門 第1節 微分

1 高等学校の数学IIでは3次式の微分まで
 1994年度の学習指導要領の改定実施以来ずっと,高等学校の数学IIでは3次式までの微分に限定されていました。脱ゆとりで2012年度以来の理数前倒しの学習指導要領の改定で「4次関数の微分が解禁」なんて言葉が受験業界で飛び交うようです。
 そもそも,規制緩和といっていた小泉政権のころに実施された第3次ゆとり教育でさえ,この意味不明な規制があったんですよ。その精神は,なんと「高次方程式」の扱いが数学Iから消えたからです。

  •  3次式の微分→導関数は2次関数なので,2次までの因数分解は可能
  •  4次式の微分→導関数は3次関数なので,3次までの因数分解は既習事項ではない!

 昔,基礎解析(第一次ゆとり教育)とか数学IIB(現代化カリキュラム)とか言っていた世代には考えられないですよね。なにそれ?

2 多項式の扱い
 たぶん,「高次方程式はマニアックな因数分解ばかりで,ゆとり教育にはなじまない」という具合に削られたのだと思います。前後見境なく削ると,あとの微分の部分にまで影響すると考えていなかったんでしょうか?
 そんなことで,数学IIまで履修していない大学生対象の本では当然,多項式の扱いで3次式を扱う必要があるんですよ。そうしないと,4次式の微分を扱えないのですね。
 第2章で二項定理を基本に据えました。そのため,n乗の展開に備えるとn乗の微分も当然扱えます。コラムで小さく扱っています。

3 微分・接線の応用としてニュートン法を扱いました。
 本書は,コンピュータで数学を扱うことを意識しているので,当然,ニュートン法を扱いました。当時の高等学校の教科書でも扱われているので当然,扱うべきなんですが,高等学校ではBASICで扱っています。そこで,本書では表計算ソフトで扱いました。
 
4 微分演算子とその線形性も
 p153からp156まで微分演算子とその線形性も取り上げました。これを扱うことによって,limの線形性も扱えます。とても合理的です。

【リンク】
ゆとり教育で不足した学力はどこで補完するのか ~社会人になるために~ | Vol.20 | アキューム

 【ブログ内参考】
ゆとり教育の歴史 その3
ゆとり教育の歴史 その2
ゆとり教育の歴史 その1

 

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「基礎数学のABC」著者語る4 図形と式,領域と不等式

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 今回は「図形と式」について取り上げます。数学の苦手な人が混乱している要因そのものではないかと考えて執筆した部分です。

第5章 解析幾何とベクトル 第2節 図形と式
第5章 解析幾何とベクトル 第3節 領域と不等式

1 いわゆる媒介変数をするための動機
 いつも参考にしている三省堂の教科書「数学I」では,「図形と方程式」という単元を「図形と運動」として取り上げているのです。2次元平面座標の直線上を運動することによって,ある場所からある方向へ歩き始めることによって,直線が決まることを理解させるというのです。現在であれば,GPSの情報で直線に歩くなんて日常的ですね。

2 2次元平面上の直線の式
 直線を表すのに以下のように5つに分類しました(p207)。
式(2.1) 陽関数型(いわゆる一次関数)
式(2.2) 陰関数型(x,yの一次方程式)
式(2.3) 切片型…式(2.2)の変形
式(2.4) 媒介変数型→これが発展するとベクトル方程式
式(2.5) 方向比…式(2.4)の変形
 ブラックボックスの図解をp218で行いました。

3 円の方程式,放物線の方程式
 この節の終わりで,円の方程式,放物線の方程式を扱います。
・陽関数型
・陰関数型
・パラメータ表示
 p226では表にまとめています。この表は「単位がとれる微分・積分」では公式集として拡大した形が掲載されています。
 p225には座標で絵を描くという例題を解いてもらっています。いわゆるコンピュータグラフィックスの初歩ですね。現代であれば,HTML5のCANVASかSVGで書くような指導ができればと思います。

4 領域と不等式ではゲームアプリの衝突判定
 高等学校の数学では「領域と不等式」といえば,「線形計画法」を教えるの定番です。情報処理技術者試験の定番ですのでいいのです。それ以上に大学生や大卒生が興味をもつのが,ゲームアプリにおける衝突判定です。ゲームアプリのようなCGの世界では,物体が接するめり込んでいくのが当たり前です。どうやればめり込まないか? お互いの領域を不等式で判定するんですね。「領域と不等式」は身近な例は実はゲームアプリなんですよ。

