「サク単! 線形代数」の読み方3 ベクトルと行列

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 今回は第3章を見ていきましょう。いよいよ高等学校で既習ではありません。
     
第9講の講義    2次元ベクトルから行列
 (7, 4)と(4, 13)というベクトルがよく出てきましたね(縦ベクトルです)。この数字で最後まで本書は書いています。このような行列は最後には第26講の固有値問題の応用で人口変化の行列になりますよ。

第10講の講義    行列の積
 行列は積の交換法則がなりたたないことを理解しましょう。

第11講の講義    逆行列
 行列の割り算ともいうべきものです。p89の図解は珍しいので,よく見ておきましょう。

第12講の講義    ベクトルから行列
 ここは本章の練習問題と思ってください。急ぐ方はとばしても差し支えがありません。

【参考】

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「サク単! 線形代数」の読み方2 ベクトルの内積・外積

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 今回は第2章を見ていきましょう。高校で数学IIと数学Cを学んだが,数学IIIは学んでいないという方はいきなり,第7講と第8講をご覧ください。
     
第5講の講義    内積
 いよいよ内積の定義に入ります。平行四辺形の面積があとの外積につながりますので重要です。余弦定理の理解が不足している方は,詳しい学習が必要ですので「基礎数学のABC」第4章第3節もお読みください。

第6講の講義    3次元座標と直線
 2次元の直線には5つの型があります。「基礎数学のABC」第5章第2節参照
 以下の関係を理解していれば,ここではOK。
式(2.1) 陽関数型(いわゆる一次関数)…発展しない
式(2.2) 陰関数型(x,yの一次方程式)→平面の方程式へ発展
式(2.3) 切片型…式(2.2)の変形→平面の方程式の切片型へ発展
式(2.4) 媒介変数型→3次元の直線へ発展
式(2.5) 方向比…式(2.4)の変形→3次元の直線へ発展

第7講の講義    3次元ベクトルと平面
 上記のとおり。

第8講の講義    3次元ベクトルの外積
 3次元ベクトルの外積は直接的には電磁気学で使います。線形代数では,あとの3次元の逆行列へ発展していきます。

【参考書】

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「サク単! 線形代数」の読み方1 座標幾何とベクトル

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 今回は第1章を見ていきましょう。高校で数学IIと数学Cを学んだ方が,数学IIIは学んでいないという方はいきなり,第4講をご覧ください。

第1講の講義    2次元座標幾何
 てこの原理から外分・内分を扱いました。また点の対称移動は,何も見ずに書けるぐらいまでしてください。詳しい学習が必要な方は「基礎数学のABC」第5章

第2講の講義    2次元ベクトル
 (7, 4)と(4, 13)というベクトルがよく出てきます(縦ベクトルです)。この数字で最後まで本書は書いています。ここでは内積は扱いませんが外積はでてきます。また,三平方の定理もよく復習しましょう。三平方の定理の詳しい学習が必要な方は「基礎数学のABC」第4章第3節をご覧ください。

第3講の講義    3次元ベクトル
 方向余弦は物理学ではよく使いますが,数学ではあまりつかいません。

第4講の講義    円錐曲線=2次曲線
 楕円,双曲線,放物線をあっさりとまとめています。詳しい学習が必要な方は「線形打数と幾何」第5章

【参考書】

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「サク単! 線形代数」の読み方0 高校で行列を学んでいない世代が大学へ入学

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 高等学校の学習指導要領が脱ゆとりになりました。しかし,高等学校で1973年以来指導が続いた「行列」が2013年度の高校3年生が卒業と同時に消えました。2015年春,行列を見たことも聞いたこともない世代が,大学や専門学校に入学してきました。これは大変です。それよりも,脱ゆとりなのに,なぜ学習内容が減ったのかという疑問はわくばかりです。ソ連がなくなって,スプートニックショックもないので,行列なんかせんでええなんていうブラックジョークはやめましょう。

 とにかく,2015年春から線形代数を学ぶ方のために1年前に出版して備えてきました。
簡易目次をご覧ください。

  • 1章 座標幾何とベクトル
  • 2章 ベクトル
  • 3章 ベクトルと行列
  • 4章 連立方程式
  • 5章 線形変換
  • 6章 固有値問題と応用

 前書きで進めている順番は以下のとおり。
1章→2章→3章→5章→6章
         ↓
        4章

 「1章 座標幾何とベクトル→2章 ベクトル」という流れは一見当たり前です。
 「3章 ベクトルと行列」という流れは従前の著書である「線形代数と幾何」と同じです。ベクトルを複数並べると行列になります。この流れでとらえると,逆行列の定義などがわかりやすいです。特に,逆行列が存在しないことがスムーズに分かります。
 「4章 連立方程式」と「5章 線形変換」で流れが分かれます。
通常の線形代数の本は,4章と5章だけ述べているようなものです。

  • 4章=行列式論
  • 5章=線形変換・線形写像

 最後には,5章から続く流れとして「6章 固有値問題と応用」が語られます。固有値問題は多変量解析には必須です。

 4次以上の行列は表計算ソフトで扱うべきだと言っています。つまり,4次以上の行列式や逆行列の求め方を理解するなんて,今の時代にルートの開平の手計算をマスターするのと同じです。そんな暇があれば,表計算ソフトの行列に関係する関数の使い方をマスターしましょう。

【詳細目次】

第1章 座標幾何とベクトル    
第1講の講義    2次元座標幾何
第2講の講義    2次元ベクトル
第3講の講義    3次元座標幾何と直線
第4講の講義    2次曲線
    
    
第2章 ベクトルの内積・外積    
第5講の講義    内積
第6講の講義    3次元ベクトル
第7講の講義    3次元ベクトルと平面
第8講の講義    3次元ベクトル外積
    
    
第3章 ベクトルと行列    
第9講の講義    2次元ベクトルから行列
第10講の講義    行列の積
第11講の講義    逆行列
第12講の講義    ベクトルから行列
    
    
    
第4章 連立方程式    
第13講の講義    二元一次連立方程式
第14講の講義    三元連立一次方程式
第15講の講義    はき出し法
第16講の講義    不定・不能
第17講の講義    4次以上の逆行列の求め方
    
    
第5章 線形変換    
第18講の講義    2次元線形変換
第19講の講義    いろいろな線形変換
第20講の講義    線形性
第21講の講義    退化型の線形変換
第22講の講義    3次元の線形変換
第23講の講義    複素数平面
    
    
第6章 固有値問題と応用    
第24講の講義    固有値問題
第25講の講義    行列のn乗と対角化
第26講の講義    固有値問題の応用
第27講の講義    行列の線型微分方程式
第28講の講義    固有値重解とジョルダン標準形
第29講の講義    二次曲線の主軸変換
第30講の講義    群論

【参考】

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