ゆとり教育の歴史 その3

 いよいよ第3次ゆとり教育について語ります。
 今回は完全週休2日制を実施することになりました。そのため,またもや時間数が減ります。そのうえ,総合的な学習時間という理念は立派な時間が設定されました。その結果,ますます理数の時間は減りますが,今回はついに国語の時間まで減ることになりました。
 また,高等学校ではいよいよ普通教科「情報」が設定されました。これは画期的なことです。この議論は別の機会にしましょう。
 とにかく,数学・算数と理科の内容の削減はすさまじいです。有名どことろでは小学校で円周率が3.14ではなく3と教えるというものです。これはマスコミがたたきすぎたために,教科書の方では3.14で教えても検定合格になりました。また,中学校の理科ではイオンがなくなったため,高等学校の生物ではイオンという概念を一切用いて説明できないことになりました。 
 結局,2002年(平成14)に小学校で,2002年(平成14)に中学校で,2003年(平成15)に高等学校で第3次ゆとり教育は断行されました。
 1987年(昭和62)年度生まれの方が第3次ゆとり教育の始まりであり,高等学校を卒業2006年までの4年間が第3次ゆとり教育なんです。以下,1988年度生まれの方は第3次ゆとり教育が5年間ですが,1989年度生まれの方は第3次ゆとり教育が7年間になります。この方たちは現在高校3年生です。

【過去の学習指導要領】
第三次ゆとり教育(2014年12月22日に閲覧してリンクを修正)
・小学校学習指導要領(平成14年4月施行)
https://www.nier.go.jp/guideline/h10e/index.htm
・中学校学習指導要領(平成14年4月施行)
https://www.nier.go.jp/guideline/h10j/index.htm
・高等学校学習指導要領(平成15年4月施行)
https://www.nier.go.jp/guideline/h10h/index.htm

【ブログ内参考】
ゆとり教育の歴史 その2
ゆとり教育の歴史 その1

【参考】
学習指導要領と生まれた年度の対応

comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*