兵庫,武庫,六甲–日本の地名

 本日は私の出身地の兵庫県を取り上げます。
 現在,兵庫県には兵庫(神戸市兵庫区),武庫,六甲などがありますが,これらはすべて同一語源なんです。
 もともとも現在の阪神間は今でこそ大都会ですが,京都からみれば大阪よりも遙かに遠い田舎だったんです。だから,大阪よりもまだ「向こうにある」という意味で,「ムコウ」と呼ばれていたんです。向こうと言われても困るので適当な字をあてることになりました。

 武庫(ムコ)

 なお,「武」は「つわもの」ですので気分次第では

 兵庫(ムコ)現在はヒョウゴ

と書いたようです。更に

 六甲(ムコウ)現在はロッコウ

とも書いたようです。現在では兵庫(神戸市兵庫区),武庫(西宮市・宝塚市),六甲(神戸市灘区)という具合に微妙にさす地域が異なります。
 県名の兵庫は神戸の港を「兵庫津」と呼んでいたことからつきました。だから,「兵庫」という地名が神戸市の一部なのは当然です。
 阪神大震災の時に「兵庫県神戸市兵庫区」とか,「神戸駅の次は兵庫駅」とかに驚いている方がたくさんおられましたが,神戸市民にとっては「ヒョウゴ」は県名ではなく,「一地区名」なんです。だから,他府県の方が「兵庫」という言い方をするのはご遠慮ねがって,「兵庫県」と言ってもらいたいものです。

【参考サイト】
兵庫津の道(ひょうごつのみち)

【地名シリーズ】
金沢–日本の地名
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御土居(おどい)–京の地名

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