なぜ,河原町三条・河原町五条なのに四条河原町なのか?

 なぜ,河原町三条・河原町五条なのに四条河原町なのか?

京都のバス停名・交差点名のなぞを解き明かします。
そのまえに,東山通りと東大路通りは同じです。市バスでは「東山通」で,道路名は「東大路通り」となっています。ところが,北山通りと北大路通りは異なる通りです。さらに,西山通りは存在せず,西大路通りだけです。

五条大橋

烏帽子のある欄干をもつ五条大橋

 さて,京都駅から市バス205号系統水色で河原町通りを行くことにしましょう。途中には「河原町**」あるいは「**河原町」の2種類のバス停があります。特に,京都市一番の繁華街がある「四条河原町」は四条が前にきているので,「大きな通り名が前に来る」と思ってしまいますね。実はそれは間違いなんですね。
 そもそも日本語は形容詞句が名詞の前に来ます。要するに主要部分が後ろに来ます。

河原町三条…河原町の三条(三条が主要)
四条河原町…四条の河原町(河原町が主要)
河原町五条…河原町の五条(五条が主要)

 三条通りは昔の東海道でもと国道1号線,五条通りは現在の国道1号線です。この二つはもともと政府がつくった通りなんです。その証拠は三条大橋と五条大橋の烏帽子に証拠があるのです。一方,四条通りは実は八坂神社の私道に由来し,現在では京都市が管理する市道になります。一方,河原町通りは河原町七条以北は府道,以南は国道24号線です。なので,四条通りよりは強いですが,三条通りや五条通りよりは弱いんですね。

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