画期的な日本語学習

未来をささえる日本語力

 この本のその革新性は,数学専攻の専門の著者が大胆に,伝統的な教授法にとらわれないで,日本語に隠されていた規則性を軸に教授法を開発したことです。
 いくつかあげてみましょう。

1 文体は4つに分類
日本語の文体は4つになるようですね。
・書き言葉 本を読む
・話し言葉「丁寧語」  本を読みます
・話し言葉「敬語」   本をお読みになります
・話し言葉「口語」   本を読むね。
 なるほどという感じですね。

2 数の読み方を重視する
「4」が例に挙がっていますね。
「よん」または「し」ということになります。
しかし,実際には「400=よんひゃく」,「4月=しがつ」,「4円=よえん」,「四条河原町=しじょうかわらまち」,「4日=よっか」となり,そんなに単純ではないことが分かります。
 「数の読み方」を重視する教育方法は実践的です。私は初めて訪問した外国は韓国なんですが,数字の読み方と「How Much(韓国語ではオルマイエヨ?)」の言い方さえわかればとりあえず,旅行はできるんですね。

3 文は以下の3つにに大分類して教える
・名詞文(名詞で終わる文)
・動詞文(動詞で終わる文)
・形容詞文(形容詞で終わる文)
 これは中国語とも共通していますね。たぶん,奈良時代ぐらいに中国語の影響をうけたのではないかと私は思いますね。でもすばらしい分析です。

【出典など】
日本語の特徴(著者サイト)

 では目次をあげておきましょう。

【簡易目次】
第1章 日本の現状
第2章 そもそも日本語は本当に難しい?
第3章 日本語教育が壁に突き当たっている理由
第4章 言語教育に対する誤った思い込みの数々
第5章 確実に効果が出せる日本語教授法MISJとは
第6章 言葉を通して見えてくる文化
第7章 日本語を学んでいただくために
第8章 日本人の英語教育について
第9章 日本人にも日本語教育が必要な時代

 著者「岩崎美紀子」の名前をとって,Mikiko Iwasaki Systematic Japanaeseといいます。

【著者のサイト,MISJ】
日本語教育プログラム

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