サッポロバレーはすごい!

魚眼で覗いたサッポロバレー

 札幌は実はITの盛んな町なんです。最近では初音ミクで有名なクリプトン・フューチャー・メディア(株),古くは株式会社ハドソンなど,札幌発のハイテク産業はいろいろあります。そのもとをつくったのが,「サッポロバレー」といわれる北海道大学のグループです。
 この本の著者の青木由直氏は,私が所属するCIEC(コンピュータ利用教育協議会)の理事であります。私がCIEC主催の学会で初めて発表した(私のとって,情報系の学会で生まれて初めて発表したときでもある)のは,青木由直氏が担当した北海道大会(2000年夏)だったのです。だから何となく,青木氏のことは聞いているのです。
 このたび,京都情報大学院大学が札幌サテライトを開設することになりました。そこで札幌の産業の勉強するために本書を読みました。
 その昔,国立大学では大学教官は国家公務員である関係上,産学連携が基本的にはできなかった時代に,サッポロバレーでは多くの起業家を育てる環境を作り出した。実は「大学発起業」の先駆けでだったのです。
 その後,文科省が国立大学を独立行政法人化し,「大学発起業」を促進しようとする政策を打ち出していましたが,筆者はそのことに警鐘を鳴らしています。数十年年に亘って,多くの起業を育て,またその盛衰を見守ってきた著者だからいえることです。
 国立大学が利益に直接繋がらない研究をやめたら,10年後を見据えた基礎的な研究を,一体誰がやるのかというのは大学人ならだれでも思います。これは大変…

【目次】
第1章 サッポロバレーの誕生
第2章 北大バレー
第3章 札幌発ハイテク技術
第4章 北海道の携帯電話
第5章 e‐シルクロード
第6章 北の国から見る、見せる

【札幌の大学院】
札幌サテライト | 京都情報大学院大学
入学説明会 | 札幌サテライト | 京都情報大学院大学…1月28日,29日

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