今回は数列,積分について考えてみたいと思います。
第3章 数列 第1節 数列
第4章 微分積分入門 第2節 積分, 第3節 微分方程式
1 積分に制約が,,,
先の記事で微分が3次まで限られている旨を述べました。それでは数学IIの積分はどうなるのでしょうか?
当然,定数項,一次式,二次式までですよ。だって多項式なんか知らないのですからね。
2 積分の導入
これは大変難しいんですよね。区分求積で数列の和を求めて,極限とっておしまいとしたいんですね。だからそうしています。しかし,高校生たちは数列が既習事項でないので,そういうことはできないんです。かわいそうとしか言いようがありません。「なぜ,数列を学習させるのか」を文部科学省の担当者はわかっていないので,数列の位置づけが指導要領ごとにかわるのだと思います。
コンピュータで積分の計算をするときは区分求積です! だからp177に以下の対応表をつけました。
微分←→差分(階差数列)
積分←→和分(Σ)
なお,本書ではこだわって,区分求積の分割数が大きいほど正確な積分値が求まることを示しています。意外に画期的だと思っています。
3 微分方程式
このレベルの書籍で微分方程式まで取り扱う本はあまり見かけません。でも積分の応用として微分方程式までやる必要がありますよね。こうすれば物理学でも工学でも使える形に到達するからです。詳しく知りたい人は続編の「微分積分の展開」を読んでほしいものですね。