5 高校で楽しい授業を期待する「図形と方程式」
 はっきり言って,高等学校の授業で最も難しい単元ともいえます。1994年度の学習指導要領以来ずっと数学IIに入っています。関数は,入力xから入力yへの写像と考えるとわかりやすいのですが,この単元は中途半端に関数が出てきて,方程式が意味不明にでてきます。
 しかし,理解を助けてくれるのは図形です。現代であれば,コンピュータで簡単に図を描けます。今年はHTML5のCANVASかSVGで書くような教材を開発してみたいと思います。

【参考】
第4節 数学,1994年度学習指導要領…数学II

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フランス語の電子辞書2015年モデル

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 電子辞書はもはやCASIOだけになりました。フランス語部分のおもなコンテンツは以下のとおり。PETIT Robertもあります。

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仏和辞典の定番。間接他動詞という分類があるのは珍しいです。

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こちらは「プチ」よりも語彙数は多いですが,初心者が学習するときは,「プチ・ロワイヤル」を使うことをお勧めします。

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この辞書はとても高価です。

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仏英辞書。

 

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仏仏辞書。定番

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文法書。書籍版とちがって,一文一文の発音を聞くことができるのがとてもいいです。書籍版の赤い手書きの注釈はついていません。例文をノートに丁寧に写して学習しましょう。

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発音を聞きながら学習しましょう。少し難しいです。

 

【メーカーサイト】
XD-K7200 – 外国語 – 電子辞書 – CASIO←こちらは2015年モデルです。

 

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「50音引き中国語辞典」が文庫対応

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 この辞書は,現在は絶版なんですが,文庫で復活しました。本当に初心者にいい辞書です。  Kindle版が出てほしいですね。

1 同字異音がわかりやすい
 中国語の漢字は原則的に読み方は1通りなんですが,いくつか複数の読みからの漢字があります。例は以下のサイトをご覧ください。

中国語基礎文法トレーニング
中国語の多音字辞典(Chinese Duoyinzi Dictionary) | どんと来い、中国語

 同字異音の解説がこの辞書では大変わかりやすいのです。どういう意味の場合かが,最初にあり,そのあとに,熟語がでてきます。

2 日本語と同じ漢字の意味解説がよい。
 日本語と同じ漢字を使った言葉は中国にはたくさんあるのですが,全く同じ場合もあります。そこでこの辞書では,以下のように記載しています。
・同に○…日本語と全く同じ意味
・異に○…日本語と少し異なるか,異なる意味
 日本語と同じ意味とわかれば精神的に楽になりますよ。

【ブログ内参照】
中国語入門者に最適!50音引き中国語辞典 | オブ脳@kcg中国語入門者に超オススメの50音引き中国語辞典 | オブ脳@kcg

 

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一太郎2015本日発売

一太郎2015が30周年記念として発売されます。
【参考】
一太郎30周年記念スペシャルコンテンツ|一太郎Web

あの一太郎ダッシュがよみがえります。
【参考】
日本語ワープロソフト 一太郎2015 – ジャストシステム

数式入力も可能ですが,MathMLに対応していないようです。残念!
【参考】
画面キャプチャ&数式作成 | 日本語ワープロソフト 一太郎2015 – ジャストシステム

【メーカーサイト】

一太郎2015スーパープレミアム30周年記念パックは,バージョンアップ版,アカデミック版,特別優待版,通常版の4種類。このパックだけに一太郎dash 30th一太郎モデル Intuos pen & touch,30周年記念イラスト部品ガイド20,000がつきます。音声読み上げソフト 詠太5花子2015もあります。

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ここから下はプレミアム版。音声読み上げソフト 詠太5,花子2015は添付されます。

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電子書籍をつくるだけなら,一太郎本体だけでもいいでしょう。音声読み上げソフト 詠太5がほしい方は,必ず,プレミアムまたはスーパープレミアムをご購入ください。

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【電子書籍の研究ならKCGIへ】
日本最初のIT専門職大学院 | 京都情報大学院大学

 

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「新初等フランス語教本」 その1

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  「京大文法」と言われいる「新初等フランス語教本」は20年前なら,いい本だったかもしれませんが,現在では比較的丁寧な本がたくさん出ています。この本だけの演習ではなにかがたりません。そこで,シリーズでこの本の補い方を解説していきます。
 今回は,昔語りをしましょう。私がこの本を使った頃は三訂版です。それに比べると,例文の量が3分の2ぐらいになっています。「ものたらん」と昔の方は言います。最後に詳細目次をあげおきますが,三訂版からは追加された部分があります。また,CDがついていて,演習問題の解答も読み上げてくれます。これはお得です。
 解答がなくても心配無用です。 Excersice(練習問題), Version(仏文和訳), Thème(和文仏訳)の解答を学生が作っています。ご参考までに。
学生による解答←ダウンロード

