洛–京の地名

 本日は久しぶりに京の地名です。「洛」です。
 平安京ができたとき,朱雀大路(現在の千本通り付近)を中心に東西を分けて,東側を東京(ひがしのきょう),西側を西京(にしのきょう)と呼びました。南向き基準で東側を左京,西側を右京とも呼びました(castorさん参照)。
 東側は洛陽にたとえられ,西側は長安にたとえられたんですが,西側は湿地帯で人が住みにくかったので,すぐに廃れたそうです。
 本来は「京=洛陽+長安」だったですが,西側がさびれたので,「京=洛陽」になったんです。人々はそれで京の都を「洛」と呼び始めたのです。
 現在では,洛北は左京区の北大路通以北,洛東は山科区,洛西は西京区,洛南は京都駅以南をさすような雰囲気ですね。
 ここで「西京」という言い方は「西の京円町」というバス停にも残っていますが,「東京」という言い方はありませんね。東側つまり洛に人々が住んでいたので,わざわざ自分たちの住んでいるほうを「ひがしのきょう」と呼ぶ必要はないんです。
 今日から28日まで学会で鈴鹿に行きます。

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