図 UMLを用いて普通と各駅停車の違いを解説
みなさん,火曜日のオブジェクト指向設計の授業では普通と各駅停車を解説しました。JRに関するシステムを作る場合には重要です。
まず,JRでは特別料金不要の列車を「普通」というのです。そして,特別料金が必要な列車を「特急」や急行(ほとんどありません)といいます。そして,青春18切符は普通列車で利用できます。
さて,私鉄では「普通=各駅停車」なんです。小田急のように「各停」と表示する会社もありますが,阪急では「普通」と表示して,音声案内は「各駅停車」としています。このように,私鉄利用者の常識は「普通は全部の駅にととまる列車」という認識です。
でもJRではそうではないんです。普通でも通過駅があるものがあります。JR西日本の図の左はJR西日本の大阪付近の列車種別を表します。
右はJR常磐線です。常磐線は特急,普通,快速は上野駅を出て茨城県へ向かいます。一方,各駅停車は上野をとおらず,都心部では東京メトロ千代田線に直通しています。笑い話ではないのですが,このことを知らずに上野駅の常磐線ホームで「各駅停車」がくるのをずっと待っていた関西人がいるんです。そして,もっと複雑なのは,常磐線の「普通」は快速よりも停車駅が少ない(通過駅が多い)のです。わかりやすくいえば,常磐線では速い列車から特急>普通>快速>各駅停車なんです。こんな事情はわかりにくいですね。「普通」ということばを「スーパークラス」と「サブクラス」で両方で使うからややこしくなるんです。
(注)南海では,南海線(本線系統)は普通,高野線は各停と表示しています。南海本線は今宮と萩ノ茶屋に停車しないからです。
【参考】
京都情報大学院大学 | オブジェクト指向システム設計
申し訳ございませんが,京都コンピュータ学院の「オブジェクト指向設計」のページはございません。
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