地方を殺すな!―ファスト風土化から”まち”を守れ! (洋泉社MOOK)
規制緩和によって大型店が次々と郊外(というよりは田舎)にできつつあり,地方が崩壊しつつある実態例を語っています。
京都から奈良にかけての国道24号線沿いが具体例としてあがっている。高速道路の開通がすばやい車での移動を可能にして,犯罪が起きやすくなったと主張しているのである。
私は以前,金沢に住んでいましたが,10キロ以上郊外の道路沿いに店が建ち並ぶ様子は異様ですね。もちろん,町の中心部のはずれはシャッター街になっています。金沢市のとなりの野々市町には大規模店が栄えています。しかし,その野々市町も本町がさびれつつあり,本町近くの学園都市は,いまではシャッター街になっていると聞いています。
最近たまたま伊勢市の地図をみていたのですが,五十鈴川というひなびた駅のそばに大型店ができて様変わりしていることがわかりました。この本の主張はなかなか鋭いものがあります。なお,著者の一人は「下流社会」という著書で有名な三浦展です。