図 大昔の住吉駅の駅名板@JR住吉駅南側
「母校でドリトル その2」の続きで,本日も母校で講義をしてきました。帰りにJR住吉駅でおもしろいものを見つけました。戦前の駅名板と思われるものがあったんです。右から書かれているのが
何とも言えません。
それよりも,私が反応していたのは,六甲道(ろっこうみち)のことを
ろくかふみち
と綴っていることです。「甲」は「かふ」というのが歴史的仮名遣いなんです。
甲はkapと読まれたはずで,「かふ」と書いたんです。
kap→kapu→kafu→kau→kou
と変化したと考えられているんですが,歴史的仮名遣いは「かふ」なんですね。
京都からみて大阪の向こうなので,
向かふ(むかふ)=六甲(むかふ)→ろくかふ
ということがなんとなくわかりますね。
さて,歴史的仮名遣いからpという読み方で終わったと思われる漢字をあげておきます。代表的なものだけにしておきます。pの部分は現代語では「ウ」,「ン」,「ッ」などに様々な形に変化しています。ちなみに,ハングルではpの発音は残っていますので,歴史的仮名遣いで漢字の読み方を覚えておけば,ハングルのでの漢字の読み方がわかるというものです。
アフ 凹 圧 押 鴨
キフ 及 汲 吸 級 泣 急 給
ケフ 狭 峡 峽 怯 協 脅 劫
ゲフ 業(ゴフ)
カフ 甲(コフ) 岬 合
コフ 劫(ゴフ)
ガフ 合
シフ 拾 習 執 集 襲
ジフ 十 什 汁 入 渋 拾
セフ 渉 摂
デフ 畳
サフ 挿
ザフ 雑
テフ 帖(デフ) 貼 喋 牒 諜 蝶
タフ 納(ナフ) 答 塔 踏
ニフ 入
ハフ 法(ホフ)
ボフ 乏
イフ 邑 揖
エフ 葉
リフ 立 粒 笠
レフ 猟 漁
ラフ 摺
【兵庫県シリーズ】
神戸の紹介です。…最近のリンク集があります。
兵庫,武庫,六甲–日本の地名
【言語シリーズ】
漢字の読み方–日中韓の比較
【参考】
歴史的仮名遣ひ教室 字音仮名遣ひ表