これまで「ハーバード白熱教室」に関して何度も取り上げてきました。ところが鉄道ファンの立場から言えば,暴走する電車から線路のポイント(転轍機)を切り替えることができるのかという突っ込みをいれたいですね。
JRの幹線や大手私鉄の幹線などは,ポイントはCTC(Centralized Traffic Control,列車集中制御装置)で管理されて,基本的にはダイヤに従って,所定の時間に自動的に切り替わるようになっています。人身事故で遅延が発生した場合は,CTC室の人がポイントを切り替えて,運転士はその指示に従うだけです。
では,路面電車はどうでしょうか?
大昔はポイントマンがいて,ポイントを切り替えていたようですが,現在ではそんなことはしません。例えば,長崎の路面電車では,ポイントの手前で一旦停止します。左か右かのどちらかのランプがついている間に通過すれば,どちらかに曲がることができます。
【参照】
【連載】鉄道トリビア (54) 路面電車の交差点では、電車の運転士がポイントを操作する | ライフ | マイコミジャーナル
松山の路面電車では,ポイントの前の一旦停止する場所によって,まっすぐか曲がるかを判定します。感応式の交通信号のようです。
いずれにしても,トロリーコンタクターといって,架線の部分に電車の停止位置を判別する装置があるんです。重要なことは一端停止することです。
トロリーコンタクター – Wikipedia
福井鉄道福武線の市役所では,運転士が窓から手を出してポイント切り替えスィッチで切り替えるそうです。これはすごいですね。これも,一端停止することに変わりません。
【参照】
市役所前駅 (福井県) – Wikipedia
福井鉄道 – Wikipedia
では,サンデル教授の暴走列車はどうやってポイントを切り替えるというのでしょうか? アメリカでは運転士がポイントを切り替える手段を持っているのでしょうか?