単語帳もありますが,こちらは第7課までです。
新初等フランス語教本《文法編》(五訂版) 単語帳―理学部5組作成

 ちなみに,理学部5組は私が学生の頃はドイツ語クラスでした。さて,最後にフランス語の文字をあげておきます。ちょっと入力するときのためにテキストエディターかWodで保存しておきましょう。パソコンで入力するときは,フランス語を選んで,キーボードタイプは「カナダ」を選びましょう。

アクサンテギュ (accent aigu, 鋭いアクサンの意)  
é    É                                        
アクサングラーヴ (accent grave, 重いアクサンの意)
à    è            ù        À    È    Ù            
アクサンシルコンフレクス (accent circonflexe, 湾曲したアクサンの意)
â    ê    î    ô    û        Â    Ê    Î    Ô    Û    
トレマ (tréma, 分音記号)
ä    ë    ï    ö    ü    ÿ    Ä    Ë    Ï    Ö    Ü    Ÿ
セディーユ (cédille)
ç    Ç                                
そのほか        
œ    Œ     æ     Æ

【Windowsでのフランス語入力】
フランス語のアクセント記号の入力方法について [神戸大学フランス語]                                  
Word -アクセント記号、フランス語、ドイツ語を簡単に入力するには?-教えて!HELPDESK

【詳細目次】

字母
発音
母音
半母音
口の中での母音配置図
綴字の読み方
綴字記号
I 名詞の性・数
冠詞
形容詞
第1群の規則動詞の直説法現在
II être, avoirの直説法現在
疑問文
指示形容詞
所有形容詞
III 第2群の規則動詞の直説法現在
動詞の否定形
前置詞と定冠詞の縮約
部分冠詞
否定文中の冠詞
IV 名詞の複数形
形容詞の女性形
形容詞の比較
副詞の比較
疑問形容詞
V 直説法複合過去
受動態
関係代名詞I
過去分詞の一致
強調構文
VI 命令文
人称代名詞I
VII 代名動詞
代名動詞の用法
指示代名詞
所有代名詞
VIII 直説法半過去
直説法大過去
人称代名詞II
IX 直説法単純未来
直説法前未来
非人称動詞
使役動詞・知覚動詞
X 疑問代名詞
直接疑問と間接疑問
関係代名詞II
XI 直説法単純過去
直説法前過去
現在分詞
XII 条件法現在
条件法過去
条件法の用法
XIII 接続法現在
接続法過去
接続法の用法
XIV 接続法半過去・大過去
条件法過去第2形
付録 筆記体
発音と綴り字
数詞
名詞・形容詞の複数形
名詞・形容詞の女性形
動詞活用表
索引


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「基礎数学の123」著者語る5 対数

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 今回は対数について考えてみたいと思います。

第5章 指数・対数関数,三角関数 第1節 指数関数と対数関数

1 10の小数べき乗
 そもそも10の0.3乗はおよそ2になるんですが,どうやって計算したのかという疑問はありました。現在のコンピュータではべき級数展開で計算するのですが,手計算で概数を求めることができないのかなと思っていました。それが三省堂の教科書「基礎解析」の指導書の部分にありました。森毅先生の記事で計算円盤尺というものです。これを例題化したのが,p198の問題です。
 2^10 ≒ 10^3
∴ 2=2^1 ≒ 10^0.3
 という展開です見事。また
 5 = 10/2 = 10×2^(-1)=10^0.7
というぐらいに展開できます。
 同様にすれば,4, 8は求まります。3^4 =81は80に近いことから3ももとまります。
7^2 =49は50に近いことから7も求まります。すごいですね。
 こういう手計算をすれば,「10の小数べき乗」も架空のことではないことが実感できます。

2 対数って
 上の議論を拡張すれば,どんな整数でも10のべき乗で表すことができます。
そうすれば,複雑な数どうしのかけ算を対数の足し算ですますことができます。実はこれが対数の醍醐味なんです。つまり,
  真数のかけ算←→対数の足し算
 これをジョン・ネピアという人が発見したんですね。高等学校で数学IIIのときに対数微分というのがありましたね。あれは,関数のかけ算を微分するのが難しいので関数の対数をとって足し算にしてしまうという技ですね。

3 対数の底(base)
 いま,人間界では十進数が使われているので,10のべき乗を議論してきました。しかし,もっと便利な底がないのかと人々は探してきました。それが自然対数の底eなんですね。本書では高校の復習といいながら,eまで扱っています。eを導入するにはパスカルの三角形が必要なんですが,その話は後日にしましょう。
 ちなみに,コンピュータの世界では底を2にしています。もちろん2進数ですからそうするのですが,かけ算が足し算で処理できるので,コンピュータはかなり楽をしているのは大昔の人間と同じです。

【参考】
「対数微分」は以下をご覧ください。

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