出町柳–京の地名

 京阪電車の終点の駅名として名高い「出町柳」。駅の付近には柳の気があるので,駅名どおりです。駅は田中上柳町と下柳町にまたがっています。「柳」は理解できました。問題は,「出町」とはどこでしょうか? 
 これは河原町今出川付近の町を出町といいます。「どこへ出るんですか?」。実は御土居の外へ出るんですよ。
御土居

 さて,出町は大原口といわれており,大原街道へ通じていたのです。下の地図の青龍町という文字の下あたりに出町駐車場があるんですが,そこは広場になっています。

出町付近の地図

 この広場は実は,大昔から広場のようです。この地は賀茂川と高野川が合流するため,よく洪水が起こったようです。御土居はせき止める役目を果たしたんですが,出町のここには門があるので水が入ってるはずです。どうしたんでしょうか?
 なんと洪水になりそうなときには柳を切って,この広場に持ってきて水をせき止めたそうです。なんともすごい話ですね。
 出町と柳。きってもきれない関係です。そう思いながら,柳の木を眺めると楽しくなります。

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御土居(おどい)–京の地名

 京都の地名について語りましょう。本日は「御土居(おどい)」。豊臣秀吉は,京都の都市改造に取り組みました。市中をすっぽりと取り囲むように、約22キロにわたって土塁(土の壁)を作ったのです。「御土居(おどい)」といいます。この御土居は,京の都を外の敵から防ぐためと,鴨川の氾濫から町を守る堤防としての役割を果たすためにつくられました。
【出典】
御土居

 そして,この御土居は洛中と洛外をわける城壁の役割を果たしました。洛中と洛外の門の役割をはたしたのが「七口」なんです。この七口が理解できると,以下の地名の意味がわかるんですね。
・鞍馬がとおいのに鞍馬口  
・丹波は京都市内でないのに丹波口
・どこへ出るのかわからない出町
 「京の地名」シリーズはまた今度にします。では

【出典】
御土居と街道と七口

 

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京都市内の交通に使えるJR嵯峨野山陰線と河原町通

本日,右京区のあたりを回ったが,なんと言ってもJR嵯峨野山陰線(正式名称は山陰本線)が便利である。京都駅から二条まで10分,嵯峨嵐山まで20分。バスに乗ると2倍以上の時間がかかる。電車は1時間に3~4本。 便利! 便利!

 ちなみに私が市バスの系統で愛用するのは205系統。京都駅前校から南へ徒歩5分の「東寺道」をよく利用する。京都駅のバスターミナルまで歩くと意外に時間がかかるので,これは便利。河原町今出川で降りると徒歩3分で鴨川校,葵橋西詰で降りると徒歩12分で大学院,洛北高校前で降りると徒歩2分で洛北校である。
 ここでワンポイントアドバイス。京都駅から百万遍の京都情報大学院大学や京都大学へ行くにはどの系統がいいか? 私のオススメは断然17系統である。 本数が多くても206系統は避けるべくだ。河原町通りは違法駐車を取り締まっているため,渋滞がそれほどひどくないのである。ついでに4系統にも言及しよう。これはノンストップ区間があるため,ひそかに人気がある。
 

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