「ものつくり敗戦」

ものつくり敗戦―「匠の呪縛」が日本を衰退させる (日経プレミアシリーズ)

 著者は目に見える「ものつくり」のみならず,目に見えないことに注目せよといっています。目に見えないこととは「理論」,「システム」,「ソフトウェア」のことで,今後日本はこの分野を重視するべきだと主張しています。そのためには現在の専門分野別教育から「横断型基幹科学教育」を提案しています。
 この人の考えによれば,現在日本の経済産業省が「ものつくり」の熟練者を探して表彰していますが,目に見えないことをしている人に対しても表彰をすべきではないでしょうか。
 この本を読めば,日本ではERPシステムがはやらず,eラーニングもあまりはやっていない理由がわかっています。

【目次】
序章 日本型ものつくりの限界
第1章 先端技術を生み出した二つの科学革命
第2章 太平洋戦争もうひとつの敗因
第3章 システム思考が根付かない戦後日本
第4章 しのびよる「ものつくり敗戦」
終章 「匠の呪縛」からの脱却―コトつくりへ

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