神戸の次は兵庫です。

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図 神戸の次は兵庫です。

 阪神大震災のころ,京都の方がいっていました。「兵庫駅があるんですね。しかも神戸の次なんですね。」と。
 そうですよ。神戸市民にとっては兵庫は神戸の一部です。「神戸駅」というのは県庁所在地の代表駅で,市の名前がついた駅なんです。同様な駅には梅田にあるのに「大阪駅」というのがあります。
 では「兵庫駅」といえば,これは,県名ではありません。港の名前です。ローカル地名です。では,なぜ,ローカル地名が県名になったんでしょうか?
 そもそも,神戸港兵庫港(大和田の泊)の2つの港があったんです。幕末,1858(安政5)年6月,江戸幕府とアメリカ合衆国との間にむすばれた日米修好通商条約では,下田・箱館(函館)のほか新たに神奈川・長崎・新潟・兵庫の開港することなっていたんです。ところが実際に開港したのは神奈川ではなく横浜兵庫ではなく神戸だったんです。このことは条約を結んだ各国から批判もされましたので,明治新政府になったときに横浜神奈川県神戸兵庫県として廃藩置県することで半ば強引に正当化したと言われています。
 早い話が,神戸港兵庫港は別物ではなく,神戸が兵庫に含まれるという論法を政府が用意する必要があったんです。

【ブログ内】
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