専門職大学院へきなさい。

高学歴ワーキングプア 「フリーター生産工場」としての大学院 (光文社新書)

 まずは,研究型大学院でなく専門職大学院へきなさいといいます。
 この本は研究型大学院の実態を報告するすばらしい本です。そもそも博士号取得者の数をアメリカ並みに増やそうなんて政策の不当性が本書で述べられています。いまはやりのキャリア教育という指導法をつかえば,「博士課程への進学はemployabilityが低く,国立の研究職以外への就職は難しい。私立大学の教員になるには研究業績だけでは無理である。」となるのです。かくいう私もかつてはこの著者と同じオーバードクターでしたが,なんとか大学教員になった上,同じような方を何人か大学教員として就職させました。ここでは私立大学への就職方法を述べましょう。
 私立大学に就職するには3点必要です。いずれも経営者の立場で業績を考えましょう。
(1)研究業績
(2)教育業績
(3)社会貢献

 (1)研究業績は国立では査読付き論文のみですが,私立大学では学会発表を含みます。その理由は,学会発表でもその予定表はネットで公開されるて,その大学の知名度が上がるから重要です。ちなみにソフトウェア開発や設計図(機械,建築,電子回路),アート作品なども業績になります。
 (2)国立では授業を何コマやっても業績になりませんが,私立大学では重要です。このコマ数は塾や予備校はカウントされないのに専門士や高度専門士を出す専門学校の講義は大学と同等に扱われます。わたしは非常勤講師時代に京都コンピュータ学院で10コマやっていましたが立派な実績になりました。ちなみに著書などはこちらに入ります。情報処理や建築などの資格なども重要です。ちなみに私立大学教員採用で言えば,修士号は重要でも博士号はそれほど重要でないことも多いです。
 (3)社会貢献も重要です。国立では少しは評価されますが,私立大学では評価がかなり高いです。地域社会と連携することが重要です。私の知り合いはある県のウェブサイト構築業者の選定委員をやりましたが,大学教員就職のときの評価があがりました。

 大学院進学を考えている方は,専門職大学院へ来ましょう。キャリアアップするなら専門職大学院です。あなたのemployabilityはどんどん上がりますよ。

【本日は京都情報大学院大学の創立記念日】
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